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異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第三期・この世界の歴史と未来 ―
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第110話 事後処理

『もしかして、鳥どもが攻め込んできたのか?!』

『未来が変わって?』


と訊ねる俺に、森人族の長が、


『いいえ、まだですが…。』

『明日の午後には国境付近に辿り着きそうなので、それまでにはこちらにお戻りになって戴けると有難(ありがた)いです。』

(わたくし)どもの国の西端に在る砦であれば、そちらに同行している魔導師のエルフが“瞬間転移”できますので。』


と、告げたのであった。



大広間で、この件を(みな)に教えたところ、新たなオークロードが、


「夕刻からは宴を催しますので、今日は、お泊りになってくだいませ。」


と述べたのである。


これに、酒好きのトーキー大将軍&ミノタウロス元帥が、


「ご主君! 翌日の朝までは時間がありますので、ぜひ、そうしましょう!」


「うむ! 大将軍殿の言う通りです、ご主君!」


と、〝バイブスいとあがりけり〟状態になったので、


「ま、そういう事だから…、世話になるぞ、ロード。」


と一拍することに決めたのだ。


俺を始めとして、聖女/トーキーの各将軍/勇者/ミノタウロス/トロールに、寝室を用意してもらった。


元四将軍のサテュロスと、東方領主のトロールにも、1つずつ部屋が割り振られたのである。


他の者たちは、中庭にテント(ゲル)を張ってもらい、城内に設置されている兵士たち用のトイレとシャワーを自由に使わせてもらえることにした。


「しかし…、皆さまがエルフの国に渡られた後は、引退している2体のジェネラルや、南方領主が、我らを襲撃するかもしれませんね。」


と、女王の従姉弟である【魔術師】が眉間にシワを寄せる。


「ああー、それなら多分、大丈夫だよ。」


と口を開いたのはサテュロスだ。


彼によれば、元四将軍らは、俺たちが倒したオークロードによって、約一年前にムリヤリ引退させられていたらしい。


なんでも、()が、〝純血オークの身内で自分の側近を固める〟ために。


既に亡くなっているジェネラルは、蛾の魔物である[モスマン]で、混血のメスだったそうだ。


それ以外の二体は純血のオークだが、新女王などの父親の考えを、一応に認めていたらしい。


だからこそ、彼女たちの兄(前ロード)に(うと)まれ、隠居させられてしまったとのことだ。


元四将軍たちが不服として結託すれば、あの焼豚兄弟どもに勝てた可能性は充分にあったみたいだが…、この国における「オークロードの命令は絶対」との掟を守って、逆らわなかったらしい。


律儀にも。


サテュロスが、


「そんな彼らをジェネラルに復帰させてあげれば、心から感謝して、忠誠を誓うだろうから、問題ないよ。」

「ただ…、南方領主は“純血主義”のオークだから、警戒しておくべきだね。」

「あの者には、〝裏切りさえしなければ、これまでの地位と領土を約束する。〟〝もし(たが)えれば死を()って償わせる〟とでも伝えて、取り敢えず様子を見ればいいさ。」


と、提案した。


これを受けた女王は、元四将軍を再び任に就かせると共に、異母姉妹である西方領主を、その列に加えることにしたようだ。


更には、補佐役だった従姉弟を北方領主に格上げし、別の混血種を新西方領主とする旨を公表したのである。



俺は、宴会時まで、一度、解散とした。


誰もが大広間から〝ゾロゾロ〟と退室していくなか、ボクっ娘の一年生が、弓道部エースである二年生の左手首を掴んで、〝ズカズカ〟と俺に近づいてくる。


ちなみに2人とも学生服姿だ。


「どうした?」


と窺う俺に、【武闘家】の一年生が、


「ボクたちに御褒美が欲しいッス! ベッドで!!」

「ね!? 先輩!」


と、【狙撃手】の二年生を促した。


頬を真っ赤にした弓道部エースが、


「わ、私は別に!」


と顔を横に向けて、視線を逸らす。


「え? いらないんッスか??」

「じゃあ、ボクだけでも!」


と、積極的な武闘家に慌てて、


「そ、それはズルいです!」

「私も、お願いします! 主様!」


と発言した狙撃手が〝ハッ!〟として、俯きながら〝モジモジ〟と恥ずかしがったのである。



そこからは、宴が始まるまで、代わる代わる結合したのだった―。




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