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日本の伝統色  作者: ひいらぎ
紫系
32/46

桑の実色(くわのみいろ)

挿絵(By みてみん)


桑の実色は、熟した桑の実のような暗い紫色です。

別名を桑色、桑染、(くわそめ)と言います。

「日本書紀」が書かれた、かなり昔から人間は蚕を飼っていました。桑は、その蚕が食べる葉「食葉(くは)」から語源が来ている植物です。

中国原産で、クワ科クワ属の落葉高木です。花期は4月~6月。初夏に甘くて美味しい実を付けます。

古くは桑染は浅い黄褐色でした。樹皮や木の根を使って染めるのですが、かなり薄い色しか染まらなかったそう。そのため、何度も繰り返し染めたり、代用として楊梅(やまもも)で染めたりもしていました。

江戸時代になると、桑茶という色名ができ、呼ばれるようになります。四十八茶百鼠のうちの1つです。

またこの頃、桑染は2つありました。古くからの黄褐色と、実を使った暗い紫色です。やはり混乱を懸念してか、後者を「桑の実色」と呼ぶことにしたようです。こちらは摺染をすることができましたが、色素が薄く、耐久性はありませんでした。

このように分けたものの、桑茶は桑色と同じという説があるようです。色票を見ると、桑染、桑茶は別の色に見えます。桑茶の方が茶色みが出ていますね。

英名では、マルベリーです。別名ではマーリーとも呼ばれます。

マーリーは1番期限が古く、1403年に出てきています。マルベリーが色名で出てくるのは、1776年。マルベリー・パープル、マルベリー・フルーツという色名も現れました。

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