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0-1 始まり、今日は新しい人生

導入~イントロダクション

 朝、電車に乗り、学校に通う。

 コンビニでバイトして、帰り道、自転車で帰るときに、暴走トラックと衝突してしまった。

 これは助からないと諦めた。

 この人生短かったけど、悪くない人生だった。

 流石に、助からないと思ったのは正しかったのだけど、いつの間にか転生していた。

 気が付いたら赤ちゃんか。悪くない状況かもしれない。


「ばぶう(神様的な存在には出会わなかったな)」


 ここは寒村らしい。

 辺りには何もなく、物凄く貧しいという事が分かってきた。

 今年食べる食事にも困ってる。

 そんな家族が取る手段は、子供を売り払ってしまうこと。

 親の顔をきちんと見るのは、今が最後になりそう。


「ごめんね・・・どうしようもないの」

「ばぶう(許す。仕方ないもの。頑張って生きる)」


 父親は蒸発して逃げてしまった。

 この世界ではよくある状況らしい。それなら仕方ないな。

 人生二回目、こんなこともある。

 馬車に揺られて、売り飛ばされた先は魔石鉱山。

 通常なら保護される才能。

 そして通常なら何もできない年齢。

 生まれたから売り飛ばされ、鉱山に運ばれる。

 その間にできたことといえばこの世界の観察位の物。

 この世界には普通に魔法があり、誰も彼も無意識に使用し恩恵を受けている。

 ステータスがあり、スキルレベルやステータスを上昇することで自らの能力を上げている。

 きちんと生きていくだけでも、その位は分かる。

 自らのステータスを調べてみようとするのも自然の流れ。

 スキルはなし。Hp5MP0力2その他のステータスも軒並み低い。当たり前か。

 このままだと確実に生き延びられない。

 鉱山奴隷として契約され運び込まれる。

 働ける年齢になったら、ここで魔石を掘る作業に従事されることになる。

 通常の赤子なら、今の状況に理解できずに、ここで野垂れ消える。


「この場所に連れてこられるだなんて運のない赤子だ」

「赤子を育てることになったとはな、厄介な役回りだ」

「ここで人を育てても、使い捨てになるのは決まってる。新しい実験だ何だ、上の考えることは分からん」


 ディクという人物が、僕の面倒を見ることになった。

 それに応えていたのがジトゥという人物。

 彼らはここ、魔石鉱山の雑用を担当している。

 警備員担当、この場所は沢山の罪人が送られてくる。

 そんな場所にもやっぱり色々な雑用は必要で、色んな植物を育てたり、食事を作ったり、掃除をしたりしてここの地位を確立している。

 そして監獄の個室で育てられる。

 ここは、安全で成長できる。

 この安全な部屋にいられるのも、あと数年。

 動けるようになれば、鉱山奴隷として運用される。


「身体強化の仕方を教える。今から仕込んでおかねぇと、生きていられない。動けるようになったら、鉱山奴隷として働かせるだなんていかれてるぜ」

「ばうばう(それはそう。通常なら、適応できないよ)」


 それからは身体強化のための体の中の魔力をスムーズに流す訓練が始まる。

 ここで与えられる牛乳は、全部ディクの給料から出ている。

 そこからは毎日が訓練の日々。

 生まれて直ぐなので、出来ることは魔力操作の訓練のみ。

 毎日やることがないので身体強化能力を上昇させる毎日が始まったんだ。

 それからちょうど一年が経過した。

 身体強化LV1を習得。魔力操作LV1を習得。

 一年も練習していると全く問題なくスキルを習得することが出来る。

 ディクは雑用係だけあって、生活魔法のプロフェッショナル。

 ホーンラビットが現れた時も、高速に水魔法を発射して、衝撃で吹き飛ばし、剣技でとどめを刺している。

 魔法系のスキルと武術系のスキルとがある。

 後、スキル習得に掛けられる時間は4年。

 4年の内に、全てを出来るようにならなければならない。

 赤子を誘拐して、ここの奴隷にしてみるという試みは、当然僕以外の人間にも行われている。

 一年が経過して、別の赤子が3名連れてこられた。

 彼ら彼女は全くこれから自分たちの運命がどうなるか全くわかっていない。

 ディクは彼女らに名前を付けた。

 シル、テール、ミミル。出来るだけわかりやすい名前が選ばれた。

 三人ともよくなく元気な赤子。どこかの街から同じように実験として連れてこられた。

 他にもたくさんの子供が連れてこられ、試験的に実験されている。

 小さい年齢からこの過酷な環境に慣れさせれば、適応した強さになるのではないかという実験だ。

 無茶なことこの上ない。

 明らかに失敗しそうな実験ではあるけれど、上の人物が決めたことなのだ。どうしようもできない。

 三人にも、身体強化と魔力操作を覚えようとしつつ、育て始める。

 育てるといってもベッドの上でミルクを与え、魔力の流れを覚えさせるだけだ。雑用係のディクにとってはそれほど苦労でもない。

 何とかして全員で生き抜きたい、その為にも鑑定のスキルは覚えたい。

 せめて今の能力位は把握したい。

 この世界のスキルは繰り返すことで習得できる。

 ベッドの中で、死に物狂いのスキル習得訓練が開始された。

 身体強化能力と、魔力操作能力だけでは生きていけない。


「ディク!」

「もう話を話せるようになったのか。凄い赤子だ。いや、この過酷な環境に適応しようとしてるのか。どちらでもいいが、強く成長するんだ」

「ディク」


 これから徐々に話すことが出来る様になる。

 赤子としての能力の成長はピカ一だ。

 セルフを鑑定してスキルLVを上げていく。

 鑑定のスキルを覚えて、熟練度を上げていく。


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