表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第一期・異世界召喚 ―
24/350

第24話 ゴブリンの王

北・東・西の軍勢の状況を【念話】で確認してみたところ、それぞれに4割の兵を失ったが、ジェネラルたちを倒したとの事だった。


「ほッ」と胸をなでおろした俺は、


(この有様じゃ、もっと沢山の犠牲者を出しかねないな。)


と判断し、LV.90未満のモンスター達を帰らせた。


その結果、各兵数が3千ずつになってしまったが、致し方ない。


ここからは慎重を期していく。


まずは中央を【絶対服従】させたが、ゴブリンロードに気取られないように、いつも通りの生活を過ごさせる。


その後、王都を目指して進軍していくのだった。



それから約2週が経ち、現地に到着したので、【伝言】で都の門を全て解放させて、城を目指す。


ここの王城は北東に位置しており、都の中心は広場になっていると聞いた。


小1時間後、その広場に差し掛かったところ、俺たち目掛けて、幅2M長さ8M程の“炎”が飛んできたが、間一髪、全員がこれを(かわ)す。


その方向を見ると、広場の北東に在る2階建ての民家の上に人影が写った。


そいつが〝ズダンッ!〟と広場に飛び降りる。


身長172~173㎝で緑色のメスゴブリンだ。


顔はキツメ(怖そうな印象)だが、かなりの美形である。


クールビューティーといった雰囲気だ。


背中あたりまでの長さがあるドレッド風の髪と瞳に爪が真っ赤で、黒を基調とした鎧を着ている。


騎士のような感じだが、それよりも軽装なので、【剣士】であろう。


白いマントは肩当てと一体化しており、額には、小さくて赤い宝石と金の装飾で作られたサークレットを装着している。


そのゴブリンが右手に持っている中剣の刃から〝メラメラ〟と炎が発せられていた。


(十中八九そうだろうな~。)


と思いつつ、南方領主の“ゴブリーナ”に、


「あいつは?」


と、訊ねたら、


「“ゴブリンの王”にございます。」


と予想通りの回答がきた。


「やっぱりな…。」

「つーか、メスかよ!!」

「てっきりオスだと思ってたぞ!」

「あれだと“ゴブリンの王”じゃなくって“ゴブリン女王”だろうよッ!!」


と、いささか(わめ)いたところ、


「ん? あれ??」

「 …言ってませんでしたっけ?〝ロードは女性です〟って。」


と返ってきた。


「初耳だわ…。」


と、呟いていたら、


その[女王]が、


(うぬ)ら、よくもやってくれたのぉ~ッ。」


〝ギリギリギリィッ〟と歯軋(はぎし)りしながら、ゆっくりと距離を詰めてくる。


【可視化】を使ってみると、LV.148で、HPが1480の、MPは1016という事が分かった。


ヒットポイントは俺と大差なく、魔法やスキルは取得していなようだが、攻撃力と防御力に素早さはこっちより上だ。


それだけでも厄介だが、あの剣は手に負える代物では無さそうな気がする。


(わらわ)の預かり知らぬところで都の門が開いたかと思えば、(よん)将軍の帰還ではなく、侵入者だったとはのぉ~ッ。」


と言うので、南方領主に、


「なんで俺たちだと分かったんだ?」

「待ち伏せしていたってことは、そういうこと(・・・・・・)だよなぁ?」


と、質問してみたところ、


「ロード級の魔物たちは他者の“気”を感じ取ることが出来ます。」


との説明だったので、


(そりゃあれか?)

(某〝世界中に散らばった7つの光る球を集めれば、神の龍が願いを叶えてくれる〟という、あの登場人物たちみたいな…。)


と、連想していたが、ゴブリーナの、


主様(あるじさま)、来ます!」


との声で我に返った。


ロードがソードを両手で握りしめ、自身の顔(右側)の高さで構えている。


「はッ!!」


と剣を突き出すと、炎が結構なスピードで飛んできた。


これを、ギリで右方に(かわ)して、後ろを振り向きながら見送り、


(あっぶねぇーッ。)


と、冷や汗を掻く。


そんな俺の腹部から〝ズシュッ!〟と音が聞こえてきて、〝ボウッ!〟と燃えた―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ