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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第四期・大陸を越えて ―
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第149話 諸々ゲットだぜ!

「なんか、これ(・・)、ボクにジャストフィットしてるッス。」


と言う武術士は、一対(いっつい)の鉄甲を装着していた。


その色合いは“白銀”である。


ボクっ娘が、俺達から見て左側の割と離れている壁に向かって、シャドーボクシングみたいに右の拳を軽く突き出したところ、直径50㎝×長さ1Mの“風の渦”が、


ビュオッ!


と、飛んでいった。


そして、


ドンッ!


と衝突した壁を、やや陥没させると共に(ひび)を生じさせたのである。


武術士が、


「おおッ?!」

「これは、もしや!!」


と、俺に窺う。


「間違いなく“アーティファクト”だろうな。」

「トーキーの賢者や魔人姉妹に確認してもらえば詳しいことが分かるかもしれねぇから、城に帰ったら見てもらえ。」


「うッス!」

「ところで、主様…。」

「この鉄甲って、ボクが貰ってもいいんッスよね?」


「ああ。」

「お前しか扱えんだろうしな。」


と許可したら、ボクっ娘が両腕を上げてガッツポーズしつつ、


「やったぁッス!!」


と、〝ぴょん ぴょん〟跳ねまくった。


それを横目に、


「しかし、謎だな。」

「なんで、これら(・・・)は、ほったらかしになってるんだ?」

「千年前に反乱した奴らは、手を付けなかったのか??」


と俺が疑問を口にしたところ、生徒会長が、


「考えられるのは二つです。」

「一つは、粗方、外に持ち運んだものの、それなりに余ってしまったのかもしれません。」

「もう一つは、当時の“エルフの国主”が、我々が訪れる未来を知っており、放置した可能性があります。」


と、推理したのである。


「んんー、後者な気がするな。」

「おそらく、譲ってくれたんだろう。」


と述べつつ、台座に近づいた俺が持ち上げてみた宝玉から〝スゥーッ〟と光が失われた。


(なんか起こるのか?)


と、周囲を見回してみるも、何の変化もない。


俺が首を傾げながら、宝玉を台座に戻そうとしたところ、第六層よりも上の階に居る二年生の男子生徒(魔法使い)が【念話】で、


『ご主君、ゴーレムたちが一斉に崩れたのですが…、そちらで何かありましたでしょうか?』


と尋ねてきたのである。


(もしかして、この宝玉が原因か!)


そう思った俺は、ダンジョン内にいる連中に【伝言】で経緯を説明して、先に山頂へ戻るよう指示しておいた。


最深層まで付き従って来た面子は別として。


「じゃあ、俺らは、ここの金銀財宝を“アイテムBOX”に収納してから遺跡を目指そう。」


と、告げたら、一年の生徒会書記が、


「でしたら、残骸になったゴーレムたちも回収しましょう! 土と岩以外は。」

「そうすれば職人さんに強力な装備品を作ってもらえるでしょうし、売れば大金になります!!」


とハイテンションになったのである。


「お前って、結構、がめついよな。」


と、いささか呆れる俺に、


「主様…、私は、ファンタジー系の次に、いえ、それと同じくらい、お金が大好きなんですよ!!!!」


と一年生書記が鼻息を荒げた。


俺は、


「いっそ、清々(すがすが)しいな。」


と、苦笑いしながらも、彼女の提案を受け入れたのである。



トーキー王城の、普段は誰も使用していない大広間に、俺達が集めてきた宝の山が築かれた。


国王や宰相を始め、王妃に各大臣もが、目を丸くしている。


「国の運営に役立てるが良い。」

「それと…、ドワーフらにも幾らかは分け与えよ。」


と促す俺に、トーキー王が、


「ええ、勿論でございます。」

「皆さん、我が国の発展の為に尽力してくださっていますので。」


と、快諾した。


一方、賢者と魔人姉妹は、武術士の“アーティファクト”に興味津々になっている。


「これは…、“風撃(ふうげき)の鉄甲”では?」


との見解を示す賢者に、魔人の姉と妹とが、


「確かに、そのようですね。」


「いつだったか読んだ事のある本に記載されていた筈です。」


と頷いたのだった―。


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