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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
162/350

第162話 束の間の。

会議室から出たところ、扉付近で[科学開発班]のメンバーが、俺を待っていた。


「どうした?」


訊ねる俺に、


「暖房機が完成しましたので、お持ち致しました。」


男性教師が会釈したのである。


「おお! そうか!」

「どんな感じだ?」


質問したら、教師が[アイテムBOX]から“ファンヒーター”みたいな物を取り出した。


横30㎝×高さ50㎝×幅40㎝の鉄製で、暖炉をモチーフにしているらしく、なかなかシャレている。


色は、黒だ。


「この裏に有るスイッチで温度を調整すれば、四畳~十二畳まで対応できます。」

「ご主君の部屋は広いので、全体を暖めるのは無理ですが…。」


いささか申し訳なさそうにする男性教員に、


「いや、自分の側に置いておけば問題ないだろう。」


そのような見解を示した俺が、


「これって、市場販売しているのか?」


と、聞いてみたところ、


「はい。」

「ご主君たちが“狼の国”に赴いていらっしゃるタイミングで開始いたしました。」

「前もって宣伝していたこともあって、飛ぶように売れている模様です。」


との事であった。



ティータイム後に、暖房の熱風を浴びながら、


「ああ―、快適だぁ。」


〝ほっこり〟していたところ、“ドワーフの棟梁”と、その職人4名が訪ねて来たのである。


「魔人殿! 完成しましたぞ!」

「“浴場”が!!」


誇らしげな棟梁に、


「おお―ッ!!」

「マジかぁあッ!?」

「遂に出来たんだな!!」


俺はテンション爆上がりになった。


「まずは、魔人殿が、お入りくださいませ。」


ドワーフの棟梁に促された俺は、早速、そちらへと向かったのである…。



脱衣所も、浴室も、湯船も、何もかもが、“高級旅館の温泉”みたいな装いだ。


俺は、“町の銭湯”をイメージしていただけに、


「ほ、ほぉ~う!」


瞳を輝かせた。


いや、銭湯も悪くはない。


俺は寧ろ好きな方だ。


ともあれ、体や頭を洗い終えた俺は、お風呂に浸かりながら、


「はぁ~~~~ッ、極楽、極楽。」


と大満足したのである。


その後は、いろんな面子が、代わる代わる堪能していったようだ。


当然、女性陣は、女子風呂を。



夜になり、次の日には国元へと変えるドワーフ達の送別会を催した。


ま、どんちゃん騒ぎである。


例の如く。



翌朝。


理事長と、三年生の理系を担当していた女教師が、俺の所に足を運んでいた。


[ポーション]に携わっている連中だ。


理事長が、


「HPおよびMPを回復させる、“通常ポーション”の大量生産や、“ハイポーション”と“DX(デラックス)ポーション”の製作に、成功いたしました。」


と報告してきたのである。


魔王との死闘になるかもしれない状況で、この件は、かなり、ありがたい。


「でかした!」


喜ぶ俺に、


「“(しかばね)の国”に出立なさる皆さんに、お配りしても?」


女性教員が窺ってきたので、


「ああ、よろしく頼む。」


と、許可したのだった―。




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