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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第二期・各々の立場 ―
40/350

第40話 会話は続くよどこまでも

ミノタウロスと、ジャイアントアントに、


「お前たちは知っていたのか?」


と、聞いてみたところ、


「ロードがメタル系だというのは存じておりましたが、詳細までは…。」


とミノタウロスが首を横に振り、


「私もです。」


と、ジャイアントアントが首肯(しゅこう)した。


「ふむ……、いろいろと分からない事もあるから、一度まとめさせてもらえるか?」


と西方領主に訊ねてみたら、


「勿論でございます、主様。」

「私の知る範囲内であれば、何なりと。」


と、お辞儀した。


「まず…、お前たちは細胞分裂して数を増やしているんだろ?」

「なのに、メタル系が10体ほどしか存在していないのは何故だ??」


「それは、亜種のなかでも〝(まれ)〟に誕生するからでございます。」

「スライムは、私のような水色を基本とし、そこから、紫色の“ポイズンスライム”に、黄色の“コンフュージョンスライム”や、赤色の“パラライズスライム”といった亜種が、定期的に派生しますが、“メタル”は数百年に一度だけ出現します。」


「つまり、メタルは不確定要素であり、いつ生を受けるかは謎ということか?」


「左様でございます。」


「んんー…。」

「なぁ?」


「はい?」


「例えば、LV.102のお前から分裂したスライムも、お前と同じレベルなのか?」


「いいえ、全てのスライムがLV.1から(・・・・・・)になります。」


「……、要は、“分身”ではなく、“子孫”ということか?」

「ありとあらゆる生命体が、赤ん坊から始まるように。」


「はい。」

「その解釈で間違いございません。」


ちなみに、LV.1~LV.49までのスライムたちは、ドラ○エの“バブルスライム”や“はぐれメタル”みたいなフォルムをしているのだが、目や口などは付属していない。


転生したばかりの[リ○ル=テン○スト]が何も見えずとも察知していたように、この世界におけるLV.49以下のスライムたちも、センサーのようなものが働き、周囲を把握しているみたいだ。


LV.50以上の者たちが、それぞれ人間の男性と女性の姿に分類されているのは〝好みの違いによるもの〟らしい。


「ふーむ…、なるほど。」

「お前たちの生態はそれなりに理解できてき…、あッ!そうだ。」

「〝スライムロードに、咆哮や絶対服従が効かない〟というのは、ゴーレムみたないなものなのか?」


と俺は、[ゴーレムのダンジョン]での出来事を回想した。


[金のゴーレム]を攻略できずにいたので、【咆哮】と【絶対服従】を試してみたのだが、通用しなかったのだ。


[“土”と“岩”のヤ―ツ]にも使ってみたが、こちらも無駄だった。


「私はゴーレムを見たことはありませんが、伝え聞く話によりますと…。」

「なんでも、ゴーレムには“思考”がないため、支配系のスキルは意味を成さないのだそうです。」

「スライムロードたちメタル系も、ほぼほぼ思考を持ち合わせておりません。」

「なので、主様の“咆哮”や“絶対服従”が効いたとしても、ほんの数秒~数十秒でしょう。」


と、西方領主のスライムが口を開いた。


確かに、ゴーレムには操られている感(・・・・・・・)がある。


予めプログラミングされているかのように。


トーキーの大将軍が、


「主様のスキルで、ロードの動きを停止させているうちに総攻撃すれば倒せるのでは?」


と疑問を呈したところ、LV.102のスライムが、


「先程も述べたように、ロードの防御力は“桁違い”なので。」

「そうですね…、優に5000は超えているようです。」


と、返してきた。


これには、その場に居合わせた全員が、


「ごせ…!」


と、絶句する。


無理もない。今現在LV.108の俺ですら防御力が540なのだから。


しかも、[旧魔王]と同化しているので、これでも他者の倍以上の数値だ。


ついでに、攻撃力は864である。



重苦しい空気が流れたので、


「お前たちは、何故に、バラーキ王国へ攻め込んできた?」


と俺が話題を変えてみたら、


「私どもは、ここ数年衝突を繰り返してきた北の〝オークの国〟との和睦が成立したのですが…、〝いつ反故(ほご)にされるか分からないので、その時に備えて版図(はんと)を拡げておこう〟と、()将軍がロードに提言したからでございます。」

「スライムロードが理解できているかは疑わしいところですが…。」


と、答えた。


「ん? モンスター同士でも領土争いするのか??」


と質問してみたところ、


「魔族は、人族よりも、より弱肉強食ですので…、〝一つにまとまったのは旧魔王様の時のみ〟だそうでございます。」

「新たな魔王様の元で、再び一枚岩になる可能性はありますが…、主様が出現なされましたので、今後どうなっていくかまでは、私には測り兼ねません。」


と、言い表した。


冒険者だった【魔法剣士】が、


「“魔物の国”は何処(どこ)も似たようなものでして…、対立していたり、不戦協定を結んだり、といった状況でございます。」

「ロードによっては、私利私欲のためや、自らが魔王に成らんとす野心がために、侵略戦争を仕掛けている模様です。」

「それもこれも、モンスター達の頂点に君臨する者がいなかったのが原因のようですが…、ここから先は、この時代の魔王次第で次の局面へと進むことでしょう。」


と補足した―。




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