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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

短編:【Remove Weed】~最弱だけど【削除魔法】で頑張ります~

作者: бездна

まだ本編の話に登場してないキャラなので、ネタバレになります。

西暦578年―王都【ヘルスマキナ】が初代が建国してから300年経ったある日、人間がゴブリンに反旗を翻し戦争を始めた。

後に、ゴブリンが【魔物】として迫害され始めた戦争を起こした現代では帝王と呼ばれたが後に大聖女が現れた事によって愚王と呼ばれる。これはその始まりの話である。


―僕は、【ラライラ・ウィード】僕の母が大魔術師みたいで貴族になっただけで僕は、凄くなんかなかった。

洗礼の日に【レイラハート・ウィード】の娘として色んな貴族に期待されてたけど、適性が()()()()()()()()色んな貴族に嫌われることになった。

母は、「一つの適正魔法でも、極まる事が出来れば強くなれる」そう言ってくれた。

今日僕は、母が建てた王立魔術学園【リライフ】に通う事になった、内心すごく緊張している。

貴族が多いって聞いたけど友達出来るかなぁ。


―入学の挨拶と新入生代表から始まるらしい。

「新入生諸君!君達は、魔術を学ぶ事を選んでくれて感謝する!そして、ようこそ!王立魔術学園【リライフ】に!」

―新入生代表前へ

彼が新入生代表なのかな?カッコいいなぁ魔術師より騎士って感じがしてる。

「新入生代表として承りました、「ヘルマイヤ・ヘルス】です!遥々隣国から来てくれた【獣人】【魔人】【鬼人】この国に集まってくれた事を感謝する!そして―」

なんか、話聴いてると眠くなって―

「おい、お前起きろ!」

「・・・んぁ?あれ?もう終わったの?」

「早く教室に移動しろ!お前は、寝ててここに運ばれてきたんだ」

寝てたのか僕

「あの、教室ってどこですかね?僕途中から寝てて聴いてなかったんですけど」

「お前は・・・【ラビット(最底辺)】か。ならついてこう私が担当だ。」

―そして教室に入り僕の学園生活が始まった。


それから半年が過ぎた。

「おい、あいつってラビット(最弱)雑草(ウィード)だよな?」

「あいつまだ退学してなかったのか。レイラハート様の面汚し」

―僕は気付けばいじめに合っていた。偉大な母が産んだ子が無能なのだ、こうなっても可笑しくはなかった。だけど―涙が出そうになるのを堪える、最初の頃より耐えるのは上手くなった筈だ。

「おい貴様、これ以上レイラハート様の名を穢したくなければ学園を去れ」

―僕の中で何かが壊れた気がした。


僕は学園を飛び出し街を歩いていた。

「よぉ嬢ちゃんこんな所で一人で歩てたら悪い人に捕まるぜ?」

どうやら僕はスラム街に出てたらしい、でも僕の帰りを待つ人は居ないだろう。

「・・・良いよ別に僕の事大切に思う人なんて、居ないだろうし」

「おいおい、嬢ちゃんそんな辛気臭い顔すんなって」

「僕を奴隷にしても良いし娼館にでも売っても良いよ」

「あのな?スラム街にそんな非人道的な事する奴居ないし、第一親御さん何処に居る?帰った方がいいぞ」

この人はなんて優しい人なんだろう。

「僕だって帰りたいさ!でも、僕が「ウィード」である限り母様―!」

そこで言葉が詰まった、僕は母のウィードの名は相応しくないと。

「―嬢ちゃん、あのレイラハートの娘なんか?」

ッ!ここでも僕は馬鹿にされるのか―そう思った瞬間おじさんに頭を撫でられた。初めて誰かに撫でられた気がする。

「安心しな!このスラム街には、物知り爺さんが居るんだ!嬢ちゃんがなんの力あるのか解るぜ!」

―この時おじさんのお陰で希望が持てた気がした。


―物知り爺さんと言う人の家の前に来た。

「おいジジィ!差し入れと診て貰いたい奴連れて来たぞ!」

「うるせぇ!俺は、【異世界】でまったり過ごしたいっつてんだろうが!」

いせかい?何を言ってるのか解らないが期待できそうだ。

「ん?診て貰い奴ってそいつか?・・・ほぉ面白れぇ適正じゃねぇか、伸ばし甲斐がある」

「そんでレイラハートの娘っ子どうなんだよ?ジジィ」

「うっせぇ!これでもまだ48歳だ!・・・そんでその娘なんだが。」

僕は少しの期待を胸に

「【無属性】まぁユニーク属性だな、それの【削除魔法】だ」

聴いた事が無かった無属性・・・ユニーク魔法も聞いたことがない。

「どちらも聴いた事無いのですが、使える魔法なんですか?」

「【削除魔法】Lv.1の状態だと弱いな、だが上げると恐らく―この世界の均衡(パワーバランス)を大きく崩すだろうよ」

―僕は息を飲んだ、彼が言うには無属性には均衡を崩してしまう程強力な力もあるらしい。

「そんでぇ?使い方解るんかい?」

「いえ、まったく解らないです」

「なら、【ステータス】と言えば半透明の板が出るから、【削除魔法】を触ってみろ。使い方解るぞ」

―この日私は、彼のお陰で無能ではなくなった。


数ヶ月彼の元でダンジョンで【魔物】相手に魔術

を行使できるようになるまで訓練された。

厳しい訓練だったけど、彼が言ったように均衡が崩れる程に強いと確信した。

「んにゃー実際に見るまで実感無かったけど、こりゃあえげつないわ」

視界に入れば【削除魔法】の対象になり部分的に消したり出来る。

「あの、ありがとうございます!僕、貴方のお陰で無能では、無くなりました!」

「いやいや、嬢ちゃんなら自力でも辿り着けてたかもしれねぇぜ?」

―男が笑うと背筋がゾクっとした


それから、僕は学園に戻る事を決意する。例え雑草(ウィード)と言われようとも、揺るぎない覚悟がある。

「良いのかい?嬢ちゃん、学園に戻ったらまた―」

「いいんです、僕はもう雑草(ウィード)じゃないですから。」

僕は、もう諦めない


―王立学園「リライフ」

「おいおい!雑草(ウィード)が帰って来たぞ!」

「嘘?私、スラムに入って娼館で働かされてるって聞いたわよ?」

「なら、そのスラムから帰って来たんじゃねぇのか?」

「ならヤらせて貰えるんじゃねぇか?ギャハハハ!」

静かに僕は言った

―静かに

そう言った瞬間空気が凍り付いた

「な、なぁ本当に雑草(ウィード)なのか?」

「私が知るわけないでしょ!」

「お、落ち着けよ冗談だぜ?」

僕はそこまで変わったのか?実感が無いから分からないが、それ程までに変わったんだろう。

「ライラ?ライラなの?」

母の声が聴こえる。振り向くと泣いている母に抱かれて―

「何処に行ってたの!?心配したんだから!」

あぁ―物知りのおじさん。僕の居場所はちゃんとここにあったよ。


家に戻るとこっぴどく怒られた。

「ライラ!聞いてるの?私心配したのよ?たった一人の娘だしそれに、貴方がスラムで男に捕まって娼館に連れてかれたって聞いたから!」

「只の噂だよ、母上。それに確かにスラムに行ったけど、そんなに悪い所じゃなかったよ。」

「スラムに良いも悪いもありません!今回は、運がよかったでしょうけどもし何かあったら―」

「母上もう僕は、弱くありませんよ。スラムで物知りなおじいちゃんにあって僕の力の使い方を教えてくれたんです。」

「貴方もしかして魔術が?」

「はい母上。物知りなお爺ちゃんが普通の魔術とは違うと教えてくれたお陰で使えるようになりました。」

「・・・そのお爺ちゃんとやらが気になりますけど、何もされてませんよね?」

あぁそうだ、おじさんが僕にしてくれたように、母上も頭を撫でてくれないだろうか?

「・・・母上お風呂に入った後で、頭を撫でてくれませんか?」

少し照れてしまった。思ったより言葉にすると恥ずかしかった。

「~ッ!男ね!男が出来たのね!?誰なの!まさか、スラムであった人!?」

違うよ母上。スラムで遭ったのは、僕の人生の転機だ。


―翌日、王立学園もう一度通うチャンスが出来た。もう戻れないと思った。

「クソッ!なんであの雑草(ウィード)が居るんだよ!」

「いや、俺に言われても。何でも魔術が使えるようになったって聞いたぞ」

雑草(ウィード)如きが魔術だと!?それこそ嘘だな。化けの皮を剥がしてやる!」

何か騒がしいなぁ僕が戻って来て好ましく無い人が居るの知ってたけど此処まで酷いとは。

そして1人近づいてきた...誰だ?

「おい、貴様よく大泣きしながら逃げて帰って来れたな雑草(ウィード)

この人はあの時僕に―

「いやいや、誰かのお陰で学院の外で魔術が使えるようになって感謝してるよ、ホントホント。」

煽る、そして決闘を申し込まれる、それが流れだ。

「き、貴様ぁ!此処で消してやる!」

「いや、大の貴族が決闘を通り越して「消してやる!」なんて言うだ。情けないなぁ。」

「決闘と言ったか貴様?良いだろう、受けてやるよ決闘」

「明日の放課後で良いかい?場所は訓練場があるだろう?あそこでやろう」

―言質は取った


―決闘の日

「ねぇライラ?本当に決闘するの?危ないわよ?怪我しちゃうわよ?」

「母上もう大丈夫ですから!」

人に【削除魔法】使うのは、初めてだが手加減すれば、かなり抑えられるはず。

「―両者前へ!これより、「ラライラ・ウィード」と「カルマ・ヒューイ」の決闘を始める!」

―3

―2

―1

「始め!」

開始の合図と共に【削除魔法】をカルマ君の体内に使った。

「うぁ?」―ドサ

―数秒で終わった

「しょ、勝者!「ラライラ・ウィード」!」

僕の【削除魔法】で相手の血液を削除する。お爺さんが言っていた「チートだなぁ」と

「凄いわライラ!一瞬しか魔力感じなかったけど、何かしたの?」

「僕の魔術さ、無属性だから他の系統とは違う感じって物知りなお爺さんが言っていた」

「・・・猶の事そのお爺さんが気になるわね?」

こうして僕は一人前の魔術師として学院を入学し6年の歳月で劇的な成長を遂げた。

もう、僕には過ぎた力だけどこれで人を守れるなら躊躇いなんていらない。


―彼女「ラライラ・ウィード」は、自らの寿命を思い付きで消してしまい歳を取らなくなり、やがて【忘却の魔女】として君臨する。

彼女は、後の人魔大戦で活躍し人と亜人の中立を約束した。

220年後()()と出会うその時まで彼女は、ただひたすら後悔と寂しさを感じていた。

彼らに会う事で何かが変わるそんな気がした―

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