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朧月夜と白ウサギ  作者: 白波瀬あると
第1話 月二つ
3/5

1-2

 ピロリロリ

 ポケットの小型端末が鳴り出す。

「お?」

「ん、俺のだ」

 ポケットから端末を取り出し、画面を見る。


 メッセージ受信

 From:Unknown

 場所は地図を参照されよ


 第3者が見るとどう見ても怪しいメッセージが送られてきていた。

 普通の人であれば無視するような内容である。が、再度端末をポケットにしまい立ち上がる。

「わり。急用ができちまったから先に帰るわ」

「例の仕事か?」

 東も特別不思議がることは無くさらっと尋ねてくる。

 それも当然だった。

 同じようなメッセージは以前から届いている。東もそのことは知っているし、何よりこのメッセージ、任務依頼なのだ。

 この街では数年前から時折異変が起こることがある。異変とは言ってもそれは人為的なもので、一般には珍事件と呼ばれている。その珍事件の捜査、解決が以来として届く。

 今回は、不正に生体実験をしている連中がいるとのことで、その研究所を壊滅して欲しいとのこと。そんなことを高校生に頼むなんて世も末であるが、それはまぁ仕方ないとして。

「何で俺にくるのか……」

「信頼されてんじゃねーの?」

「それはどうだか」

 荷物を整理し、立ち上がる。

「ま、何でもいいが気を付けてな」

「サンキュ。じゃ、また明日な」

 ひらひらと軽く手を振り、教室を後にする。歩きながら再度端末を開き、添付された地図を確認。目的の場所はそう遠くないようだ。

 校庭まで辿り着いたところで振り返ると、まだ教室に残っている東が手を振り見送っている。手を振り返し、目的地へ足を向けた。

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