vm12 2016年Jリーグ開幕について
今日は天気の悪さもあり肌寒いからだけではないが、もうJリーグ開幕間近と聞いて震える。あのチャンピオンシップはまだこの間のようにさえ思えるが、そこからクラブワールドカップに天皇杯、オリンピック予選を経てずっと出ずっぱりだったりするからそう感じるのだろう。
「ちょうどプロ野球のオープン戦が始まったのと同じ日に富士ゼロックススーパーカップがあったんだから、慌ただしいものよね」
「シーズン開幕が二月だもんねえ。しかもその前にはACLも開幕する」
「まあACLの予選プレーオフがあったFC東京に至ってはすでに公式戦の開幕を終えているわけだし、タイトな日程なのは最初から分かりきっていた事よ」
「それでFC東京はタイのクラブに九点も取ってまさに圧勝。いやあ、強いねえ」
「何だかんだでやっぱり日本ってアジアでは強豪よ。中国のクラブが強いって言うけど抜群の資金力でとてつもなく優秀な外国人を獲得出来るのが強さの根源であって中国人はいつまでたってもしょぼままってのとはわけが違うわ」
「アジアチャンピオンとなった広州もクラブワールドカップで戦った時は外国人がいなくなるにつれて猛烈に弱体化してたもんね。あれでも代表クラスがひしめいてたらしいんだけど。この前のオリンピック予選でも中国はあっさり敗退してた一方で最弱とか言われてた日本と韓国が決勝に勝ち進んだり、この辺りがやっぱり国としての実力なんだろうね」
「まあ日本代表は勝ったけど決して強いわけじゃなかったのもまた事実だけどね。イラク戦とかよく勝てたものよ。本番であるオリンピックまでにもっと高めていければいいけど」
「そしてスーパーカップだけど、サンフレッチェがやったね!」
「そうね。まずは第一関門突破ってところだけど、やっぱり負けるより勝ったほうがいいしタイトル取れないより取れたほうが私も嬉しいし、良かったわ」
「始まりから終わりまでずっと大雨でテレビの画面が暗かったのと歩調を合わせるように前半はスコアレスで終わったけど、後半にまず佐藤寿人がゴール」
「いかにもと言うか、塩谷のクロスに対して一瞬ディフェンス陣とGKの狭間に進出してワンタッチで流し込むという佐藤寿人らしいゴールだったわね。それまではさっぱりでもピンポイントの輝きを見せて点さえ取れればそれでヒーローというサッカーの原則に忠実な働きはまさしくストライカーの鑑」
「しかもそのゴールを置き土産に交代ってのも格好良かったよね」
「怪我自体はそれほど大きなものじゃなさそうだし、心配ではあるけどきっと大丈夫よね。やはり今年も途中交代で浅野ってなるのかしらね。そして二点目はその浅野がPKを決めたものだけど……」
「ああ、あれはちょっと微妙なねえ……」
「ハンドって事にはなってたけど、まあ、でも、ねえ、審判がそう言ったらそうなんだから。まあきっちりと決めてくれたわ」
「ともあれ、短時間で二点差を付けた事で一気に試合は決まったと言えるかな」
「U23決勝の韓国戦も二点のビハインドを一瞬で追いつけたのが良かったし、一点だけならある程度手は打てるけど二点ってかなり大きいものよね。そしてリードしてからの安定感という点においてサンフレッチェは本当に場馴れしているわね。ディフェンスで言うとパトリックをよく抑えてくれたし。ガンバはサイドアタックから宇佐美がいいヘディングを決めたけど、とどめの三点目がまた鮮烈だったわね」
「あれは凄いシュートだったねえ! あのとんでもないボレー!」
「ねえ! コーナーキックをガンバディフェンダーが頭で防いだかと思ったら途中交代の新戦力ウタカがためらいのないノートラップボレーシュート! あの威力でしかもコントロールも抜群だったからガンバとしてはどうしようもなかったわね。アフリカ人特有の身体能力、とか陳腐な表現だけどまさにそれが当てはまるような一撃」
「個人技はやっぱり秀でているよね。さらにチームの戦術に馴染んだらかなり面白い戦力になりそう」
「ドウグラスはいなくなったから今年はまた新たな方法を構築する事となるけど、期待大よね。今日スタメン出場だった茶島もクラブワールドカップでアピールした実力は確かみたいだし、青山と交代出場した丸谷も特に問題ないように見えたし。そういう選手層はACLとリーグ戦を両立させるという大変なミッションを成り立たせるには絶対に必要不可欠だから」
「そうだね。そのACLは中二日で開幕。さらに来週の土曜日にはリーグ戦もスタートという日程のきつさ。スーパーカップもうちょっと早めるとか駄目だったのかなあ」
「あんまり空きすぎるのも考えものって事なのかもね。まあ、何にせよまずは幸先の良いスタートよね。この大会にはやたらと強いサンフレッチェらしい勝利だったわ。一方でガンバは、移籍加入のアデミウソンがまだチームにフィットしきれていなかった印象。上手い選手だしこれが定着してきたら怖いけど。それと中盤の井手口という選手。期待の若手だそうだけど、結構目立ってたわね」
「今年もガンバは強そうだよね。鹿島も後半戦は良かったし浦和も補強あったし。それにFC東京も」
「サンフレッチェにガンバ、そして浦和とFC東京のACL組は両立が大変になってくるわね。去年はそれがなかったので楽だったけど今年はそうはいかない。そういう点で言うと鹿島なんかチャンスでしょうね。ただやっぱり実力が抜けているチームがないという特性は今年も変わらないようだし、順位を予想するのは本当に難しいわ」
「またサンフレッチェが優勝したら凄いよね。ところでカープの方もオープン戦だけど勝ったみたいだね」
「そうね。ただお互いに期待の若手を使ったりとまだまだ様子見な部分が大きいんだけどね。始まったばかりだから。その中でヤクルトの風張投手が大崩れしたのに乗じて大量リードを奪ったのが決定的だったみたいね。スーパーカップと時間帯が同じだから見られなかったけど」
「風張って言ったら去年初登板デッドボール退場のあの人か」
「今日もコントロールを乱して四死球でピンチを招き、タイムリーを打たれるという非常にまずいピッチングだったみたいね。その後経験豊富な松岡投手に対してエルドレッドと、まさかの土生がホームラン打ったらしいけどこれは勝負が決まってからだからやっぱり勝負を決めたのは風張よね。カープの投手で言うとルーキーの横山や二年目の藤井が投げて一定の結果を残せたみたいだし、始まったばかりとは言え朗報ではあるわ。特に横山はルーキーとは言っても社会人出身なんだから今年からバリバリやってくれるといいわ」
「それと主力の調整がどうなるかだよね。特に前田が抜けた投手陣。黒田やジョンソンは当然として福井やヤクルト戦で先発した野村がどれだけやれるか。特に野村はここ数年退潮傾向だけに巻き直してほしいね」
「野手だと丸の打撃がどこまでいけるか。去年みたいな数字じゃ困るから。若手で言うと、鈴木誠也がやれるのはもう分かっているわ。今年はレギュラー確保のシーズンになるといいわね」
「鈴木は来そうだよね」
「それとルーキーの西川は細身だけど守備においてはなかなかセンスありそう。いかにもセンスないもっさりした動きの安部やセンスありげな動きから意外とエラー多い上本とは違うって部分を見せられれば、無事西武入団が決まった木村の後釜として一軍も大いに見えてくると思うわ。それと負傷離脱してしまったけど船越も当たればかなり飛ばしてくれるみたいだし、やっぱり今までいなかった選手が出てくると楽しくなってくるわね」
「そうだね。後は外国人もどうなるか」
「もっと言うとジャクソンがね。先発以上に問題が多いのがリリーフで、去年とかとりあえず大瀬良と中崎を使い倒してたけどああいう起用が今年も続くようだと覇権は望めないでしょうね。去年で言うと飯田とかもっと使ってあげても良かったと思うし、もちろん今年は固有名詞こそ変わるでしょうけどあのぐらいの信用度の選手をそれでも信用して使えるか。それもまた勇気のいる行動ではあるんだけどね。失敗して追いつかれる、逆転されるって事は絶対あるから。でも長いシーズン、敗北だって計算の上で戦えなきゃ」
「試合数が多いのは多いなりの苦労だよね。サッカーとは一試合の意味合いが違ってくる」
「それで言うとオープン戦でも早速登板した中田と今村はかなり期待したいところよ。実績もあるし、今はその頃と比べるとどこか色褪せてしまった感じはあるけどもう一度燃え盛る事が出来たなら、大きな戦力となるわ。これから試合も続くし、その中で首脳陣には上手く見極めてほしいところ」
こんな事を語っていると、敵襲を告げるサイレンが鳴り響いたので二人はすぐ戦闘用のユニフォームに着替えて外へと飛び出した。
「ふはははは、私はグラゲ軍攻撃部隊のミヤイリガイ男だ! この星を征服し尽くしてやるわ!」
川沿いに現れたのは日本住血吸虫症を引き起こした人類の戦犯。山梨県を中心とした人達が百年以上に渡る長い時間をかけて無茶苦茶頑張った結果日本では撲滅させたがまだまだ世界中で同じような貝が同じような症状を引き起こしている。まったく恐ろしい病気だ。
で、頑張った人達の中に宮入博士がいて、彼がこの病気を引き起こすのに重要な役割を担わされている貝がいると発見したから、その貝はミヤイリガイと名付けられた。その後山梨県ではミヤイリガイ撲滅に邁進し、今ではその活動が実って絶滅危惧種となった。
宮入さんはむしろ功労者なのにミヤイリガイに関しては「徹底的に殺そう」「完全撲滅を達成しよう」みたいな言われ方でちょっと気の毒になるけど、文字通り生きるか死ぬかの戦いだったので致し方なかったと言える。
「出たなグラゲ軍! お前達の思い通りにはさせないぞ!」
「来なければよかったものを来るから戦うしかなくなるなんて空虚じゃない」
「ふっ、来たか逆臣ネイの手下ども。お前達の運命はただひとつ、全滅しかない。行け、雑兵ども!」
こうして繰り出された雑兵を二人は次々となぎ倒して残る敵は一人だけとなった。
「よし、雑兵は片付いたな。後はお前だけだミヤイリガイ男!」
「生きるか死ぬかの戦いにならないようにするのが一番大事だけど、そっちが来るならこっちだって戦うしかなくなるんだから」
「戯言を。今すぐお前達を殺して次はこの星の下等な人類を撲滅するのがグラゲの正義だ!」
そう言うとミヤイリガイ男は懐から取り出したスイッチを押して巨大化した。ここで負ければ人類は絶滅してしまう。渡海雄と悠宇は覚悟を決めて合体した。
「メガロボット!!」
「メガロボット!!」
悠宇が隣接して格闘を仕掛けようとしたが敵は体内の小型ドリルを大量に発射してメカの内部を破壊しようとするので容易には近づけなかった。ならばとばかりに煙幕装置を発生させた。
「よし、視界を遮られ動きが止まったわ! 今こそとどめを!」
「うん! 遠距離からのレインボービームで仕留める!!」
渡海雄はすかさず白いボタンを押した。胸部から放たれた七色の光線は忌まわしき巨体を確実に貫いた。
「ぐおお! ここまでか! 撤退する」
機体が爆散する寸前に作動した脱出装置によってミヤイリガイ男は宇宙へと帰っていった。まったく恐ろしい敵だったが、地球人類はグラゲ人を絶滅させようとは思っていない。ただ共に生きられるようになりたいと願っているのだが、その日はまだ遠そうだ。
今年も一応順位予想、というか願望に近いけど一応やってみた。ファーストステージ予想とかじゃなくてフルシーズンの順位だ。去年はまぐれ的にいくつか当たったがフロックは続かないだろうし、そこはあくまで気楽に。
-1 広島 連覇したら凄い
-2 鹿島 結局金崎戻ってきたのはかなり驚いた
-3 大阪 アデミウソンがもっと馴染めばかなり怖い
-4 浦和 もう戦力がどうって段階ではない
-5 川崎 気付いたら長期政権だけどタイトルはどうか
-6 東京 意気込みはありそうだけどACLはきつい
-7 鳥栖 マガト招聘失敗は災い転じてじゃないか
-8 横浜 面子が結構地味になってきてるような
-9 神戸 ネルシーニョだし戦力も悪くないはずだけど
10 柏柏 新監督がフィットしなかったらやばくなるかも
11 磐田 カミンスキーとジェイは結構期待している
12 名鯱 今年は普段より悪い程度で本番は来年から
13 大宮 往年のラインコントロールは健在なのか
14 新潟 きっともっとやれるはず
15 福岡 あえて昇格クラブ全部残留とか言ってみる
16 湘南 主力の離脱をどうカバーするか
17 仙台 だんだん戦力が目減りしている印象がある
18 甲府 粘れ
-1 大阪 昇格出来なきゃ恥レベルの戦力
-2 松本 J1を経験値に変えて戦えるはず
-3 清水 戦力よりマインドの強化なるか
-4 千葉 ごっそり入れ替えたしどの程度やれるか分からん
-5 山形 今までの最下位降格クラブとはちょっと違うはず
-6 北九 そろそろ新スタジアムも出来るし期待
-7 長崎 プレーオフ複数回出場の強豪
-8 徳島 新監督がどの程度のものか
-9 京都 さすがに去年の成績はびっくりした
10 東京 終盤に大失速したけどどう巻き返すか
11 岡山 どうせこの程度でしょ感がちょっとある
12 札幌 新外国人でいいのいるらしいけど
13 愛媛 戦力あるわけでもないし対策されそう
14 横浜 ルス監督復帰したけどそんないい監督なのか
15 讃岐 守備が良かったしやってくれるかも
16 水戸 補強はそこそこいけてるように思える
17 金沢 去年前半はさすがにフロックかなって
18 群馬 江坂いなくなったけど粘りで大物食いを
19 岐阜 どうせまたシーズン途中補強あるんだろうし
20 山口 J3では派手な戦いを繰り広げていたし期待
21 町田 ヨンアピン加入って本当なんだろうか
22 熊本 主力えぐられたし大変そう
とりあえずサンフレッチェ連覇を願うのはもはや必然として、もしまた優勝したら五年で四回優勝とかいう異様な事になるわけで、それこそ全盛期の東洋工業レベルだ。後は去年後半戦の流れ良く金崎も結局戻った鹿島がまず本命クラスに入ってくるかなとは思う。それにガンバと浦和も当然上位だろう。
中位はちょっと読めない。下位も実際は福岡とか大変だろうと思う。J2は一つでも当たれば御の字だ。それにしても北海道コンサドーレ札幌とか無理してるなあってネーミングだ。J3とかさらに無理。しかも今年からはU-23などと言ってセカンドチームも加わるし、実際どうなるかは本当によく分からない。
もっと願望を言うと中国地方でサンフレッチェと並ぶようなクラブが出てくるといいなって思う。とにかく全チーム正々堂々と戦い抜いてどういう結果が出るかだ。
それと二月十八日にまたウィンキーソフトが何か破産したとかでまた閲覧者が伸びた。栄枯盛衰は世の定め。そしてまた戦いは違う人間が同じように続けていくものだ。
今回のまとめ
・サンフレッチェは今年もある程度やってくれそうだ
・組織の上に個人技のあるウタカを融合させられるかが鍵
・カープはオープン戦連勝したけど今の時期だしまだ何とも
・日本住血吸虫症の話は本当に凄まじい