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牡丹色(ぼたんいろ)
牡丹色は、濃紅から淡紫の牡丹の花びらの色をさします。
牡丹はボタン科の落葉低木で、開花時期は4~6月。中国では「花の王」「富貴の花」と言われ、国花となっています。牡丹紅という色名も中国にあることから、日本での元の読み方は「ほうたん」や「ぼうたん」。今でも俳句では「ぼうたん」が使われています。
中国原産の牡丹は日本には8世紀、奈良時代に観賞用として渡来。平安末期に重色で牡丹の色彩名が出ていて、口伝では表が白、裏は紅梅とされています。その後、着物や陶磁器、漆器などの文様にも描かれました。
しかし、色名として定着したのは化学染料ができた明治時代以降になってから。二十八年には、小豆、藤系統と共に流行色になったようです。
英名では、マゼンタが似ています。現在4色印刷の紅で、当初はフクシア(フューシャ)と呼ばれていました。この染料が1859年にイタリアで商品化された際に、イタリアとフランスの連合軍がオーストリア=ハンガリー軍を破った戦勝地マゼンタにちなんで名づけられました。




