第345話 最後の戦い・其之拾
時は少し遡る。
“南・西・北”で各ロードが三将軍らと睨み合っていた頃、“東”でも戦闘が起きようとしていた……。
俺は、今、宙に浮いている。
陸より、
「我は、親衛隊を束ねし“ナーガラージャ”である。」
「最高神様に反する愚か者どもよ、死んで詫びろ。」
そう告げてきたのは、“人間男性の上半身&蛇の下半身”といった[40M級の邪神]だった。
しかも、首の後ろに“7匹のコブラ”が見受けられる。
この[LV.250の特級神]は、ミスリル製の“甲冑”に“湾刀”を装備していた。
俺の左斜め後ろで、
「アノブキハァ、オソラクゥ、ファルカタ、デスネェ。」
“三年の白人留学生”が述べる。
〝ふぅーん〟といった反応を示した俺の右隣に〝スッ〟と並んだ[迦楼羅]が、
「アイツは、オレが相手しよう。」
「大魔王は、トーキーの者らと“天地晦冥の主”を目指せ。」
そう伝えてきた。
「分かった。」
頷いた俺は、【念話】で一斉に報せた流れで、
「行くぞ。」
[アンデッドソーサラー]と[魔女]を伴い、下降する。
俺らが、ある程度の高さで止まったところ、
「相談は終わったか?」
「ならば、屍と化すがいい。」
[ナーガラージャ]が左手で“直径8Mの魔法陣”を横並びで二つ構築しだす。
これを合図とばかりに、敵軍が突撃を始めるなか、
「いや、儂…、すでに屍なんじゃがの。」
[リッチ]が呟いた。
おもわず〝ふはッ!〟と笑ってしまった俺ではあったが、すぐに気を引き締め直して、
『残さずブッ倒せ!!』
そのように命令するなり、飛び出したのである。
これによって、味方らもまた、攻め込んでゆくのであった……。
[ナーガラージャ]が、“最大直径8M×長さ15Mあたりで歪なクリスタル系の土”と“最小直径1M×最大直径8M×長さ15Mといった風の渦”を、発射する。
ほぼ同じタイミングで、
「バーニング・ロック!」
幾千もの“マグマを纏った直径1Mの黒い噴石”を、[バードロード]が用いた。
それら【灼熱の岩】が、[ナーガラージャ]による魔法を粉砕するのと共に、“邪悪なる神々”に悉くヒットする。
[ナーガラージャ]にも四つほどが当たったらしく、体が燃えながら、横倒れになった。
しかし、“左の掌”を突き上げて、空中に魔法陣を二つ展開した[ナーガラージャ]が、この両方より“大量の水”を降らせる。
それによって、神々を焦がそうとする炎が消された。
全てとまではいかなったようだが…。
なにはともあれ。
宙と陸で戦闘が広がっていくなか、[ナーガラージャ]が立ちながら、
「やるではないか、鳥よ。」
[ガルーダ]を軽く睨む。
一方の[迦楼羅]は、
「ふむ。」
「それなりに頑丈みたいだな。」
「とは言え、負ける気はせんが。」
割と余裕そうだ。
この態度に、
「舐めるなぁあッ!!」
[ナーガラージャ]が怒りを露わにするのと同時に〝ドンッ!〟と飛翔する。
迫り来る[蛇神]に対して、冷静に抜剣する[鳥の王]だった……。
俺を筆頭に、“異世界召喚組/聖女&ゴーレム達/トーキーのモンスター集団”が、いわゆる[ラスボス]を目指す。
勿論、[魔霊]も一緒だ。
そうした俺らを、5万ぐらいの神どもが妨げようとしてくる。
「大魔王様、ここは我々に任せ、先へお進みください!!」
[ミノタウロス元帥]が申し出てくれたところ、魔物たちが揃って首を縦に振った。
「ならば、儂も、ここで、お主らの活路を開くとしよう。」
こう決めたのは[アンデッドソーサラー]だ。
そこへ、
「でしたら、私も。」
ゴーレム達を率いる[姫殿下]に、
「お供しましょう。」
[魔法剣士]が続く。
更には、
「私たちも尽力いたしましょう。」
[魔人姉]に促され、
「承知しました。」
[妹]が応じる。
二人は、どうやら、いつの間にか合流していたらしい。
そして…、“双方の部隊”が【魔法】や【スキル】などを用いてゆく。
こうしたなかで、崩れた一角を、およそ400名の“地球人”が通過した。
だが。
別の2万柱くらいが、すぐさま回り込むようにして、俺らを阻む。
(ジャマくせぇな。)
眉間にシワを寄せた俺は、
「“最終形態”に変化。」
容姿をチェンジするなり、連中の頭上に“直径4Mの魔法陣”を横一列に5つに出現させて、
「どいてろ!!」
“氷/雷/爆発/炎/風”を放つのであった―。




