表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界を服従して征く俺の物語!!  作者: ネコのうた
― 第三期・この世界の歴史と未来 ―
103/350

第103話 豚の王たちとの戦闘・其之弐

俺の左斜め後ろの方から、


「主様―!」


「ご主君!」


「マスターサマァー!」


といった複数の声が聞こえてきたので、


(なんだ?)


と、振り向いてみたら、弟豚と対峙している遠隔チームが呼んでいた。


背中から竜の翼を出現させた俺は、5㎝ほど浮いて、ほぼ直立したまま、そちらに〝スーツ〟と向かったのである。



一年生書記や三年生ウィッチから説明を受けた俺は、


「成程…。」

「確かに、それであれば、この状況を打破できそうだな。」


〝ニヤリ〟と口元を緩めたのだった。



オークソーサラーが、四方や頭上に、炎・氷・水・風・毒などの魔法を、順次(じゅんつぎ)に放っている。


俺は、ソイツ(・・・)に向かっていきながら、勇者たちに、


(みな)、下がれ。」


と命令した。


それに従った彼女らが、【シールドルーム】から離れていく。


「なんだ? 一人でやり合うつもりか?」


と、窺う弟豚に、


「まぁな。」


と返しつつ、俺は“防御室”ギリギリまで近づいた。


「何をするつもりかは知らんが、」


と、言いかける敵を、ガン無視した俺が、[大地の槍]の先端を地面に着けて、〝クルン!〟と右回転させたのである。


動物的本能だろうか?


全身に〝ゾワッ!〟と寒気が走った弟豚が、俺から見て左方に逃れようとした。


そこに、ボールペンみたいなフォルムをした最大幅2Mの(いびつ)な“土の柱”が、上に向かって勢いよく、


ズドオォ――ンッ!!


と、8Mぐらい伸びていったのだ。


それ(・・)が体の左側にヒットしたオークソーサラーが、


「ぐおッ!!」


と弾かれた。


更には、その柱が、【シールドルーム】の天井に、


ビキビキビキビキビキィーンッ!!


と、亀裂を入れていき、


バリィインッ!!!!


と割って、貫通したのである。


ドサッ!


と、横倒れになった敵が、


「ぐッ、ぬぅ~ッ。」


と呻きながら起き上がろうとしたところ、〝ビュンッ!〟と駆け抜けた何者かが、顔面に、


ズバァンッ!!


と、前蹴りを当てたのだ。


そこから、続けて、パンチや、キックを、何発も、くらわせていく。


「ぬおッ!」「あがッ!」「ふぬッ!」「あぎゃッ!」と痛がる弟豚は、実に滑稽だった。


「空手? いや、テコンドー??」


と首を傾げる俺の方を見た女性武闘家が、


「ボクのは、“ジークンドー”スよ、主様。」


〝ニカッ!〟と笑みを浮かべる。


身長は157㎝~158㎝であろう、ショートの黒髪と、日焼けした小麦色の肌が特徴的だ。


青紫色を基調とした道着に、銀の肩当て/胸当て/籠手(こて)(すね)当てを装備している。


所謂“ボクっ娘(・・・・)”である彼女は、某・眼鏡&蝶ネクタイで有名な少年探偵の物語に登場する[世良○純]みたいな印象だ。


あくまで、雰囲気の話しであって、そっくりではない。


決して。


なにはともあれ、その隙に、オークソーサラーが、


「うおおおおーツ!!」


と、渾身の力を振り絞って立ち上がるも、誰かが射った矢が、眉間に、


ストンッ!


と刺さって、仰向けに倒れゆくのだった―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ