大天使デイジー様が降臨しましたパート7(その22)
悪役令嬢は、主人公を溺愛します
その21とその22とその23は、同じ時間軸です
~その22~
大天使デイジー様が降臨しましたパート7
☆街娘のベゴニア・カーターの視点です☆
私は、宿の食堂の店員として働いています。
お客様は、良い人ばかりでした。
でも貴族の息子のカラー・ベイカー様に目をつけられました。
それからカラー様に攻められてストーカーと同じ事をされました。
相手が貴族でしたから私には、何もできずに誰も助けてもらえませんでした。
私は、宿の食堂で働いているとカラー様が現れました。
「よう、ベゴニア、来てやったぞ。
そんな奴等の相手をしなくて俺の相手をしろよ」
カラー様は、いやらしくてニヤニヤしながら私の体を舐めまわすように見つめました。
「ひっ!?
す、すいません、仕事をほっておく訳にいきません……」
私は、カラー様のいやらしい眼差しを見て泣きたくなり体を少しだけ震わせました。
「はーーー!?
俺様の言うことが聞けないって言うのかよ!?」
カラー様は、人を殺す勢いで私を睨みました。
「す、すいません、本当にすいません……」
私は、カラー様が怖くて涙を流して俯きました。
「なんだと!?
こんなに舐められたのは、始めてだ!?
覚えていろよ、ベゴニア!?」
カラー様は、私が断ったのを見て怒って私の近くにコップを投げつけて右手の人差し指で私に指差して去って行きました。
私は、カラー様に何かされるかもって思い人目につかないように裏通りを使い急いで自分の屋敷に向かいました。
でも途中でカラー様に見つかりました。
「よう、ベゴニア、さっきは、よくもバカにしてくれたな!
覚悟は、出来ているんだよな!」
カラー様は、顔を真っ赤にして怒りながら私に近づきました。
「ひっ!?
す、すいません、カラー様!?」
私は、カラー様に何をされるのか解らずに涙目でガタガタと体を振るわせました。
「いや、許さないな!
この罪は、ベゴニアの体で償ってもらわないとな!」
カラー様は、いやらしくニヤニヤしながら私の体を舐めまわすように見つめました。
私は、もう駄目だと思い体を強張らせました。
「こんばんわ、暑いですね。
それに羽虫が多くて困りものですよね」
声をした方を振り向くと天使様が立っていました。
この天使様が大天使デイジー様だと直ぐに理解しました。
「な、何を言っているのだ……?」
カラー様は、戸惑いながら大天使デイジー様を見つめました。
「っ!?
『ニードルショット!』」
大天使デイジー様は、カラー様の顔をすれすれ横にニードルショットを放ちました。
「ひっ!?」
カラー様は、ニードルショットに驚いて地面に尻をつきました。
「すいません、今度は、確実に狙います。
怖くないように一思いに行きます。
ですから安心をしてください」
大天使デイジー様は、優しく微笑んでカラー様を確実に殺す事を約束しました。
「ひ、一思いに!?
し、失礼しました!?」
カラー様は、大天使デイジー様に殺されるって思い涙目で慌てて大天使デイジー様から逃げていきました。
「あ、あの、助けてくれてありがとうございました……」
私は、大天使デイジー様にカラー様から助けてくれたことを頭を下げて感謝を表しました。
「いえ、もう少しだけ上手く助ける事が出来れば良かったのですが……
怖い思いをさせてすいません……」
大天使デイジー様は、私をカラー様に怖がらせた事を申し訳なさそうに頭を下げて謝りました。
「いえ、十分助けてもらいました……」
私は、大天使デイジー様に助けられたのが嬉しくて恋する乙女のようにほんのり顔を赤らめて幸せそうに微笑みました。
「この辺りは、羽虫が多いですから気をつけて帰ってくださいね」
カラー様の事を羽虫と例えました
大天使デイジー様は、優しく微笑んでカラー様みたいの悪い人が多いから気をつけて帰るのを提案をしました。
「は、はい、解りました。
ありがとうございます……」
私は、大天使デイジー様の気遣いを頭を下げてお礼を表すと大天使デイジー様と別れました。
家に帰るとふと食堂で忘れ物に気がついて慌てて食堂に向かいました。
でもカラー様と他のゴロツキらしき方達に呼び止められました。
「よう、まさか俺達から逃げられるって思わなかったよな。
今度は、俺達全員で楽しませてもらうぞ」
カラー様と他のゴロツキ達は、いやらしくニヤニヤしながら私に近づいて来ました。
「ひっ!?」
私は、今度こそ逃げられないって思い悲鳴を出して体を振るわせました。
「『ファイヤーマシンガンショット!』」
突然大天使デイジー様の声が聞こえたかと思うと私とカラー様達の間に沢山の炎の弾丸が飛んで行きました。
「な、な、何事だ!?」
カラー様達は、慌てて周りを見渡しました
「うん、虫は、燃やすに限りますね」
大天使デイジー様は、カラー様達の事を虫だと例えました。
そして私に危害を加えるのが許さないって意味を込めてニコニコ笑顔になりました。
「ひっ!?
こ、殺される!?
皆殺しにされるぞ!?」
カラー様は、大天使デイジー様の言葉を聞いて顔を真っ青になりました。
そしてカラー様と他のゴロツキ達は、大天使デイジー様から逃げるように去って行きました。
そして大天使デイジー様もカラー様達を追い掛けるように去って行きました。
「大天使デイジー様は、また私を助ける為に来てくれたのですか……?
大天使デイジー様は、何て慈悲深い方なのでしょうか……?
それに此の世の者と思えないほど綺麗な方です……
また大天使デイジー様に会いたいです……
大天使デイジー様、いつまでもお慕いしております……」
私は、大天使デイジー様の事を考えて両手を前で握り締めて大天使デイジー様に感謝の祈りをしました。
それからカラー様と会わなくなりました。
何でも外に出るのが怖くなったらしいです。
私は、大天使デイジー様に向かって両手を会わせて感謝の祈りをしました。
~続く~




