表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第一期・異世界召喚 ―
15/350

第15話 爆撃

やっちまった。


RPGと同じくHPやMPを回復させる手段の一つとして〝睡眠〟があるのだが…、この世界では7~8時間ぐらい眠らないとフル充電されない仕組みとなっている。


要塞都市の指揮官とハッスルした所為で、2~3時間ほどしか寝ていない俺のマジックポイントは、今現在、494となっている。


屋敷の外にある喫煙所で一服しながら、陽光の眩しさを感じていると、


『主様!』


とコンタクトを取ってくる者があった。


王城から一緒に来ていたメスの鳥型モンスターだ。


『どうした?』


と、返したところ、


『はッ、早朝より、空を飛べる者たちで見回りしていましたところ、敵の第二陣が国境に迫っているのを確認できました。』


との事だったので、


『分かった、直ぐに向かう。』

(みな)は攻撃される前に引き上げろ。』


と、命令した。


【念話】によって3ポイント消費したので、心許(こころもと)なくなった俺は、アイテムBOXから〝MP回復ポーション〟を取り出して、一気に飲み干す。


これ(+20)でMPが511となった。


付け焼き刃だが仕方ない。


今にしてみれば、各種ポーションを補充していなかったのが悔やまれる。


背中から翼を出現させた俺は、国境へと飛び立った。



途中ですれ違った魔物たちがお辞儀したので、それに対して「うむ」と頷き、現場へと急ぐ。


ほどなくして、既に国境を越えていたサータの第二陣およそ200万を目視できた。



上空30M程の位置で、


「侵入者どもよ、今すぐ引き返せ!」

「さすれば命までは奪わん!」


と警告する。


軍勢が行進を止めたので、退却するかと様子を見守っていたら、最後尾から、


「魔法隊および狙撃隊、構えいッ!!」


と聞こえてきた。


(どうやら応じる気はなさそうだ。)


と、敵の戦意を受け止めた俺は、両の(てのひら)を下向きで突き出す。


これに伴い、敵軍の前方に居る50万人の歩兵が収まるぐらい大きな魔法陣が地面に現れた。


ちなみに、この魔法陣は、白とオレンジが入り混じった暖色系である。


内側に向けた左右の手を、スーッと自身の胸元あたりまで上げていく。


すると、魔法陣の中心から野球ボールくらいの光の玉が浮き出てきた。


やはり白とオレンジが入り混じったこの玉は、敵の腰ほどの高さでピタッと静止する。


「せめてもの情けだ、苦しまずに旅立つが良い。」


と言葉を掛けた俺は、手の平をパチン!と叩き合わせると共に、全ての指を組んだ。


これに共鳴したかのように〝ブゥゥゥゥン〟と音を発した光の玉が、見る見るうちに巨大化していき、ドーム型に変貌を遂げた。


最大値にまで膨れ上がると、


ズッドオオオオォォォォンッ!!!!


と爆発して、〝ビリビリビリビリッ〟と大気を震わせる。


当然のように50万の兵は跡形も残らず消え去っていた。


何はともあれ、これによって500ポイントのMPを使用してしまったらしい。


万全であれば1000ポイントを消費して、倍の敵を屠れただろう…。



人も馬もパニックに陥り、各々に喚き散らしながら逃げ惑う。


もし反撃されていたら対応しきれなかったかもしれないだけに、ホッと安堵した。


全員が心折れただろうと満足気になった俺に反発するかのように、白馬に乗った銀騎士ただ一人だけが、


「なにをしとる!?」

「勝手に退却するでない!」

「敵前逃亡は恥と知れいッ!!」


と、叱咤激励している。


中世ヨーロッパ風の、銀色の甲冑&白マントに、ランス()を装備しているようだ。


俺は、この気骨の持ち主に近づいていく―。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ