表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第三期・この世界の歴史と未来 ―
119/350

第119話 VS.バード国の幹部たち・其之伍

南方領主のトロールが、足元でヒット&アウェイを繰り返している面子に、


「えぇいッ! 鬱陶(うっとう)しい!」


と、中華包丁にも鉈にも見えるラージソードを、〝ブンッ!〟〝ブンッ!〟振るう。


その後方に、聖女が直径1Mの白い魔法陣を展開して、同じ幅の【光線(ビーム)】を発し、


ドンッ!!


と背中に命中させた。


「ぐッ!」


と、眉間にシワを寄せる南方領主の右足に、〝カッ!〟と輝いた一年生のボクっ娘が右の掌底を、


バンッ!!


と当てたのである。


これは、武闘家のスキル【破動】で、その一瞬だけ攻撃力が2倍になるらしい。


消費MPは40であり、LV.100未満は1日5回、100以上は1日10回の、使用限度との事だ。


ちなみに、某・死神たちが扱う“破道”ではない。


なにはともあれ、ボクっ娘のそれ(・・)が、トロールの脛当てを、


ボンッ!!


と、陥没させたのである。


【加護】の効力もあるので、彼女の攻撃力のみ(・・・・・)一時的に4倍になっていたようだ。


その結果、南方領主の右脛(骨)に、


パキンッ!


とヒビを入れた。


これに、


「ぐおッ!!」


と、苦悶の表情を浮かべた敵のトロールが、左膝を地に着ける。


ここぞとばかりに【破壊】を発動させたミノタウロス元帥が戦斧を振り下ろすも、南方領主が大剣を横にして防ぐ。


しかし。


それを物ともせず、


バッキィンッ!!


と切断したバトルアックスが、相手の左肩に、10㎝ぐらい、


ズブシュッ!


と、刺さった。


「ぬうぅ~ッ!!」


と歯をくいしばる敵の、兜の右側に、大盾が、


ガンッ!!


と、ヒットする。


どうやら、こっちのトロールが【シールドスウィング】を用いたようだ。


兜に亀裂を生じさせて、なおも止まらなかったグレートシールドが、南方領主の右側頭部に3~4㎝くいこむ。


流血と共に脳震盪を起こし、仰向けで、


ズドォンッ!!


と倒れた敵に、ハーフエルフの国主補佐官が【抑制】を発した。


右腕・左腕・胸部・腰回りを、白銀かつ半透明の鎖で〝グルグル巻き〟にしたのである…。



地面から15M程の高い位置で、北方領主のハーピーと、俺の眷属である5体のハーピーたちが、背後を取り合おうと旋回していた。


さながら、戦闘機が登場する映画や、〝飛ばねぇ○はただの○だ〟の物語で描かれているような、ドッグファイト(エアーバトル)だ。


グンッ!


と、降下した相手を、うちの連中が追う。


が。


7~8Mの所で、急に、


ギュンッ!!


とUターンで上昇した北方領主に、置いてけぼりにされてしまった。


〝ピタッ!〟と静止した敵のハーピーに【爆裂尾羽(おは)】を放たれてしまい、咄嗟に(かわ)しきれなかった5体が墜落していく。


「フンッ!」


と、勝ち誇る北方領主の左首に、


ヒュウウゥゥ――ッ!!


(くう)を切り裂いた矢が、


プスリ!


と的中した。


二年生の弓道部エースによって()られたものだが、いささか距離があったので、致命傷には至らなかったようだ。


左手で矢を引き抜いて、


「よくもッ、人族めぇッ!」


と、怒りを顕わにした敵が、空中から一直線上に突撃してくる。


そこを狙いすましたかのように、砦の指揮官である【魔術師】の男性エルフが、直径2Mの“火炎”を放った。


ゴオオオオッ!!


と迫りくる炎を右に避けた相手に、幅10㎝×長さ1Mで“針みたいな形状の水”が飛んで行く。


剣士のハーフエルフ妹による【伝導】だ。


逃れることが出来ず、左の翼をそれ(・・)で貫かれた北方領主が、バランスを崩す。


墜ちてくる先に待ち構えていた砦の副官(女性)である【戦士】が、バトルアックスを右から左へと払った。


鎧の胸元を、


バンッ!!


と打たれた敵のハーピーが、


「がはッ!」


と、地に全身を叩きつけられ、うつ伏せになる。


「ぐうぅぅぅッ!」


と起き上がろうとする北方領主を、4体のアラクネが“糸”で拘束していくのだった―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ