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王女 「カエデ」

王女視点の話です。

私はこのエイコル国の第一王女カナデ。もちろん苗字はエイコルだが私はあまり好きじゃない。なんか名前とあわせると言い難いし。

そんなことより、ココ最近の魔族軍は以前にまして強くなっている。なんでも魔王が亡くなってしまい、新しい魔王が生まれたらしい。そのことが関係しているのか敵の数が多くなり、気性も荒くなっている。

だから、今日は魔族軍に対抗するために召喚儀式を行なうようだ。お父様とお母様も召喚儀式に立会い、国でも指折りの魔術師も集まり、全員が見守る中でそれは行われた。



少しして、巨大な魔法陣の中心が光り輝き始めたかと思ったら、そこには私と同じくらいの男の人と2人の女の人が召喚されていた。皆が皆、子供みたいに歓喜し、その3人を手厚くもてなした。

しかし、当の3人の勇者御一行はいきなりの事態に頭がついていっていないようで、戸惑いを隠せていなかった。通訳の魔法を使いある程度の事情を説明すると、少しは落ち着いて話せるようになった。

そしてこんなところで立ち話もアレだということで一度、謁見の間まで行くことになった。皆が移動している中で唯一ワルド=エクセルだけが事後処理をするために残ると言っていたので、お父様は手伝いとして何人か護衛を置いていった。



移動が完了して、まずお父様が私たちの自己紹介をすることになった。

「私の名前はブラッド=エルコル。国王をやっているものだ。 隣のいるのは妻のツバキ。もう一人は、娘のカナデだ。宜しく頼む。」

勇者様たちの名前は「アラタ=ケイスケ」「ニシヤマ=ユキノ」「ツキミヤ=アオイ」というそうだ。

それからしばらく、この世界にとってどれだけ勇者という存在が必要なのかということを諸々、お父様が説明していると、そこに「彼」は現れたのだ。一目見た時に何か引っかかった。別に外見は私と同い年くらいというだけで、いたって普通なのだが、何かが普通ではなかった。その何かとは、「目」だ。まるでナニかを観察というか、見極めようとしているような目だ。私たちを値踏みしているようにも見える。

そんなことを考えていると彼の目がある一点から動かなくなった。それは、勇者たちである。気がつけば勇者たちは彼におびえだしているではないか。そして彼も勇者たち、否、私たちを見る目が変わっていた。

何かを悟ったような目で、それでいてどこか悲しそうな目をしている。他の者たちがどう感じたのかは知らないが私にはそんな風にしか見えなかった。



だから私は気になった。その「目」のことが、そして彼のことが。もっと彼のことが知りたいと思った。彼と話してみたいとも思った。できることならその「目」を変えてあげたいと思った。

今までの私は、自分で言うのもなんだけど、あまり他人と関わろうとしなかった。まして自分から他人に興味を持つなんて今までにはないことだった。だからどうやって話しかけたらいいのかなんてことも全然わからなかった。けど、私は彼に近づくためにその一歩目を踏み出そうとしていた。



しかしそれは少し遅かった。私が椅子から立ち上がり彼へと話しかけようとした途端、彼は、彼ではなくなっていた。姿形は全く変わらず彼そのものだったが、なぜだか、この時私にはわかった。だって、彼の目が今までとは全く違う、まるでたった今長い眠りから覚めたような目をしていたのだ。



そして、その「彼」はだるそうにこうつぶやいた。



「ぁあ?ここどこだ?」


遅くなってしまい申し訳ありませんm(__)m

ちょっとした私情で投稿が遅れてしまいました><

これからは計画的に投稿を続けたいと思います!!

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