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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
177/350

第177話 過去と現在と・序

俺たちは、地面に正座させたリッチを取り囲んでいる。


「なんで、お前は消滅しねぇんだ??」


俺の疑問に、


「うむ。」

「そういう“マジックアイテム(魔道具)”を完成させたからのッ!」


魔霊がドヤッてきた。


「身に着けているアクセサリーの、どれかね?」


[魔人の女王]が考察する。


「ほぉう。」

「勘づくとは…、流石じゃのぉ。」

「左の手首に()めておる“ブレスレット”が、そうじゃ。」


感心したアンデッドソーサラーが答えた。


コイツの話しによれば、その“金のブレスレット”によって、光を浴びても平気になっているのだそうだ。


他にも、左中指の“緑の宝石の指輪”は空中浮遊を可能にし、右中指の“青い宝石の指輪”は魔法陣を構築する手間を省く、といった効果があるらしい。


「ネックレスは??」


俺が聞いてみたら、


「アンデッドどもを操る“魔道具”じゃよ。」

「なにせ、連中は知能が低すぎて統率が取れんからのぉー。」

「ロードだけは自分の意志で動いておったが、それ以外は…。」


リッチが首を横に振ったのである。


「あの“スカルドラゴン”や、“暗黒騎士”は、どういった存在だったのだ?」


[狼の王]が訊ねたところ、


「ふむ……。」

「“アンデッドロード”は、およそ千年前に暴走したキマイラこと“旧魔王”を止めるべく立ち向かったドラゴンの一体じゃ。」

「三体ほどで戦いを挑んでおったが、全て返り討ちにあっておうた。」

「そのうちの“ホワイトドラゴン”が、やがて“(しかばね)の王”となり、この国を支配していったんじゃ。」

「“ダークナイト”は…、あの時代に“チキュウ”とかいう、こことは異なる惑星から来た者たちの一人での……、旧魔王との戦闘で命を落とした“騎士”じゃよ。」

「あの男は、いろいろと恨みが深かったのじゃろう、死後に怨霊となってしもうた…。」


このように、魔霊が語った。


「まるで見ていたかのような口調ですね。」


[馬の女王]の指摘に、


「目撃しておって当然じゃ。」

「儂は、キマイラの開発に携わったり、異世界人を転移させる“召喚魔法”を編み出した張本人じゃからのう。」


アンデッドソーサラーが述べ、一同が驚く。


一年の生徒会書記が、


「つまり…、あなたは、“千年前の大帝国”の宮廷魔術師という事ですか??」


確認したら、


「うむ!」

「実際には、“天才魔導士”と称えられておったがのッ!!」


リッチが誇らしげに〝カラカラ〟と笑ったのである。


「なぁ。」

「暗黒騎士が霊どもを吸収していたのは、なんだ?」

「そういうスキルか??」


俺が新たに質問してみたところ、


「ああ、あれは……、儂が開発した“死霊術の一種”じゃよ。」

「いろんな幽霊に試してみたのじゃが、あの騎士にしか施せなんだ。」

「霊を自身に取り込むことによって、〝MP(・・)を増大させる〟という技じゃ。」

「おそらく、亡くなってもなお強い精神を残しておらんと扱えんのじゃろう…。」


そう説明したのであった―。




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