スカウト
これは人々に畏怖される通称デビル…そんな彼等は様々な形に体や形態を変え生き物に似通った姿や形をしている…それが人々の中で悪魔と囁かれ、デビルと言われるまでになった。
この話はそんなデビルから社会を守る為、そしてデビル自体を守る為警察に雇われた‘ハーフの悪魔’と言われる少女が奮闘する話である。
そう…デビル自身を裁くのはデビル自身である
「あーあー仕事めんどくさいなぁ~早く仕事終わって帰ってゲームしたいなぁ~」
名古屋市中区栄一丁目に住んでいる、後先左は元々日勤で働いていた工場で夜勤に転属する様になり夕方仕事終わりに友人とスマホゲームをする事を習慣としていたが時間帯の違いでそれも少なくなり口数も次第に減っていった。
「最近身内と時間帯合わないしつまんないなぁあー退屈…せっかくの休日どう過ごそうかなぁ」
「ピンポーン……」
一人暮らしの宅にチャイムがなった。
人を呼んだ訳でも通販で買い物した訳でもなく当然左自身思い当たる節はない
「どうも~私…警察庁デビル対策係第三班課長の北見探という方です。今日は後先左さんに用があって来ました」
そんな生活を過ごしていた矢先に警察庁デビル対策係第三班課長、北見探に声をかけられ久々の会話をしたという所だった左であった。
そんな北見が左に訪問したのは左の友人等が知らぬ、彼女本人の過去に理由がある。
それは過去というより左の出生とも言える内容…それは左自身がハーフのデビルという事、左が幼少期の頃…デビルの特性‘異形化’それが遺伝された影響を持つ左腕を日常生活に支障起こさない様にコントロールする訓練を受けていた経歴があること、そして左の高い数値の異形細胞をコントロールする能力がとても高かったこと、つまり北見はデビル対策係に左をスカウトしに来たのである。
「一体警察の方が何の用で…そんなことまで…」
動揺が隠せない左…何故ならそれ程までに悪魔と呼ばれる異形化する人間対する世間の反応は厳しいという現実を知っているからだ、ましては相手はそのプロであるどんな要求されるか…厳しい管理下に置かれるもかもしれない。
「それはね左さん」
「貴方の実力を見込んで私達の捜査に加わって欲しいんです。」
「私の事情を知っていながらその発言なんですね…捜査官としてデビルをスカウトなんて捜査官さんそれは規則違反なのでは?私の気にする所ではないですか…」
「上からの許可は貰っての行動です…これ以上は何も言えませんが、ただ私個人としてはただ左さんの適正がデビルを取り締まる際に高いと判断したので声をかけたまでで…」
「それに貴方の気持ちなんてどうでもいいのです、ただ自分の判断が正しかったと最終的に思いたいそんな賭けに出たまでです面白いでしょ」
「貴方もそんな賭けに乗ってみませんか?左さん」
「えぇ…」
いきなりそんなセリフを言われて少しビックリした左であったが、北見の言う賭けという言葉に妙な安堵感を覚えた。
「捜査官さん…いや…北見捜査官分かりました、是非私に後先 左に仕事の内容を教えてください。」
自分でもビックリするほど北見の言う賭けという言葉に対して自然に乗ってしまった。
「どうもー…じゃあ話の続き出来ますね(笑)左さん宜しくお願いします。ニヤニヤ」
そんな反応を見て左は北見に乗せられたと思ったが何故か悪い気はしなかった。