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rm40 カープのクラスターについて

 まだ五月なのにやたらと雨が多いと思ったら梅雨に突入してるとか何とかで、しかも今年の梅雨は例年より長いらしいからちょっと困る。


「それにしてもついに来たねえ。カープから集団感染」


「まさに来るべき時が来たって感じよね。こうやって話してる間にも新たな感染者が発覚するかも知れない現在進行系の話題だけに安易な発言は出来ないけど、ともあれいずれこうなる可能性を常に秘めていたものがいよいよ実際にそうなったってところよね」


「しかもその感染者の顔ぶれがまたきつい。まずは二遊間に定着してともに高打率をマークしていた菊池と小園の感染が発覚して」


「正随もね」


「直後の巨人戦は二軍と大量入れ替えしてどうにか選手を補充して日程消化出来たけど、それから追加で鈴木誠也やこれまた打率三割と大健闘していた羽月、ベテラン長野、台頭中だったキャッチャー石原、そして大盛も陽性反応を示した」


「もはやこうなると限界、という事で阪神戦は延期となったのも仕方ないわね。他にコーチやスタッフ陣にも広がってたみたいだし」


「いつ頃復帰出来るのかな」


「基本的には二週間の隔離が必須で、感染の疑いから隔離されたけどそれはなかったと判定された選手が戻ってくるにしても少なくとも今週中なんかは二軍並のメンバーでやりくりするしかないわね。やれるならね」


「一応挙行された巨人戦も林宇草野間らは今シーズン初出場だったし、安部セカンドや中村奨成キャッチャーなどあまり試されなかった起用をせざるを得ないのがいかにも苦しいよね。堂林とか田中広輔はまあアレとして」


「でも田中もやっとタイムリー打てて良かったじゃない。まあ絶望的なのはその通りだけど、その中でもやれと言われればやるしかないんだから。それで林がタイムリー打ったりして案外やれるじゃないって喜ぶ。とにかく現在の首脳陣は新しいものに対するアンテナが低いというか、それこそ田中広輔がずっと苦しんでいるのに五月まで小園を使わなかったりしたしこういう機会でもないとあんまりチャレンジしない部分もあるんだから、そういう意味では新鮮な組み合わせを多く見られるのは少し楽しくもあるわね。中村奨成なんて現状使えるキャッチャーが他に白濱のみという背水の陣でありながら無事に重責を果たしたんだから素晴らしかったわ」


「キャッチャーは本当に綱渡りだったね。その前段階で會澤が離脱して坂倉と石原をメインにどうにかするしかってところで更にコロナ禍が炸裂というね」


「あの試合に関しては九里もよく投げてくれたわ。経験の乏しい若手をうまく引っ張っていきながら、しかも完投勝利だからね。本当によくここまで頼もしい選手に成長したものよ」


「投手陣の、特に先発陣は結構頑張ってるよね。森下は援護がなさすぎるのが酷いけど投手としてはさすがの一言だし、高橋昂也もよくやってる。でもそんな二人が濃厚接触者、九里に至っては陽性と判定されたみたいだけど」


「野手は期待出来そうな若手はいくらでもいるけど投手陣はそうでもない中、誰が穴を埋めるのかが問題よ。とりあえず大瀬良に床田に、野村や玉村もまた上がってくるかな。それと新外国人のネバラスカスも準備している」


「ネバラスカスとバードの両外国人も来日するまでがひたすら長かったから期待感もとにかく高まっていたけど、実際のところはどの程度なんだろうね」


「本来の調整も出来ずある程度ぶっつけ本番的になるとすればいささか気の毒だけど、ネバラスカスはやってくれると信じたい。二軍でも力を見せたみたいだし。ただこんな状況じゃ駄目でも仕方ないかなとは思うわ。寛大に見たい。バードはリリーフだけど、こっちもまだまだ整備されたとは言い難いからね。どうにか活躍してくれるといいんだけど」


「一軍のリリーフだと、栗林がとにかく凄い」


「本当に頭が下がるわ。大卒社会人とは言えいきなり抑えに抜擢されて、しかもその重責を完璧すぎるほどにこなしているんだから。未だに防御率ゼロなのは異常」


「同じくルーキーの森浦と大道も、さすがに栗林ほどの圧倒的な完成度には及ばないものの十分すぎる成績だし」


「まあ彼らは外国人が来るまで頑張ってくれればと思って見ていたけど、概ね果たされたと言えそう。塹江も成長している。コルニエルは、パワーはあるけど投手としての完成度って部分においてはまだ僅差の勝ちパターンで投入するレベルじゃないかな。そして他には中田、菊池保則、高橋樹也といった面々も、まあそのうち防御率が派手に破壊されそうだけど今のところはよくやってくれている」


「本来はケムナとか島内に期待されてた仕事だけど」


「去年ある程度我慢して塹江ケムナ島内と使って、その中から塹江が今年も頑張ってくれている。育成ってなかなか全員が一律に伸びていくものじゃないからね。遠藤あたりも含めて、まあそんなものじゃないの」


「今村中崎一岡といった面々はまだ一軍レベルじゃないのかな。それと岡田薮田矢崎もまだ今シーズンここまで二軍登板のみなんだね」


「特に先発陣はそのうち嫌でも顔を見る事になるんじゃない。ともあれこれから交流戦も始まってしまう。まあこれもとりあえず五割目標で、とか相変わらずな台詞でいつもなら済ませるところだけど、今年に関しては無事に日程を消化出来るかという嫌な戦いを強いられそう。通常のリーグ戦なら秋に後回しでどうにかなるけど、こっちは短期間で終わらせなきゃいけないんだからしんどいわよね。ましてや梅雨が長くて雨天中止の多発も予想される今年においては」


「いっそ交流戦はコロナが収まるまでなしとかでも良かったのにね。去年みたいに」


「まあ決まった日程に文句を言っても始まらないわ。試合やるかどうかは当日に決めるみたいだけど、結果的に無理ですってなっても咎めるよりも納得するしかないんだけど万が一やると決まったらやるしかないでしょ。結果は二の次三の次でね」


「でもあんまり酷い負け方は見たくないなあ。そう言えば地味にサンフレッチェもあんまり良いサッカーが出来ているとは思えないよね」


「特に負けた試合はちょっと今のサッカーを続けていく中で見いだせる希望に乏しいかなって感じになる。でも十七試合で勝ち点二十四の暫定九位は決して悪い数字じゃない。もうちょっと得点が増えればってところだけどねえ。守備はまあ」


「今年に関しては残留さえ出来れば御の字ってのも実際あるしね」


「それを踏まえて順位を見ると、まず上はもう川崎優勝の可能性が限りなく高いから割愛するわ。鳥栖がここまで踏ん張ってるのと、昇格一年目の福岡が大健闘している。で、その中心にサロモンソンがいるのはいささか引っかかる部分だけど」


「いい選手なのは分かってたけど、結果的に城福監督は使いこなせなかったよね。もったいない」


「まあそういう選手が出るのはこの競技の常なので仕方ないとは言え、それまでのフォーメーションで出番がなかったのは理解出来るにしても今年は彼が活きそうな形に変更したんだから、呼び戻せば良かったのに。まあ選手側が移籍を強く希望したって事ならどうにもならないけど。それであんまり機能せず、結局元のスタイルに戻したっぽいけど、元の選手の資質からするとそうなるのも必然だったのかな」


「それにしても、今年の昇格組は良いよね。徳島もなかなか頑張ってるし」


「例年真っ先に低迷しがちな昇格組がここまで粘っている事で、下位はかなりカオスな展開になりそうよね。今のところ降格圏内なのが大分、ガンバ、仙台、横浜FCで。湘南柏清水あたりも危うい」


「大半は前年の成績が悪かったり選手の質とかもあってよく降格候補に入れられれたけど、昨年は普通なら残留争いの成績から今年躍進した鳥栖の例もあるようにまだこれから浮上の可能性はある。実際仙台とかかなり良くなってきた雰囲気はあるし、一筋縄ではいかないわ。柏もオルンガ不在でどうなるかと見られてたけど、芳しくないわね。ここから巻き返しなるか」


「そしてガンバだけど、サンフレッチェに負けて監督解任となってしまったね」


「クラスター発生で試合出来ない時期があったから他より試合数が少なく暫定順位では不利という要素を抜きにしても普通に降格ペースだし、何より得点力よ。パトリック宇佐美にレアンドロ・ペレイラだっているのに未だに三得点はさすがにね。去年二位と言っても強さは感じられず、要は結果オーライのサッカーから今年は結果がなくなったから現状何も残ってないと。しかも今年同じような状態にあるサンフレッチェにも負けるんだから解任もやむなしかな」


「あの試合もなかなかとんでもない大カウンターが炸裂したり、試合終了間際にはそれまでファインセーブを見せるなど大貢献してきたキーパーの東口が怒りのロングシュートを放ったり、確かにちょっと変な試合だったよね」


「東口ほどの選手がいよいよ切れたのも監督がチームを掌握しきれていない証だと今となっては思い当たるけど、とにかくそういう状態のチームを任されたのがあの二〇一二年と同じ松波ってのがまた何とも言えないわ。まああの年は逆に攻撃力は凄かったけど守備がゆるゆるで得失点差プラスのまま降格という意味不明な金字塔を打ち立てたんだけど」


「でも一応松波は暫定的な指揮官ってなるんでしょ?」


「そうだといいんだけどね。でも誰と代わるのか、あてはあるのか。在野の日本人監督に大した人材はないし、外国人を招聘するにしてもある程度時間がかかる。とにかく相当の危機感を持って臨まないと悲劇は防げそうもないわ。そして鶴竜が引退し白鵬も休場で引退秒読みな大相撲だけど、結果としては照ノ富士が貴景勝との決定戦の末に優勝、というそれなりに順当な流れとなった」


「途中までは照ノ富士が圧倒するかと思ったけど、なかなか縺れたよね」


「髷を掴んだとか微妙な判定に泣かされた部分もあったけど、どうしても膝の負担がね……。それで一度は序二段まで落ちたんだし、もう現役を続ける限り完治は望めないでしょうし、その辺はずっと付き合っていかないといけない課題よね。実力的には横綱レベル。精神も一度大きな挫折を経て磨かれたと言う。しかしその肉体がいつまで保つか」


「一方で貴景勝は、遠藤相手に吹っ飛んでいった時なんかはもう駄目かなと思ったけどよくここまで来た」


「とは言え突き押し命のスタイルだとなかなか安定して好成績とはいかないからね。這々の体でカド番脱出した正代も言うまでもなしで、そういう意味では一番横綱になれそうなスタイルと期待されていたのが朝乃山だけど……」


「夜乃街で馬鹿な事をしてしまったね」


「前例からすると出場停止の結果幕下ぐらいまで陥落しても不思議ではない。でも怪我とかじゃないんだしそれならまた上がっていけばいい。心を入れ替えてね。心技体と言うけど、その最初に心が来てる意味よね。それと千秋楽の前にラグビーの中継もしてたけど、何がどうって言える審美眼はないから無責任な事しか言えないけどやっぱり時間内の密度が高いよねこの競技」


「スクラムとかコロナクラスターにならないか心配だよね。そういうケースは聞いてないから案外大丈夫なのかも知れないけど」


「ともあれ今一番大事なのは健康に日程を消化する事。その果てにはオリンピックが控えてるんだけど、これもやれと言われたからやるしかないみたいな悲壮感がね。命あっての物種よ」


 そんな事を語っていると敵襲を告げる合図が点滅したので二人は曇り空に紛れるように人気のないところへ移動すると変身して戦場へと急いだ。


挿絵(By みてみん)


「ふはははは、私はグラゲ軍攻撃部隊のツェツェバエ男だ。この病める惑星に正義を打ち込んでやるぜ」


 アフリカ睡眠病と呼ばれる危険な病気を引き起こす病原体を媒介する虫としても知られる蝿の姿を模した侵略者が雨に濡れたアスファルトの上に降り立った。なおツェツェとはアフリカ大陸南部で用いられるツワナ語で蝿を意味する言葉であるらしいが、ともあれ勝手に侵略されてなるものかと地球からの返事はすぐに寄越された。


「出たなグラゲ軍。お前達の思い通りにはさせないぞ」


「今の季節は怪しげなコバエがよく出てくるけど、こういう大きいのが出てくるとは感心しないわね」


「むう、こやつらが噂に名高いエメラルド・アイズか。早速だが死んでもらおう。行け、雑兵ども!」


 どこからともなく湧いてきた漆黒の雑兵たちを二人は勢いよく破壊していって、残る敵は一人だけとなった。


「よし、これで雑兵は片付いた。後はお前だけだツェツェバエ男!」


「勝手に侵略しておいて反抗されるのも当然だなとか省みたりしないの?」


「それは我々の管轄外だだ。軍人は与えられた任務をただこなすのみ」


 そう言うとツェツェバエ男は懐から取り出したスイッチを押して巨大化した。やっぱりこうなってしまうのか。言い方が悪かったかな。そんな反省を後からするためにも今は全力で戦わねば。そう決意して二人は合体した。


「メガロボット!!」

「メガロボット!!」


 今日の天気も良くないからこの血塗れの激戦を知られる危険性が低いのは幸いと言えるだろう。そうでなくても大変な今の世界に、これ以上心配の種を増やしたくないから。


 なおツェツェバエが媒介する病気のワクチンはない。だからツェツェバエロボットの攻撃も悠宇は回避し続けた。それとロッテの清田が不倫による謹慎明け即不倫発覚で契約解除となったが、ここまで倫理観がないのはおそらく病気なんだろう。ともかくバトルは悠宇が上手く体勢を入れ替えた。


「よし今よとみお君!」


「さすがゆうちゃん、あんな無理な状況から強引に作ってきた。そしてこれでとどめだ」


 一瞬の隙を見逃さず、渡海雄は素早く群青色のボタンを拳で叩いた。指先から発された高熱線レーザーは面となってツェツェバエロボットに襲いかかり、そのボディをバラバラに切り刻んだ。


「うわあ、やるな。ここまでか」


 機体が爆散する寸前に作動した脱出装置によって侵略者は本来の居場所へと帰っていった。というかカープ本当に試合やるのかよ無理だって、という状況は東京オリンピックの予行演習か。

今回のまとめ

・いよいよ出たカープのクラスター果たしてどこまで続くのか

・今試合するのは無理だと思うけどやるなら出る選手を信じてやるしかない

・城福監督は長くても今年までになるんじゃないかな

・ギリギリで横綱空位を避けられる可能性が出てきたが朝乃山は情けない

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