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国王陛下育児中につき、騎士は絶望の淵に立たされた。  作者: 笹色 恵
~公国の秘密~

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トウマ国王代理


 エラが攫われたのか、着いて行ったのかは議論として置いておく。エラの寝室にはローヴィニエの元女王が渡したのと同じ紙の手紙があった。それに、エラからの置手紙もある。ユマに対しての言葉と、臨時王代行としてトウマ・ジェゼロを名指しされている。ユマへの言葉やトウマ・オオガミと書かなかったことを考えると、帰ってこない可能性が頭によぎったのだろう。

「……それで、如何されますか」

 シューセイ・ハザキが、トウマ・ジェゼロに対して接する。この状況でなければ笑い飛ばすが、笑えない。議会院の席はあえて王の席にはついていない。議会員をやらされたのだけでも異例だが、まさか王代行として議会院の議会に出ることになるとは。

「ひとつ確認しとくが、うちは戦争は基本しないよな」

「エラ様奪還のためであれば、国民全員を借り出してでも戦いをいたしましょう」

 シューセイが真顔で言うからにはかなり切れているのはわかる。まあ、自分もこんな立場を任されていなければ同じだったろう。

「エラ・ジェゼロの代理として、国民を犠牲にはできない。犠牲にするのは体面とエラへの借金だな」

 戻ってこない可能性を考慮してやる気はない。

「どうされるおつもりですか?」

「ベンジャミンと同じ考えだ。帝国に情報を渡す」

「他国に任せると?」

 エユが議会院長として口を開く。

「もともと帝国が掴んだ情報だ。それに対して補足を入れる。あちらは争いごとに関しちゃ専門だ。どれだけの犠牲を払ってでもエラを助け出すだろう。その労力への対価はエラ自身が帝王に支払えばいい。勝手をしたんだそれくらいは当然の代償だ」

 帝王にとってエラは目に入れても痛くない存在だ。それこそ何かあればローヴィニエ全土を火の海にするだろう。そういうやつだ。

「ベンジャミンは単身で助けに?」

 この重い空気の中、口を開くのはハザキとエユだけだったが、暢気な声色でコモ・バジーが問う。これを追ってきた貴族の馬車にエラが乗っていると思われる。兵が見たのも偽物だった。時間稼ぎとしては十分された。キングならばローヴィニエに着くまでに追いつくことはできるかもしれないが、同じ道を追えるかが問題だ。

「キングが乗り手として選んだんだ。それに関しちゃ戻ってきてからキングに聞け」

 気位が高くて頭のいい馬だ。ジェゼロでもっとも賢いのはキングと言うことになる。

「ああ、議会院長。採決をとってくれるか。エラ・ジェゼロ不在の間、トウマ・ジェゼロが代理となること。その間、王と同様の権限を与える事」

 王になりたかったのかと問われて、今までは興味がないと答えていた。本心ではあるが、人はいくつもの考えを持つものだ。

 ずっとなんて絶対にやりたくないが、体験学習としては面白そうだ。



ジェゼロ王の子供の正式な名前は三文字ですが、エラのように二文字で愛称が一般使用され、正式名を知られていないパターンもあります。

トウマ(オオガミ)はトマやトーマと呼ばれたりサウラはサラと親しい相手が呼ぶことがあります。この二人の場合は愛称の方が特別な呼び名のような形になります。

二つのタイプに特に決まりはなく大体は幼少期の呼ばれ方で決まります。エラやユマは親がそう呼ぶのでそれが定着したパターンです。

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