表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第三期・この世界の歴史と未来 ―
89/350

第89話 彼女が見た未来

❛此度は、国の存亡が掛かっているため、特例と致す!❜


との、エルフの国主による下知にて、トーキーから来た面子が暫く都で生活することを許可された。


国主館には、三千数ぐらいを収容できる庭が在るので、そこにテント(ゲル)を張らせてもらっている。


ちなみに、俺や、トーキーの姫君であらせられる聖女に、勇者と、賢者には、来賓用の寝室を提供してくれた。



今、俺たちは、晩餐会に招かれている。


トーキー側は、聖女/勇者/賢者/各将軍/生徒会書記2人組(勇者の付き添い)といった顔ぶれだ。


他には、エルフとハーフエルフの4名や、彼女たちと冒険していたメンバーが席に着いていた。


ミノタウロス元帥などは、体が大き過ぎるので、この館には入れない。


残念ながら。


ともあれ、俺たちは飲食を楽しんでいる。


基本、野菜や(きのこ)の料理ばかりだが…。


「で? いつ頃、戦になるんだ?」

「“見通す(まなこ)”で、おおよそは把握しているんだろ?」


と、訊ねた俺に、森人族の長が、


「まず、2日後に、オークたちが南の国境付近に姿を現します。」

「それから10日ほどが経つと、鳥の軍勢が西より攻め込んでくる模様です。」


と答えたのである。


「ん? 足並みが揃っていないようだが…?」


との疑問を呈した俺に、


「はい。どうやら、エルフ軍を南へと向かわせ、守りが薄くなったところを鳥たちが急襲して、首都を押さえ、挟み撃ちにする算段のようですね。」


と、述べる国主だった。


「じゃあ、こっちも二手に分かれるか。」


と俺が提案したところ、彼女が、


「それでも構いませんが、あまり、おすすめしません。」


と、首を軽く横に振ったのである。


「この方法だと〝負けてしまう〟のか?」


と窺う俺に、


「いえ、勝てますが…、それだと、後々、起きる問題に、対応しきれないでしょう。」


と、言い出したのだ。


「…とは?」


と続きを促したら、


「いずれ、“限りなき御方(おかた)”は、現魔王と闘うことになります。」

「そして…、敗北を喫し、命を落とされてしまうのです。」

「その結果、世界は魔王に侵略され、多くの種族が〝意に沿わぬ〟との理由で虐殺されてしまい、暗黒の時代へと突入します。」

「これを覆すには、“限りなき御方”が、もっと強くなるしか(すべ)がなさそうなのです。」


と、語ったのである。


俺が、


「んん~??」


と首を傾げていたところ、一年生書記が、


「もしかして…、未来は確定していない(・・・・・・・・・・)という事でしょうか?」


との見解を示したのだ。


これに対して、


「7~8割方は決まっています。」

「ですが、それぞれの選択や努力で変えられる余地が残っているのです。」


と、国主が教えてくれた―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ