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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第二期・各々の立場 ―
70/350

第70話 B班の攻防戦・其之肆

聖女が、【ミドルヒール・オール】にて、傷を負った者たちを回復させていく。


これは、ドラ○エでいうところの“ベホ○ラー”みたいなものだ。


聖女によって治癒が行われていたところ、東方領主が直径4Mの赤い魔法陣を新たに展開した。


そこから、直径30㎝の【ファイアボール(火の玉)】を50発くらい、


ボンッ!ボンッ!ボンッ!ボンッ!


と、縦横無尽に飛ばす。


それがモロに当たって、


ズボォウッ!!


と炎上したメンバーが、後方に弾かれた。


ドスッ!


と、地に背中を叩きつけられた勇者が、急ぎ【ミドルヒール・ソロ】を使用する。


こちらは、“ベホ○ミ”といったところだ。


そこに、東方領主の【シールドルーム(防御室)】に違和感を覚え、それ(・・)を〝じ―ッ〟と見つめて原因を探っていた一年生書記が、


タタタタタッ


と駆け寄ってきた。


上体を起こした勇者の右後方に〝ちょこん〟と正座した書記が、


「あの“ルーム”を分析してみたところ、気になったことが一つありまして…、成功するかどうかは分かりませんが、試してもらっても良いですか?」


と提案したのである。



「防御と攻撃を同時に出来るだなんて…、無敵じゃないですかッ!」

「いくらなんでも、卑怯ですわッ!」


と、(いきどお)る聖女に、


「後悔しても遅いわよッ。」


と東方領主がニヤつく。


そんな敵の足元に、直径3Mの白色とオレンジ色が入り混じった魔法陣が現れる。


そこから、直径5㎝程で暖色系の“光の玉”が〝スーッ〟と浮き上がってきて、領主の膝あたりで〝ピタッ〟と止まった。


勇者が、手の平を〝パチン!〟と叩き合わせて、全ての指を組む。


すると、その玉が〝ブゥゥン〟と音を鳴らして、バスケットボールぐらいの大きさに膨らんだのである。


「こ、これはッ!!」

「やばいッ! こんな密閉された空間で発動されてしまっては…!」


と、焦った東方領主が、[防御室]を解除しようとするも、それより早く、


ズッドオオォォンッ!!


と爆発した。


「後悔するのが遅かったのは、そっちみたいねッ。」


と、勇者が笑みを浮かべる。



一年生書記によれば…、


「あのキューブは、一見、完璧そうではありますが、全方位を囲んでいるわけではないようです。」

「つまり、地面だけは、剝き出しになっています。」

「となれば…、外側からは無理でも、内側からであればダメージを与えられるかもしれません。」


との事だった。



シールドルームが〝スッ〟と消え、爆撃によって生じた煙が、風に吹かれゆく。


片膝を屈し、


「おのれッ!」


忌々(いまいま)しそうにする領主が、立ち上がろうしたところ、聖女が放った幅4Mの白い【光線(ビーム)】が、左側面に、


ズバァアンッ!!


と、ヒットしたのだ。


「ガハッ!」


と血反吐を吐いて、仰向けで倒れた東方領主の喉元に、トーキーの大将軍のバトルアックスが振り下ろされるのであった―。




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