表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第二期・各々の立場 ―
47/350

第47話 思いがけない来客

それは、休暇に入ってから四日目の朝のことである。


城の庭にて、守兵たちが騒いでいたので、窓から覗いてみたところ、大きな(からす)型のモンスターがそこに居た。


変わったことに、頭が二つある。


その頭から尾までの長さは5Mといったとろだろう。


体毛は黒と紫が入り混じったような色合いで、瞳は赤い。


どちらにも首輪が嵌められており、手綱が見受けられた。


その背には、“(くら)”があるのだが、どうやら椅子が付属しているようだ。


「繰り返す! 何者だ?! 答えよ!!」


「怪しい奴め! そこから降りてこい!!」


と怒鳴る兵士たちの視線の先には…、あの[ゴブリン女王]の姿があった。


翼を出現させて、外に向かった俺は、


「待て! そいつは、ゴブリンロードだ。」

(みな)は下がっていろ。」


と、命じる。


俺を認識するなり、


「お前様! 一体、何をやっておったんじゃッ!?」


と怒りを顕わにするロードに、


「え? ナニって??」


と、首を(かし)げたら、


(とぼ)けおってぇ~ッ!」

(わらわ)の所へまた来ると約束したにも関わらず、ほったらかしにしおってぃッ!」


〝ギリギリィッ!〟と歯軋りした。


更には、


「もしや、他の女子(おなご)どもに(うつつ)を抜かしておったんじゃなかろうのぉ~ッ?」


と左腰に帯びている剣の柄を、右手で掴んだ。


(やばいッ!)

(ただでさえ俺より強いうえに、あの“火炎の(つるぎ)”は大惨事になり兼ねねぇッ!)


と、焦った俺が、


「いや、いろいろと忙しかったんだ!」

「話せば分かるから、落ち着けよ。な?!」


(なだ)めたところ、


「……良かろう。聞いてやろうではないか。」

「ただし、納得いかんかった時には…、のう?」


〝二ィ~ッ〟と不敵な笑みを浮かべるのだった。



俺の部屋にて、彼女が紅茶を飲みながら、


「成程。“ゴーレムのダンジョン”に“スライムの国”のぉ…。」

「ふむ。いろんな女と遊んでおったわけではなさそうじゃな。」


と機嫌を直す。


「あ、当ったり前だろぉ~。」


と、取り繕う俺は、内心、冷や汗を掻いていた。


実際は、別の女性たちとも愉しんでいたからだ。


そんなことは露知らず、ゴブリンロードが、


「して、その“すぽぉーつ”とは何じゃ?」

「妾も、観に行ってよいのか?」


と窺ってきたので、


「構わねぇけど…。」

「お前、自国を留守にしててもいいのか?」


と、訊ねたら、


「2~3日ぐらいは、大丈夫じゃ!」

「無論、ここに泊っていくぞ!!」


と返されてしまった…。



ちなみに、[双頭の鴉]には、客室をあてがってやった。



そこからは、女子ソフトボール/女子ラクロス/男子バスケットボール/男子バレーボールを見て回ったのだが、いちいち目を輝かせては、


「おお~ッ! なんじゃ今のは?!」

「むむッ? 凄いのぉッ!!」


と、興奮していた。


ま、こいつが一番ハッスルしたのは、夜なのだが…。



そんなこんなで、ゴブリン女王こと[絶倫クィーン]は、2日後に帰国した。


期間中、アーティファクトである[炎の剣]を見せてもらった賢者と魔人姉妹に、


「これはまた、素晴らしいですなぁ。」


「ええ、初めて(はい)しましたが、これほどまでとは…、感動ものです。」


「まさに、ロードに相応しい逸品だと言えますね。」


など、あれこれと褒めちぎられた事もあって、かなり満足そうに―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ