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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第二期・各々の立場 ―
76/350

第76話 A班の攻防戦・其之伍

俺の槍と、烈風(れっぷう)将軍の大剣とが、横に、縦に、斜めに、


ガキィンッ!


ガシャンッ!


ガシィンッ!


と、ぶつかり合う。


攻撃力が上回っている相手に押された俺は、自身の翼を使って、2Mほど、


ビュンッ!


退(しりぞ)き、


スタッ!


と、着地した。


「お前よりも、こちらの方が強いみたいだな。」


と余裕そうな敵将が(かん)に障った俺は、[大地の槍]の(はら)を、


バァアンッ!!


と、地面に叩き付けたのである。


これにより、敵の将軍に向かって、一直線上に地が隆起していく。


一番手前は15㎝程度だが、30㎝、45㎝、60㎝、75㎝、…、


ズドドドドドドドドッ!!


と段々に高くなっていくそれ(・・)が、烈風将軍の眼前に至る頃には、3Mぐらいになったのである。


「なッ!?」


と、驚きながらも、上空5Mに逃れた相手が、


「アーティファクトか!」


と眉間にシワを寄せ、苦々しそうにしていた。


しかし、


「!」


と、何かに気付いた敵将が、〝ニヤァ~ッ〟と陰険な笑みを浮かべたのである。


「ん?」


と首を(かし)げた俺に、敵の将軍が両翼を大きく動かして、全長10Mの“竜巻”を放った。


最小部分は20㎝くらいで、最大部分が15Mを越えている、“風の渦”が、


ビュオオオオオオオオッ!!


と、俺に襲い掛かってくる。


「マジかよ…。」


と度肝を抜かされた俺だったが、急ぎ、槍の先で地に横ラインを引いて、厚み4M×幅8M×高さ10Mの“壁”を、


ズドオオ――ンッ!!


と、出現させたのだ。


派手に、


ドッゴオオォォンッ!!!!


と正面衝突した双方が、〝ス―ッ〟と消えていく。


その最中(さなか)に、烈風将軍が、俺の後方へ、〝ギュンッ!〟と飛行したのである。


(あそこには確か…。)

(!!)

(奴の狙いは、王子か!)


と、察した俺が、


「待ちやがれぇッ!!」


と飛んで敵将を追う。


だが、完全に出遅れてしまい、距離をせばめられそうになかった…。



迫りくる烈風将軍に、兎の王子が、


「はッ!」


と、たじろぐ。


その側に控えていた護衛らが、武器を手にして構える。


「父親に会わせてやろう。」

「あの世でなッ!!」


と恫喝する敵将の顔面に、直径20㎝の“火の玉”が、


ズボォウッ!


と、ヒットした。


どうやら、王子たちの真後ろに居た“魔法使い”が機転を利かせたようだ。


彼女は、うちらの高校に留学している三年生であり、[国際コース]に在籍している。


背丈は165㎝程であろう、肩より長い金髪はウェーブしており、瞳は青い。


黒いマント&とんがり帽子は、いかにも【魔女(ウィッチ)】といった印象だ。


ちなみに、一年の生徒会書記をリーダーとした[科学開発相談部]のメンバーでもあり、“OTAKU”を自負しているらしい。


何はともあれ、敵の動きを止めたウィッチが、


「アナタノォ、スキニワァ、サセマセェン!」


と片言の日本語で意思表示したのである。


「おのれぇッ!」

「皆殺しにしてやるから、覚悟しろぉッ!!」


と、怒りを顕わにした烈風将軍が、新たに“竜巻”を発動すべく、翼を〝グイッ〟と反らす。


その背中の真ん中あたりを、俺が、


ズドンッ!!


と[大地の槍]で貫いた。


「がはッ!」


と、血を吐く敵の将軍に、


「先王に再会するのは、お前の方だったみたいだな。」


と述べた俺が、槍を右斜め下に〝ブンッ!〟と振り払う。


これによって、敵将が〝ヒュゥ――ッ〟と堕ちていき、地面に、


ズダンッ!!


と、全身を叩きつけられたのである。


ゆっくりと下降した俺が、烈風将軍から2~3M離れた左側の地に両足を着けた。


「うッぐッ!」


と奥歯を噛み締めながら起き上がろうとする敵の将軍に、


「もういい、終わりにしよう。」


と、告げた俺は、槍の切っ先を地面に添え、


グルンッ!


と右回転させたのである。


すると、敵将の中心あたりから、ボールペンみたいなフォルムをした最大幅5Mのいびつな“土の柱”が、天に向かって勢いよく、


ズッドオオォォ――ンッ!!!!


と、伸びていった。


長さは20Mぐらいあるもしれない。


実のところ、これは未だコントロールしきれていないので、鍛錬が必要だ。


何はともあれ、この一撃にて、息絶える烈風将軍であった―。


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