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ng12 2019新春記念 平成最後の新年について

 あけましておめでとうございます。平成最後の新年を迎えた本年もよろしくおねがいします。


「というわけでやってきました二〇一九年。今年はどんな年になるだろうね、ゆうちゃん」


「そうね。まず改元という大イベントが待っているからね、良くも悪くも変化のある一年になるんじゃないかしら」


「新しい元号どうなるかも確かに気になるね。そして大型連休になるらしいってのも」


「まあ、平和に生きていきたいものよね。さて、例年元日は天皇杯決勝を見ながらダラダラとだべるのが恒例だったけど、今年はとっくにそのイベントが終わってるからどうしようか」


「皇后杯見ればいいんじゃない?」


「とは言っても女子サッカーでこの人がとかろくに語れるわけでもないし。でもとりあえずサッカーの話から行きましょうか」


「そうだね。去年のサンフレッチェの総括とか。前半戦、しきりに『今は出来過ぎで後半戦失速する』と言ってたけど……」


「しすぎた」


「だよねえ」


「もう語る言葉すらなかったわ。失速確実と見ていたのは相手もプロだから当然対策してくるだろうと踏んだから。そしてそれに対して城福監督はどんな手を講じるかを見てみたかったけど、現実とは寒いもので何の手も打てずに大連敗を喫して、結局争いにならずに川崎に名を成さしめた。はあ、まったくもう。結局のところ監督の修正能力がゼロだと証明されただけで、前半戦もパトリックや青山、林といったベテランが奮闘したからこその結果と結論付けるしかなさそう」


「それでも最後はどうにか二位を確保」


「あれも二点ビハインドから追いついて何となくこれでよしって雰囲気出してたけど、冷静に考えると最後まで勝てないままシーズンを終えたわけだからね。全然良くないわ。しかも今年はACLもあって選手にかかる負担増大」


「ベテランたちが蓄えてきた実力はさすがだけど、それがもうシーズン一年間もたないと証明されたシーズンでもあるわけだからね」


「だから選手層が大事なんだけど、補強に関しては今の所プラマイゼロってところ。特にううむと唸ったのは、去年せっかく獲得した馬渡を使いこなせないまま放出となってしまったところよ。あの攻撃センスは間違いなく武器となったはずなのに」


「それと長らくレギュラーを務めてきた千葉も名古屋に移籍したね」


「思えば千葉加入から初優勝に至ったわけだし、栄光の象徴の一人だった。本人のキャラクターもあって軽いイメージありがちだけどね。軽いと言えば、元々守備は弱かった上に年齢的なものも重なってディフェンダーとしてはもう使えないところまで来ていたけど、楔のパスなど別のスキルに関してはまだまだ一級品。ただそのスキルは城福体制では有効活用されない以上、移籍は仕方なかったかな。それより名古屋に期限付き移籍していたユース出身の宮原が結局戻ってこなかったのがね」


「でも野津田は帰ってきた。ついでに皆川も」


「野津田は本人が焦りすぎて不要な放浪を続けたけど、それも価値があったと振り返られるような活躍を期待したいわね。それと補強で言うとヴェルディから空中戦に定評ある井林と点取り屋のドウグラス・ヴィエイラが加入」


「同じチームから二人も抜いたわけか。悪いね」


「ヴェルディからすると去年、奇跡的な戦いぶりでプレーオフを驀進したものの最後の磐田戦では格の違いを見せつけられるような負け方だった。監督も退任するし、生まれ変わるタイミングではあるのよね。ともにJ1初挑戦だけど決して若くはないだけに、いきなり内容が問われる事になりそう。また昨日の大晦日には元スウェーデン代表で右サイドを主戦場とするサロモンソンを獲得すると発表された」


「スウェーデン人とか珍しいところに手を出したね」


「歴史的に言うと一九九三年にフォンデルブルグという黒人のセンターバックが在籍していた。それと当時の監督だったバクスターの息子リーも、父親はイギリス人だけどスウェーデンで生まれたからそっちの国籍もある。そう言えば前監督のヨンソンも、当時コーチとして招聘されたけど選手層の薄さから現役復帰したからスウェーデン出身選手にも数えられるわ」


「というかヨンソン監督のもとにスウェーデン人加入って話ならすんなり納得行くけど、いなくなってから来るのはちょっとタイミングずれた印象あるよね」


「ヨンソンと交渉した際にそっちの代理人ともコネが出来て、当時は使わなかったけどそれでラインが即切れるわけじゃないし、今になって活用してみたって事なんじゃないの。なおこのサロモンソンはクロスの精度に定評があり、それと身長もなかなか高いから壁にもなりそう。サイドは薄いので効果的な補強となりうる」


「サイドと言えば清水が戻ってきたね」


「長年サンフレッチェにいただけあってほどほど計算が立つ選手と言いたいけど、清水が躍動していた森保監督時代の遺産は去年限りで森崎が引退するなど減っていく一方だし、一体どこまでやれるものか。ともあれ、現状の補強で長丁場を戦い抜くのは相当厳しいけど金があるわけでもない。しかも終盤の悪い流れを引きずったままムービング解禁となると、なかなかポジティブになるのは難しいわね」


「とは言え去年は十五位が二位になったんだから、今年も案外やれるかも知れないじゃない。ほら、カープだって三連覇とか普通は難しいよねって思ってたらあっさり三連覇出来たし」


「あれはねえ、実力的に抜けてたから。しかし今年は本当に終わりそう。やはり丸離脱のダメージは大きい。あまりにも大きい。顔以上にね」


「二年連続MVPだもんねえ。しかもFAで巨人に行くという」


「いっそアメリカとか行ってくれればな、なんて思ってたら今度は菊池がメジャー志望で早ければ今年終えるとポスティングとかで。まあ三連覇もしたらそれは一つのサイクルの頂点であり、頂点の後は下り坂が広がるのも道理。だからさっさと日本一になってれば良かったのに八百長みたいな負け方してからに。いや、済んだ事はもはや言うまい。とりあえず丸は今までありがとう。これからは別の人達にいっぱい応援されるといいよ」


「北風に吹かれて十年代を支えてきた人達が去っていく。でも相変わらず補強の動きは鈍い」


「とは言え今年はまだ動いてるほうじゃない。トレードで福井放出して菊池保則獲得とかやったし」


「凄い小粒だけど。しかしついに福井がいなくなってしまったねえ」


「年齢や成績を見ると仕方ないわ。素質はあったしそれが輝いた瞬間もあった。しかし残念ながらカープでは開花しきれなかった。一方で菊池投手も、昔ストレートの質をコーチに褒められたとかであんまり大した評判を聞かないけど、今の福井と釣り合う選手と思えば高望みは出来ないわ。便利屋として使えれば御の字ってところかな」


「まあ頑張ってくれるといいよね。それと外国人も二人、レグナルトとローレンスを獲得した。いずれも投手だ」


「一人は野手かと思ってたけど、野手は日本人を中心とした現有戦力でも戦えるという判断かな。投手陣のほうが戦力が苦しいのは確かだけど、ただ外国人枠の問題もあるからね。残留組のジョンソン、ヘルウェグ、フランスアにこのレグナルト、ローレンスの計五人から確実に二人は弾き出されるんだから熾烈な争いよ」


「ジョンソンは言うまでもなし、フランスアは本当に凄かったしヘルウェグも日本シリーズでパワーがあるところを見せた。ここから誰を外すんだろう」


「ヘルウェグの安定感を疑問視しているのか、あるいはフランスアが去年ほどの数字にはなるまいと踏んでいるのか。新外国人で言うとローレンスは複数の変化球を操る技巧派で先発ローテ入り期待出来そう」


「去年は先発陣きつかったもんね」


「大瀬良とジョンソンは盤石だったけど、九里が三番手ってのはね。いや、よくやってくれたけど結局は四点台の投手。盤石とは言い難いわ。野村はぱっとしないままだったし、岡田も不安定。中村祐太あたりも期待外れで、何より薮田」


「逆に言うとこの辺がしっかりしてくると十分強力なローテになりそうだね」


「そういう皮算用ほど当てにならないものもないわ。とにかくローテーションはまだまだ入り込める枠があるから、ローレンスにはローテ三番手ぐらいに陣取ってくれるとありがたい。そしてレグナルトは、とりあえず成績はあんまり良くないように見えるけど。左右の違いはあれど、何となくブレイシアとかカンポスの枠になりそうで不安」


「カンポスは全然駄目だったね。でもブレイシア、アメリカでまさかのブレイクを果たしてたし環境によっては変わるんじゃない?」


「そこも含めて起用法が大事になるわね。リリーフに関して、去年は連覇に貢献した今村とジャクソンが崩れた。中崎はギリギリで踏ん張ったけど内容は怪しかった。きつい場面でフル回転してきたリリーフがそうなるのは仕方ないし予想は出来ていたはず」


「だからいでよ救世主と、それは最初から言われてたよね」


「そんな中でフランスアがまさに救世主となり、アドゥワも頑張った。ただ正直アドゥワは続かないんじゃないかって懸念ありありで、やっぱり新しい名前がもっと出てこないとね」


「その候補は誰になるのかな?」


「そこが難しい。去年の今頃は藤井とか期待してたけどあんまりだったし、辻に至っては戦力外。そして実際出てきたのは二軍での実績すら皆無なアドゥワと去年の今頃は育成選手契約すら結ばれてなかったフランスアなわけだし、先を読むのって本当に難しいと実感したわ。だから現状は駄目だろって思ってる選手から出てくるかも知れない。矢崎とかね」


「加藤拓也が名字のほうを登録名変更して矢崎に。珍しいよね」


「でも格好良くなったし、後は成績よ。あのノーノー未遂だけの男に終わってはいけない。それとトミー・ジョン手術を経た床田もここまで回復順調らしいから期待したいところ」


「後は高橋の二人も」


「上ではまだまだ打たれる事は多かったけど、それで何が足りないかも見えてきたはず。そこを埋められたら。ただ左腕はそれなりに時間かかるものだし、いきなり今年大活躍するかどうかは分からない。とにかく一歩ずつでも前進を期待してるわ」


「ルーキーに関してはどうかな?」


「可能性あるのは二位の島内だけど、まあキャンプもまだだしあれこれ言うには早いわ。とにかく、投手陣は先発もリリーフもまだまだ未確定な部分が多いから、特に若手は我こそはとガンガンアピールして突き上げてほしいわね」


「野手陣は、前述の通り丸が抜ける事となる」


「センターは野間が回るとして、レフトは松山バティスタがファーストと兼任で入るのが実績的には最有力かしらね。それと下水流に、高橋大樹も成長如何によってはチャンスありそう」


「西川外野コンバートって話もあるけど」


「出来れば内野として大成してくれるといいんだけど、確かにあの不安定な守備を見るとそういう声が出るのも致し方ないか。打撃に関してはセンスだけでなくパワーも付いてきてる感じはあるし守備の憂いを断つコンバートでより覚醒する可能性もある」


「そうなると懸案の三番打者が埋まるね」


「ただそうするとサードがね。安部が対抗なくあっさり決定ではいささか不安。ここでルナ獲得した時みたいにちょうど日本ハム退団したレアードあたりを、とか思った時もあったけどもう枠パンパンだから多分ないし」


「去年みたいに安部がこけたらどうするのか。曽根はちょっとポジション違うし。まさか高卒ルーキーをいきなり使うわけでもないし」


「メヒアをサードで育てたいって話もあるけど。ああ、それと人的補償って手もあるわね」


「そう言えば補償がなかなか決まらないね。結局越年とは」


「別に遅いわけじゃないんだけどね。それこそルールの範囲内だから。さっさと決まったほうが見てる方の心理的に楽になるって程度で、でも拙速は危険だからしっかり調査してほしいわ」


「でも誰でいくんだろうね? そもそも足りてないのは投手、特に左ってなりそうだけど」


「池田や中川、また右では谷岡や桜井なんかがよく言われてるわね。ただそれは向こうも先刻承知だし、あえて重点的にプロテクトをかけている可能性もありそう」


「と思いきや西武には内海を放出という気前良さだけど」


「内海は実績抜群で、去年もローテとして一定の活躍を見せていた。ただカープは実績ある中堅ベテランよりポテンシャルありそうな若手を狙うタイプだからね。一岡も赤松もそうだったし、当時も今と同じかそれ以上に左腕は枯渇していた。それでも外野や右投手を獲得した。もっとも相手が『どうせ広島は左欲しがるだろうから主要なのは守るけどこいつぐらいなら取られてもいっか』って程度の選手で弱点が埋まるわけないし、スルーは当然。具体的に言うと新井の時は正田、大竹の時は阿南らで、今回だと戸根とか森福あたり」


「うーん、確かに左で実績あるからってあんまり触手が伸びない名前だね」


「まずプロテクトは二十八人って決まってるんだから、狙うのは二十九人目じゃないと意味ないわ。それで言うと投手を守った結果漏れた野手を狙うのも戦略としてはあるでしょうね。予想でよく出るのは北村や若林、石川ら。後は山本とか。重信は、さすがに守られてると思う」


「こう見ると投手陣よりは強そうな名前が並んでるね」


「まあ誰が来るにせよ、カープの仲間となったからにはしっかり応援したいわ。カープが三連覇達成したのは選手を見る目があったから。その目で見定めた選手だと思えば、期待するしかないでしょ。それと金銭は勘弁ね」


「全体的に見ると、決して楽観的な予想ばっかりじゃないね」


「不安に震えるのはそれだけ勝ってほしいと期待している証拠。まあ、なるようになれよ。カープの連覇が止まろうがサンフレッチェが降格しようが、それで世界が終わるわけじゃないんだし。心に花を咲かせるためのプロスポーツよ。良いなら良い、悪いなら悪いなりに今年もまた愛を語っていこうね」


「うん、そうだね!」


 今日は比較的天気が良くて暖かかったので、二人の心もこの晴れた空と同じ色に染まっていた。きっといい年にしようと誓いの空であった。


 新作とか、元号が変わるあたりに出せると思う。タイトルも内容関係なく「過ぎゆく時代に十二輪の花束を」とかそんな感じになりそう。文章自体は去年のうちに完成したがここからが長い。とは言えダラダラしてたら雑念が指先を鈍らせるので、最後は自分を信じて猪突猛進といきたい。

今回のまとめ

・新しい元号がどうなるかはとても気になる

・サンフレッチェに関しては後半戦が本質かと見てしまう

・連覇なんていつか止まるんだから大事なのは負けっぷり

・決まりきらない未来だからこそ怖いし楽しみでもある

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