義母がいびってこないんですけど! 4
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短いので、今日は夜にもう一話投降します!
「ねえジュリー、おかしいわ」
「いえ、どこもおかしいところはないと思いますよ」
数日後、わたしは義母の使いでやってきたモルガーヌから、部屋を移動するように告げられた。
ついに三階の使用人部屋に押し込められるのか、と警戒したわたしが連れてこられたのは、二階の日当たりのいい一室。
しかも、何やら可愛らしい内装で、明らかに年頃の女性が暮らす想定で整えられたとわかる部屋だった。
「本日からこちらのお部屋をお使いくださいませ。奥様の私物もすぐに運ばせましょう」
モルガーヌはそう言ったけれど、これはいったいどういうことだろうか。
夫婦の寝室からほどよく離れた場所に用意された部屋の家具は、明らかに高級品だ。
ジュリーによれば、わたし(この家の人はお姉様が嫁いでくると思っていたけど)のために用意された若奥様のお部屋らしい。
モルガーヌが、内装で気に入らないところがあれば遠慮なく直すからとも言っていた。
メインルームに寝室、バスルーム、侍女の控室まで内扉でつながっている、前世の高級ホテルのスイートルーム並みの豪華な部屋。
……どうなってるの?
ぽかーんとするわたしをよそに、ジュリーは部屋の中を確認しつつ、運ばれて来たわたしの荷物の片づけをはじめた。
わたしは実家から連れてきている侍女はいないし、ここでも侍女を雇っていないから、侍女の部屋はジュリーが使うことになる。
ジュリーは働き者だし、気が利くから、わたしはジュリー一人いてくれたらそれで充分だ。
……なんか、どんどん、小説から遠ざかっていくような?
計画が狂いっぱなしのこの状況に、わたしは戸惑っていいのか喜んでいいのか、はたまた悲しんでいいのか、もうわからなくなってきた。
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