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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
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第153話 反連合軍・其之弐

バーチ軍900万のうち、先陣の300万が突撃を開始した。


バラーキ軍50万に緊張が走るなか、勇者が、


『これより、皆さんに、クレリックの“加護”を授けます。』

『私たちが勝利を約束しますので、落ち着いて対処してださい。』


と、【伝言】で告げた。


正直、勝負の行方は彼女にも分からない。


最悪、敗北を喫するかもしれない。


誰もが冷静になってくれなければ、勝てない可能性が高くなるであろう。


〝勝利を約束〟するという言葉は、半ば“ハッタリ”だった。


いや、頭が良い生徒会長にしてみれば、戦略的計算みたいなものである。


生物は緊張すると筋肉がこわばり縮こまってしまう。


その状態では、まともに戦えないのは明らかだ。


なので、勇者は、バラーキ軍を、ある程度リラックスさせたかったのだろう。


そんな彼女が、右手に握っている中剣を高々と掲げた。


後ろを振り返り、


「クレリックは“加護”を!」

「異世界召喚組の魔法系や狙撃手などは、攻撃の準備をしてください!」


との指示を出す生徒会長に従い、【クレリックランサー】の一年生書記を始めとした班が加護を発動していく。



バーチ軍の先陣が、およそ100Mの距離まで迫って来たところで、勇者が剣を〝ブンッ!〟と下ろしながら、


「撃てぇ――ッ!!」


と号令する。


この合図にて、炎・水・氷・風・雷の魔法や魔銃(マガン)に、矢などが飛んでいく。


それらが次々と当たった敵兵や軍馬が転倒していくなかで、


ズドォオオオンッ!!!!


といった爆発が起きた。


これは、弓士(きゅうし)である二年生の[爆裂の弭槍(はずやり)]によるものだ。


「今度は左右に散らしてください!」


生徒会長が促す。


出鼻をくじかれた事によって、敵の中央隊は進軍を止めたが、難を逃れた左翼隊と右翼隊は意に介さず殺到してきている。


彼女は、それを討ちたかったのだ。


遠距離型の新たな攻撃で、相手の左右にも崩れが見受けられた。


その間に中央隊が態勢を整え直していくも、


「させません!」


と、相手の頭上10Mぐらいの位置に、直径5Mの魔法陣を構築した勇者が、100本ほどの雷を落としたのである。


そんな彼女が、


「行きましょう。」


と歩き出し、全員が後に続いた…。



こちらの左方では、三年生のウィッチ(魔女)が、


「ズゥ~ット、オトナシクシテテクダサァイ。」


と、地面に直径4Mの魔法陣を展開して、それと同じ幅の“炎柱”を、


ズボオオォォ―ッ!!


と出現させたようだ。


クレリックランサーに進化したことに伴い、新たな魔法を収得している一年の生徒会書記が、直径4.5Mの魔法陣を構築した。


そこ(・・)から、幅4㎝×長さ20㎝の【光線(ビーム)】を、50本ほど、


ビュンッ! ビュンッ! ビュンッ! ビュンッ!


と、放ったのである。



右方では、【アサシン】の二年生書記が、“挑発”や“残影”を駆使して翻弄しつつ、確実に仕留めていっているようだ。


更には、一年の【武術士】が、


「うおりゃぁあッス!」


と、右拳のアッパーを繰り出した。


これに反応した[風撃(ふうげき)の鉄甲]によって、最小幅40㎝×最大幅4M×高さ8Mの“竜巻”が発生し、周囲の敵を吹き飛ばしたのである。



他のメンバーの活躍もあって、バラーキ軍の士気が上がり、一気に押せ押せムードになっていく。


それを打開すべく、第二陣の300万を投入するバーチ軍であった―。




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