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よくいる少年が異世界転生した話。  作者: かねしろ
第一章:始まりの世界
7/10

第五話「母の叫び(歓喜)-2」

あけおめです。


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2017/02/11

本文編集

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 急いで地上に出た。

 日差しに目を細めながら、母さんを探す。部屋を見回すと、ドアの隙間から母の姿が見えた。


「かーさん」

「え…リディル…!?」


 話しかけると、なぜか目を見開かれた。俺は首をかしげる。


「リディル…どこから出てきて(・・・・・・・・)…?」


 呆然と呟かれたその言葉は、俺の耳に入ることはなかった。


「かーさん、どうしてさけばれたのですか?」


 俺が問うと、そうだ、と何か思い出したような顔になり、続けて母はにっこりと俺に笑いかけて言った。


「そうそう、リディル! とっても良いことがあったのよ!」

「ちょっと母さん…あまり動き回らないでよ」


 いつの間にか、姉が近くにいた。いや、ただ単に気が付かなかっただけだろう。母親が一人ではしゃいでいるのは、ちょっと…。

 騎士団の仕事は、今はお休みだと、彼女が三日前に帰ってきてそう言った。もちろんその日はパーティだった。


「あのね、今度、ヒルが少しだけ仕事を休めることになって、旅行に行くことになったのよ!」


 思わず目を見開いた。

 父さんの仕事がどんなものなのかは知らないけど、よく忙しいって言ってたから、それなりに大変な仕事のはずだ。


「ほんとうですか? たのしみです」


 俺がこう言ったのは、この世界に興味を持っていて、いつか外の世界を見てみたいと思っていたというのもある。

 が、本当の理由は、最近父さんが忙しく、母さんが少し落ち込んでいたからだった。

 あんまり構ってもらえないとこうなると最近わかってきた。

 ちょとでも元気になってもらいたかったから、明るい知らせは助かる。


「よかったですね、かーさん」


 笑顔でそう言っておく。俺も嬉しいしな。


「…」


 どこからか視線が飛んでくる。

 その方向を見ると、姉がじっと、俺のことを見ていた。


「!」


 すぐに、姉は視線を外す。

 思わず、ぶるりと震えてしまう。

 だって、その視線は、疑っている目だったから。前世で嫌いだったものの一つでもある。

 いや、『嫌い』ではなく、『恐怖の対象』なのだろう。

 何を、疑うのかは問題じゃない。疑われるのがもう問題だ。

 ……あれ、言っている意味わかんなくなってきた。


 姉の所業に半ば呆然としていると、目の前に母さんの手が伸びてきていた。

 思わずそちら、母さんの方向を向く。


「…ぐ」

「! ああっ、ごめんね!」


 母さんにぎゅっとされ、呻いてしまう。意外と力が強い。


「うふふ、うふふふっ」


 俺を離した母さんが立ち上がり、笑いながら歩いて行った。

 途中で、がんっとどこかをぶつけた母さん。いくらなんでも喜びすぎじゃないかなあ?


「だから、落ち着いてってば…」


 姉が溜息をついて、母さんを追いかける。

 姉の動き回るな、とは、どうやらそういうことらしい。


 姉の意味りげな目線を気にしつつも、俺は旅行の妄想を始めた。




 ◆◇◆◇


 びゅううっと、強い風が吹き、髪とドレスがバサバサと音をたてる。


「…怜人」


 そう呟いた金髪の少女は、空を見上げた。

 彼女の長い髪の毛が揺れる。

 空は雲一つない快晴で、少女の心をそのまま表しているようだった。


「元気でいてね」


 少女は微笑んだ。

 少女の名は、アリスト・テレスィア・マリアーゼ。

 マリアーゼ王国第一王女であり、後に勇者リディル・レインハルト率いる勇者パーティの魔法使いになる少女である。





話がまとまらない。。。

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