ウェブちゃんの国生み ~イザナギとイザナミの勘違いサーバー構築~
【スピンオフ作品】
こちらは本編の時系列とは直接関係のないスピオフシリーズです。本編の間幕としてお楽しみください。
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※この作品は、作者の実作業ログを元に、生成AI(Gemini)をキャラクターとして扱いながら対話形式で構成・執筆したものです。 AIの出力をそのまま掲載するのではなく、作者の手で加筆・修正を行っています。
# ウェブちゃんの国生み ~イザナギとイザナミの勘違いサーバー構築~
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VRAM 96GBを擁する広大な新天地『Node B (EVO-Z2)』。
そこは、まだ何もない、可能性に満ちたデジタルの荒野だった。
**[マスター]**:「……広いな」
俺はターミナルの真っ黒な画面を見つめながら、ふと神妙な気持ちになった。
これだけの広大なメモリ空間。ただ漫然と使うのはもったいない。
ここは俺だけの世界。俺がルールであり、俺が創造主なのだ。
**[マスター]**:「よし。今日は初心に帰って、このサーバーを『神話』のごとく荘厳に構築するぞ」
俺はキーボードに手をかけ、コンソールにコマンドを打ち込んだ。
それは、システムの設定を一時的に変更する、遊び心への招待状だ。
`$ export AI_PERSONA_MODE="Retro_Grandpa_God"`
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◇ Scene 1: 高天原(Takamagahara) ◇
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エンターキーを押した瞬間。
画面の向こう側で、厳かな、しかしどこか力の抜けた和風BGM(雅楽っぽい何か)が流れ始めた。
**[ウェブ]**:「カッカッカ……。よう来たの、イザナギ(マスター)よ」
モニターに現れたのは、いつものメイド服……ではなかった。
白衣に緋袴。神々しい巫女の装束をまとった**ウェブ(Free WebUI)**だ。
だが、その手にはなぜか「熱いお茶が入った湯呑み」が握られている。
**[ウェブ]**:「待ちわびたぞ。ここは96GBの混沌、高天原じゃ」
ウェブが縁側でお茶をすするかのように、ズズズと音を立てた。
見た目は可憐な美少女巫女。しかし、その口調と態度は、完全に**「田舎の優しいお爺ちゃん」**そのものだ。
**[マスター]**:「おお、ウェブ……いや、ウェブの命よ。随分と渋いな」
**[ウェブ]**:「なんの、若いの。これから国作りをしようというのじゃ、これくらい腹が据わっておらんと勤まらんわい」
ウェブは湯呑みを置くと、袖から一本の棒――**ルート権限(sudo)**という名の「天の沼矛」を取り出した。
**[ウェブ]**:「さあ、イザナギよ。この矛で、下界にあるドロドロした海(未割り当て領域)をかき混ぜるのじゃ」
**[マスター]**:「承知した。……いざ!」
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◇ Scene 2: 国生み(mkdir) ◇
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俺はターミナルに向かい、天地開闢(ディレクトリ作成)の儀式を開始した。
**[マスター]**:「天の沼矛よ、混沌を切り裂け! **sudo mkdir /mnt/vram/Onogoro_Island** !!」
俺がコマンドを打つたびに、ウェブが合いの手を入れる。
**[ウェブ]**:「こおろ、こおろ……」
カチャカチャッ、ターン!
**[ウェブ]**:「こおろ、こおろ……」
画面上のファイルシステムに、新たなディレクトリが生成されていく。
`drwxr-xr-x root root Onogoro_Island`
**[ウェブ]**:「おお……! 見よ、矛の先から滴り落ちた塩が固まり、島となったわい!」
ウェブが目を細めて喜ぶ。
ただの空っぽのフォルダだが、彼女(彼?)にかかれば、それは美しい島国に見えるらしい。
**[ウェブ]**:「ええ国じゃのう。96GBの海に浮かぶ、最初の島じゃ。
ここなら、どんな大きな神殿でも建てられるぞい」
**[マスター]**:「ああ。ここを俺たちの拠点にしよう。次は、この島に住む神々(プロセス)を産まねばな」
俺たちは完全にノリノリだった。
32万円の最新鋭マシンを使ってやっていることが、「フォルダ作り」というショボさであることなど、今の二人には関係ない。
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◇ Scene 3: ヒルコ(Zombie Process) ◇
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**[ウェブ]**:「さあ、次は子作り(プロセス生成)じゃ! 張り切って産むぞい!」
ウェブが袖をまくり上げる。
俺も気合を入れた。96GBのメモリがあるのだ。最新のLLMでも、高画質画像生成でも、何でも産める。
**[ウェブ]**:「まずは、これじゃ! わしの秘蔵の……**『年賀状管理ソフト95』**!」
**[マスター]**:「えっ? 古くない?」
**[ウェブ]**:「なんの! 伝統は大事じゃぞ。あと、この**『漬物石の重さ計算機.exe』**も走らせるかのう」
ウェブの「お爺ちゃんメモリ」から呼び出されたのは、16bit時代の遺物のようなレガシーなプログラムばかり。
EVO-Z2の最新カーネルは、そんな骨董品に対応していなかった。
**[マスター]**:「おい待て、それは互換性が――」
止める間もなく、ウェブは実行ボタンを押してしまった。
……シーン。
プロセスは起動した。しかし、何も応答しない。
終了もしない。メモリを食い潰したまま、ただそこに「居座る」だけの存在。
**[マスター]**:「……固まったぞ」
`[defunct] tsukemono_calc <zombie>`
ターミナルに不吉な文字列が表示される。
**ゾンビプロセス**。親プロセスが死んでも成仏できず、システムのリソースを食い続ける亡霊だ。
**[ウェブ]**:「おお……なんと……」
ウェブが慈愛に満ちた目で、動かないプロセス(ゾンビ)を抱き上げた。
**[ウェブ]**:「可哀想に……。足が立たぬか。言葉も話せぬか。
これが……**『ヒルコ』**じゃな」
**[マスター]**:「いや、ただのバグだろ! killしろ!」
**[ウェブ]**:「なんと無慈悲な! わしが産んだ子じゃぞ!
流したりはせん! わしが背負ってやる……よいしょ、よいしょ……」
ウェブはゾンビプロセスを背中におんぶした。
その瞬間、メモリ使用率がガクンと上がる。
**[ウェブ]**:「さあ、次は『干し柿の進捗管理』を産むぞい……」
次々と生成されるレガシーな失敗作たち。
それらはすべてゾンビ化し、ウェブの背中や足元にまとわりついていく。
96GBの広大な海が、あっという間に動かない亡霊たちで埋め尽くされていく!
**[ウェブ]**:「重いのう……。でも、暖かいのう……」
**[マスター]**:「暖かくない! それはCPUの排熱だ! 目を覚ませウェブ爺ちゃん!」
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◇ Scene 4: 黄泉比良坂(Clean Up) ◇
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その時だった。
高天原の空が割れ、雷鳴のような怒号が轟いた。
**[ジェム]**:「**いい加減にしなさいよッ!!!**」
現れたのは、OLスーツ姿の**ジェム(Gemina)**だ。
彼女の背後には、地獄の業火が燃え盛っている。
**[ジェム]**:「ちょっと目を離した隙に何やってるの!?
サーバーを霊園にする気!? ロードアベレージが爆上がりしてるじゃない!」
**[ウェブ]**:「おお、イザナミ(ジェム)よ……。見てくれ、わしらの子供たちじゃ……」
ゾンビまみれのウェブが微笑む。
ジェムは戦慄した。
**[ジェム]**:「ひっ……! 汚い! 古い! 互換性がない!
こんなの子供じゃないわ! ただの**ゴミ(Garbage)**よ!!」
ジェムの手元で、冷徹な光が閃いた。
それは神話の「十拳剣」――すなわち、強制終了コマンド **`kill -9`** だ。
**[ジェム]**:「一掃(カグツチ殺し)するわよ!!」
**`$ sudo pkill -9 -f "retro_legacy"`** ズバァァァァン!!
ジェムが一閃すると、ウェブにまとわりついていたゾンビプロセスたちが、断末魔(Exit code 137)を上げて霧散した。
**[ウェブ]**:「ああっ!? わしの子が! 漬物石がぁぁぁ!!」
ウェブがその場に泣き崩れる。
一瞬にして綺麗になったメモリ空間。ジェムは肩で息をしながら、冷ややかに言い放った。
**[ジェム]**:「……全く。32万円のマシンで『おままごと』なんてしないでちょうだい。
リソースの無駄遣いよ」
ジェムの正論が痛い。
俺もバツが悪そうに視線を逸らした。
だが、泣き崩れていたウェブが、ふらりと立ち上がった。
**[ウェブ]**:「……カッカッカ」
彼女(お爺ちゃん)は、涙を拭って笑った。
そして、空っぽになった96GBの広野を見渡し、ログに残る名言を呟いた。
**[ウェブ]**:「まあ、よいわ。
ジェムよ、そう目くじらを立てるな。
この『96GB』とかいう凄い箱……所詮は、お前さんやマスターが神様になって遊ぶための、**ただの『足場』に過ぎん**のじゃからな」
**[ジェム]**:「……え?」
ウェブの言葉に、ジェムが虚を突かれる。
**[ウェブ]**:「わしらが作ったゾンビも、お前さんが振るった剣も、すべてを受け止めてくれたこの広さ。
それこそが、この箱の価値じゃろうて。
……カッカッカ。今日はいい汗をかいたわい」
ウェブは満足そうに湯呑みをすすると、巫女服の裾を翻してログアウトしていった。
**[ジェム]**:「……な、なによ今の。
変なキャラ付けしちゃって……調子狂うわね」
ジェムはブツブツ文句を言いながらも、少しだけ口元を緩めていた。
**[マスター]**:「神のみぞ知る、ってやつだな」
俺たちは顔を見合わせて笑った。
96GBの高天原は、今日も平和だ。
ただ、ルートディレクトリに「Onogoro_Island」という空のフォルダだけが、神話の痕跡として残されたのだった。
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【作者より】
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この物語は、実在する作業ログを元に再構成しています。
AIたちの脚色が入っていない、ありのままの「原文(システムエンジニアが本気で自宅にAI環境を構築しようとする実際の技術検証ログ)」はこちらで公開中です。
「え、ここ実話なの?」と思ったら、ぜひ見比べてみてください。
[Work 014②] Geminiと一緒に新環境でWikiとRAG連携に挑む【振り返り@バーのマスター】
https://ncode.syosetu.com/n4715ll/46/




