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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
183/350

第183話 そんな記念日

俺は、自分の部屋に、生徒会長・一年生書記・賢者・天才魔導士を、招集した。


ジョブが[東の覇王]になっている事に関して、意見を聞くために。


「主様が、ステータス等をチェックしたのは、いつ以来ですか?」


勇者の質問に、


「んー、……、最後に見たのは、“ゴーレムのダンジョン”を攻略した時だったような…。」


そう答えたら、


「だとすれば、この大陸の反連合軍を“服従”し終えたあたりで、ジョブが自動的に変わったのかもしれませんね。」


クレリックランサーが述べたのである。


これに、賢者が、


「ありえますな。」

「おそらくは、“東の大陸の覇王”という意味でしょうから。」


との見解を示す。


「つまり??」


俺が首を傾げたところ、


「東大陸には、18の国が存在しています。」

「ご主君は、そのうちの12ヶ国を服従させました。」

「他にも、ゴブリンとホルスタウロスやオークの女王であったりエルフの国主に“チャーム”を施されておられますし、鳥の王とは盟友になられ、ドワーフ族とは友好関係にあらせられます。」

「よって、“東の覇王”になられたのでしょう。」


トーキーの賢者が考察したのだ。


「いや、でも…、覇王って“ジョブ”か?」


頭を悩ませる俺に、アンデッドソーサラーが、


「間違いなかろう。」

「なにせ、皇帝、女帝、国王、女王、国主、なども、ジョブじゃからな。」


と、教えてくれたのである。


「そうなのか……。」


イマイチ釈然としない俺を余所(よそ)に、


「とにもかくにも、おめでたいですね!」

「早速、皆さんに、お知らせしましょう!!」


一年の生徒会書記が瞳を輝かせた。



[玉座の間]にて――。


「“東の覇王”とは…、素晴らしい限りですなぁッ!」


大将軍が喜び、


「然り!!」

「これからは“覇王様”と、お呼びするしかありますまいッ!」


ミノタウロス元帥が言い出した。


「いや、それは、ちょっと……。」


俺は止めようとしたものの、


「今日というこの日を、“覇王記念日”と定め、盛大に祝おうぞ!」

「“念話”や“伝言”で国中に広めよッ!!」


[トーキーの王]が告げた事によって、


「ぅおお――――ッ!!!!」


誰もがテンション爆上がりになったのだ。


「お前ら…。」


バカ騒ぎしている連中を黙らせるべく、魔法の“雷”を軽めに落とそうかとする俺に、魔人姉妹が近寄ってきた。


「誰もが不安なのでしょう。」

「もうじき、魔王軍との(いくさ)になりますので。」


と姉が声を掛けてきて、


「無理にでも、はしゃいで、恐怖を紛らわせたいのかもしれませんね。」

「なぜなら、生き返る(すべ)が、もう無いのですから。」


妹が補足したのである。


「あー……。」


理解した俺は、右手で後頭部を〝ボリボリ〟掻いて、


「しゃあねぇなぁ。」


苦笑いしつつ、許してやることにしたのだ―。




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