始発
西暦2023年8月15日 午前11時
一人のゲーマーがパソコンの前でせっせとプレイしている。
なお、現在撃ちあってるようだ。
「あ~あ、また撃ち負けた・・・。LMGや一撃SRで籠る糞芋共や回線絞りやガキ共が大量でつまんねぇな。」
そう、彼がやってるのは「Shooting Rounds」 最近流行りのFPSであり、マルチプラットフォームで発売されている根強い人気を誇るゲーム。
あの人気FPSを生み出した会社が製作をしているのでユーザーの評価はまあ上々。
だが、ある武器のせいでほとんどが台無しになると言っていいほどの出来。(次回パッチで修正されるらしい)
そんなゲームをせっせとやり続けた彼。クランを作り上げてS&Dではそれなりの戦果は挙げている。
そして彼はこう嘆いた
「あ~あ、結局はパッチ待ちか・・・。つまんねぇな。」
彼はパソコンのシャットダウンをし、そして20分後。ノックが鳴り響く
「!?」
彼はドアに近づき、ガチャリと開けた。
「おーす、彰吾。あのゲームやってんの?」
「あぁ、そうだが。」
彼の名は中村健治 小学校時代からの親友であり最高の仲間。
中学校時代はいつも二人でワルをしていた。
「あれ?今パソコンの電源付けてないの?」
「あぁ、そうだが。」
「へー。」
「まあ上がれ。」
「わかった。」
「まあコーラでも飲みな。」
松山がそういって、冷蔵庫から瓶のコーラ2つを出した。
「おぉ、瓶コーラっすか~」
中村は珍しそうな目でキンキンに冷えている瓶のコーラをじっと見ている。
「まぁ、遠慮せずにのみな。」
「わかった。」
そして二人とも飲みほし、しばらく沈黙が続いた。
「それと、今何かの募集やってるですよ。FPSを使ったギャンブルだってよ。」
「!?」
そう、彼の仕事は夜通しでのオペレーター。
深夜から早朝までやるというなんともハードな仕事。
まさに昼夜逆転。だが彼はこの仕事がないと食っていけないのである。
「まあまあ、こんな人生から脱却できる一度っきりのチャンスだよチ ャ ン ス!!!」
またもやしばらく沈黙が続く
(待てよ、FPSでギャンブル?どういうのか?まあいい。丁度金に困ってたからやるか。)
「で、それに参加したいんだけどどうすればいいんだ?」
「あぁ、僕の友達に仲介人がいるからそこに行きましょう。車なら出せます。」
「わかった。さっさと出せよ」
そしてこの二人は中村の家へ歩き出したのであった。
--続く--