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第38話 イベントのお知らせ

「お嬢様。

 明日、オレと買い物へ行きませんか?」


「え、買い物?

 今日行ったばかりだよね……?」







 ハルトとナツと買い物へ行った日の夜。


 自室で寝る支度をしていた私の元へ、テトルフがやってきた。


 それも、買い物の誘いだ。



 別に嫌ではないが、何故明日も買い物へ行くのだろうか?


 





「嫌、ですか?」


「……ううん。

 別に良いけれど、何を買うの?」



「ジョーカー様が来週中にイベントをやるそうなので、動きやすそうなお嬢様用の服を買いに行くのですよ」


「イベント?」








 私はテーブルに置いてあった《年間行事表》を手に取り、六月の項目を見る。


 そこには【鬼ごっこ】と【お料理コンテスト】と書かれていた。



 ――どっちのイベントだろう。


 動きやすいと言えば、鬼ごっこだが……料理の時だって動きやすい服の方が良い。


 私が首を傾げていると、テトルフはにっこりと微笑む。








「今回のイベントは、鬼ごっこです。

 ルールは分かりますか?」


「えっと、鬼役から逃げるやつだよね?」


「はい、正解ですよ。

 お嬢様とハルト様とナツ様とユキ様の四人で行う、シンプルな鬼ごっこですね」







 ……つまり、ただの鬼ごっこだ。


 もう少し一風変わった鬼ごっこかと思っていたが、違うらしい。


 

 






「鬼ごっこ開始の前にペアを組み、鬼から逃げます。

 無事に逃げ切れたら、ジョーカー様からプレゼントが貰えますよ」


「どんなプレゼント?」


「それは……勝利後のお楽しみですね」








 笑みをさらに深め、執事は私を見つめる。



 そういえば、この世界はゲームだけれど……攻略可能キャラクターは何人なのだろう。


 まず物語の鍵である、ハルトとナツとユキの三兄弟は確定。




 なら、目の前の執事は?


 テトルフはゲームのパッケージに写っていたけど、攻略可能かは分からない。


 もしも攻略可能ならば、これはテトルフイベントの一つ?



 ……いつの間に、私はフラグを立てたのだろうか。








「とにかく、明日はオレにお嬢様の時間をください。

 ちゃんと買い物……いえ、デートプランは考えておきますので、きっと充実した一日になると思いますよ」


「デ、デート……!!?」


「はい、デートです。

 ――――おや、もうこんな時間ですね……お嬢様の睡眠の妨げになるので、オレは失礼致しますね」








 そう言って、テトルフは私の部屋から出て行く。


 ……買い物ではなく、デートだなんて言い方をされてしまうと妙に落ち着かない。



 結局この日は眠れず、気づけば朝になっていた。






...to be continued...

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