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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
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第167話 屍の国・其之伍

俺たち連合軍の二割が、スケルトン(骸骨)どもとバトルになっていく。


その間に【ディスオーダー(異常)リカバリー(回復)】を施された面子が次々と戦闘に加わってくる。


一年生書記らは、休むことなく、全員に“異常回復”を発動し続けているようだ。


余談ではあるが、[(しかばね)の国]に来た初日、精気を吸われた連中に、これ(・・)を試してみたものの、効果はなかった。


話しを戻そう。


俺達が戦いを有利に進めていく2~3分後、“マンティコア”が再び上昇したのである。


少し遅れて、他のキマイラたちも、空中に浮いてくる。


骸骨どもの10万ほどを【爆発】で粉微塵にしながら、


「そこまで長時間は、“咆哮”が効かねぇか。」


俺が眉間にシワを寄せたところ、直径10M×高さ40Mの【炎柱】で敵を燃やしている魔人姉が、


「おそらく、キマイラは、LV.80前後の集団でしょう。」

「あちらのマンティコアが咆えた際に、こちらの、トロールさんは膝を地に着いていましたが、ミノタウロスさんは平気でした。」

「なので、あのマンティコアのレベルは、ミノタウロスさんを、やや下回っており、それ以外のキマイラは、これよりも低い、と、考えられます。」


との見解を示した。


「成程、確かにな。」


納得した俺は、


「先にマンティコアを倒しておくか。」

「また、咆えられる前に。」


と、背中に翼を出現させて、飛行したのである。



俺に気付いた“ゾンビマンティコア”が、鼻から〝スゥ――ッ〟と息を吸う。


(!)

(“咆哮”か?!)


と思いきや、口から直径2Mで黒色と紫色が入り混じった【火の玉】を放ってきたのだ。


俺は、[大地の槍]を右斜め下から左舐め上へと振るい、“ファイア・ボール”を〝ボンッ!!〟と消滅させた。


しかし、距離を詰めてきていたマンティコアが、右の前足を、俺の頭に叩きつけてくる。


「くッ!」


槍を横にして、柄で〝ガキィンッ!!〟と鋭い爪を防ぐ。


だが、相手は、体を右回りで反転させて、“サソリの尾”で刺しにきたのだ。


尾の先が、俺の右の“二の腕”に〝カンッ!〟と当たる。


幸いにも、精度の高い具足によって阻めたが、モロに刺さっていたならば、【麻痺】していたであろう。


「ふぅ―ッ。」


安堵した俺の視界に映ったのは、マンティコアに合流して来るキマイラの群れだ。


隙が生じた俺に、マンティコアが蝙蝠(こうもり)の翼を〝ブンッ!〟と動かし、最大幅1M×長さ5Mで“三日月状の風”を飛ばしてきた。


「ぬおッ!」


俺は慌てて、キマイラ軍団よりも7~8M上に逃れる。


「にゃろぉうッ!」


忌々しさに表情を歪めた俺は、左の(てのひら)を突き出して、直径10Mの魔法陣を構築していく。


「グルルゥッ!」


低く唸ったマンティコアを先頭に、100万もの“キマイラのゾンビ”どもが、俺めがけて突進してくる。


(やべぇッ!!)

(この数は対応しきれねぇッ!)


俺が焦ったタイミングで、


ウオオオオオオオオ――――ッ!!!!


と、誰かが咆えた事によって、キマイラ達が、またも地面に墜ちていく。


それは、[狼の王]によるものだった。


「よっしゃッ!!」


この流れで、俺は、何百発もの“雷”を、


ズババババァ――――ンッ!!!!


と発射したのである。


MPの殆どを消費した攻撃によって、これがヒットした奴らが“黒焦げ”になった。


マンティコアも例外なく。


俺は、“アイテムBOX”から取り出した[MP回復ポーション]を飲み干す。


地上の様子を見てみたら、異常状態から回復した仲間たちが奮戦していた。


(あっちは、このまま任せて良さそうだな。)


と、判断した俺は、未だ起き上がれないでいる残りのキマイラどもを、“氷漬け”にしていったのである―。




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