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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第二期・各々の立場 ―
68/350

第68話 B班の攻防戦・其之弐

自分たちに近づいてくる集団を見ていた[凍氷(とうひょう)将軍]が、


「ん? 人間??」


と眉をひそめる。


「ええ、そのようですね。」


と、(うなず)いた東方領主が、


「あれは…、勇者?!」


と驚く。


これに、凍氷将軍が、


「確かに、以前、聞いたことがある容姿と適合するな…。」

「!」

「ということは、“トーキーの魔人”も来ているのか!?」


と、警戒したが、それらしい存在は確認できなかったので、


「連中だけか…。」

「舐めやがって!!」


と怒りをあらわにするのだった。



敵まで約100Mの位置にて、勇者が、


「手筈どおり、いきますよ!!」


と、指揮を()る。


これに合わせて、接近型のメンバーが駆け出した。


その後ろを、遠隔戦タイプの面子が小走りで追う。


敵の将軍が、


「生意気な奴らめッ! 返り討ちにしてくれるわッ!!」


と怒鳴る。


それとほぼ同時に、先頭にいる者たちが二手に分かれた。


魔法剣士/トロール/南方領主は[凍氷将軍]に向かい、勇者/聖女/大将軍/小将軍/二年生書記アサシン/ヘルハウンド等が[東方領主]に迫っていく。



東方領主が“銀の杖”で、直径5Mの赤い魔方陣を展開した。


勇者らが、


ズザザザザ―ッ!


と、自身にブレーキを掛けて止まり、即座に対応する。


勇者が黄色い魔方陣を、聖女が白い魔方陣を、それぞれ出現させた。


どちらも直径2Mのようだ。


敵の領主が、幅5Mの火炎を発動させる。


勇者は幅2Mの雷撃を、聖女は幅2Mの【光線(ビーム)】を放った。


聖女のソレは、クレリック系が扱う“光魔法”の強化版だ。


基本的な光魔法は、アンデッドやスケルトンを浄化し、冥界へと旅立たせる代物なので、所謂“不死”以外には効かない。


しかし、聖女の【光線】は“命ある者たち”にも通用するらしい。


いずれにせよ、これら(・・・)がぶつかり、


ドドッドォ――ンッ!!


と粉砕し合って、宙に煙が生じた。


「どうやら、“加護”を得ているみたいですねぇ。」

「でも、私には勝てませんよ。」


〝ニィ~ッ〟と笑みを浮かべる東方領主に、勇者が、


「どうかしら?」

「勝負の行方なんて、やってみなくちゃ分からないんじゃない?」


と、返す。


更に、聖女が、


「全くもって正しいですわね。」

「今から、それを、わたくしたちで、証明してさしあげましょう。」


と告げたのであった。



魔法剣士やトロールに南方領主が武器を振るい、狙撃手や魔法使いが30Mほど離れた場所から援護している。


敵の将軍が、口から【凍てつく息】を、


ビュオオォォ――ッ!!


と、吐いて、厚み1M×最大幅6M×最長4Mの[山型の氷壁(ひょうへき)]を作り、物理や魔法での攻撃を防いだ。


右手に中剣を握りしめている魔法剣士が、突き出した左の(てのひら)から魔法陣を展開させて、


「邪魔よ!」


と直径2M×長さ3Mの“風の砲撃”を放つ。


これが、[氷の壁]の中心に、


ドガァア―ンッ!!


と当たって、


ボコォオッ!


と、50㎝ぐらいヘコませた。


そこ(・・)から、四方八方に、


ビキッ!ビキビキッ…、ビキィンッ!!


と亀裂が入る。


(もろ)くなった壁を、左からは南方領主が大剣で、右からはトロールが“棘付きの鉄棍棒”で、


ガシィンッ!


ガシャァンッ!


と、粉々にしていく。


その際に、一気に距離を詰めてきた凍氷将軍が、トロールの腹部を狙って、ジャンプしながら、バトルアックスを右から左へと薙ぎ払った―。


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