表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
157/350

第157話 一報

トーキー王城の広間にて、理事長や生徒会長が、チヨーダ森林で生き返った面子に、今日に至るまでの出来事を説明したうえで、謝罪していた。


また、蘇生者たちが、これから先、戦闘員になるか、一般的な職種に就くかを、アンケートしたそうだ。


その結果、〝あんな怖い思いは二度としたくない〟との理由で、戦わずに生活していけるジャンルを、全員が選んだのである…。



翌日――。


[魔人の国]より、魔人姉妹に【念話】が入った。


兄からだそうだ。


なんでも、彼女らの大叔父が[北の大陸]に滞在していると、魔人の宰相から言付かったとの事である。


そう、以前、ガルーダに呪いをかけた義眼の奴だ。


どうやら、[馬の国]と[狼の国]で、新たに問題を起こしたらしい。


そこで、魔人姉妹が、最後に目撃情報があったという[狼の国]に赴きたいので、暫く暇を貰いたいと、頼んできたのである。


俺の部屋にて、


「二人だけで解決できるのか?」

「もし戦闘になった場合、勝てる見込みは?」


と聞いてみたところ、


「分かりません。」


妹が首を横に振り、


「それでも、ケジメを付けなければならいのです。」

「刺し違えてでも。」


姉が覚悟を示した。


「ふ…む。」

「……、ところで、馬と狼の国は、どんな所なんだ?」


質問した俺に、魔人姉が、


「馬の国は、二足歩行の獣人型や、ケンタウロスに、ユニコーンと、ペガサスなどが、生息しており、この千年、中立を保ち続けています。」

「狼の国は、狼から進化した獣人や、そこから派生した半獣が多く、神々が争った遥か昔の時代には、善神に付き従ったそうでして…、旧魔王との戦いの際は、国を失いながらも徹底抗戦したようです。」

「先祖代々そういう気質のため、現魔王の傘下には入ろうとせず、対立しています。」


と、答えたのである。


「現在の魔王と、か…。」

「だったら、俺も一緒に行こう。」

「共通の敵である魔王を相手に同盟を結べるかもしれないし、お前たちの大叔父の件でも協力してもらえるかもしれぇしな。」


そう述べたら、魔人妹が、


「恐れ入ります。」


と頭を下げたのだった…。



[玉座の間]で、主要メンバーに説明したところ、案の定、聖女や、三将軍に、勇者らと、ミノタウロス元帥が、


「自分たちも、お供します!」


と、言い出したのである。


「いや、大勢で押しかけても殴り込みに来たと誤解されねぇから、取り敢えず少数でいい。」

「もし、それなりの規模となる戦いが勃発しそうになったら、魔人姉妹に迎えに行かせるから、そのつもりでいろ。」


そんな指示を出したら、二年生の【弓士(きゅうし)】が、


「せめて、トーキー側と召喚組の代表として、姫と生徒会長は、お連れしたほうがよろしいのでは?」

「魔人だけで訪れても怪しまれるだけかもしれませんので。」


と提案した。


これを受けて、


「確かに…、姉妹の大叔父も魔人だしな。」

「俺達だけだと、かなり警戒されっかも……。」

「よし! 二人も伴おう!」


と、決断したのである。


「じゃあ、“狼の国”に出発するか。」


俺が促したところ、


「申し訳ありませんが、(わたくし)どもは狼の国に足を踏み入れた事がないので、直接“瞬間転移”するのは不可能でございます。」


姉が返し、


「ですので、まずは、我々の祖国に移動して、狼の国へ渡るのを誰かしらに手伝ってもらおうと、考えております。」


妹が続いた。


「そっか…、だったら。」


玉座から立ち上がった俺は、


「まずは、魔人の国へ行くとしよう!」


そう告げたのだった―。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ