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新学年
歩きなれた通学路を、ゆっくりと歩む。
頭上では満開の桜が、これでもかと咲き誇り花びらを舞わせている。
綺麗だなと思いつつ俺の意識の大半は、まったく別のことを考えていた。
学園で過ごす生活も一年が過ぎ、今日から新学年である。
新学年になるにあたりもっとも重要なことそれは・・・
そうクラス替えである!
あの子と一緒のクラスになれるだろうか?嫌なやつな居たりはしないだろうか?先生は優しい人だろうか?
そんなことを考えていたら緊張して7時間くらいしか眠れなかった。
「まあ、あいつらと一緒じゃなければ別にいいか・・・」
『重量操作』で鞄を少し軽くしながら俺は、去年俺の青春をぶち壊した馬鹿三人の顔を思い浮かべつつも新しく始まる学園生活に期待を込め足取りを速めた。