死んでも刑期回復を
俺はいきなり神社の中の様な畳の部屋にいる。
前にはデカい机。
漆塗りのテカテカして、角には金の装飾
畳も新品の様だ、ダッシュすると転ぶパターンのやつだ。
天井も高く、所々に飾り模様。朱色でテカテカだ。
後ろには門の様なデカい扉が閉まっている。
そして、目の前机の向こうには、デカくごついおじさんがいる。
怒りと憤りな顔をしている。
おじさんの後ろでは、火が轟轟と焚かれおじさんに後光がさしているように見える。
怖い顔がさらに怖く見える。
殺気立ち、すごく嫌な顔をしている。悪意を感じる。
今にも机を飛び越え俺に殴りかかる感じだ。
こええ。
おじさんはドス低い声でしゃべり始めた。
俺は魂を導く者、良質な魂はひと時の安らぎの場を与え、その後転生をさせる。
悪質な魂は罰を与え、浄化し転生させる。
お前は現世で懲役1050年を言い渡された。
しかし、刑の途中50年死んでしまった。
その続きをお前に科す。
現世なら独房で看守に食事を貰い、風呂も入れ、トイレもある部屋も与えられ、
ある意味罰なのか?と言えた。
まあ、人としての刑だな。
だが、お前は死に、ここに来た。
ここは人の世と違う。
ここでの残りの懲役1000年を過ごしてもらう。
お前は特別だ。
とんと厄介な魂だ。
悪質な魂の罰では物足らないのだ。
なので、特殊な罰を思いついた。
上手く浄化できるかも想像はつかないが、俺にできる最大限の刑を科す。
では、行け。
え?え?裁判長!
俺は裁判長ではない。閻魔だ。
あー閻魔様?閻魔様っ!
やばっ
ごめんなさいすみません!
俺に謝っても刑は変わらないぞ、行け!
ちょっと待って下さい!閻魔様!
俺…僕はいったい何をしてどんな悪い事を?
千年て長くないですか?
僕はなんで死んだんですか?
記憶が無いのです。
教えて下さい。
いったいどんな刑を?
焦るな、自分でも何言ってるのか分かってないだろうお前。
あ、はい。
まず、お前のしたことは俺には言えん。
記憶が無いのは俺にはわからん、死因が原因かもな?消えやすい。
お前は殺された、それだけの事をしたのだ仕方ない。
1050年の刑を科せられた事は今後1000年考えろ。
そして悟り、浄化せよ。
行け。
え?僕殺されたんですか?
行けよ…
殺されたなら何か減刑とかありませんか?
ねえよ。行け。
そこをなんとか!
しつこいな。
まあ、刑の途中困ったら、一回だけ助言を与えよう。
では減刑を!
早えな。よく考えてから言えよ。
ダメだ、行け!
そして、少し開けた平原にポツンと俺は瞬間移動した。