エビ急ハイランドへようこそ。
僕の名前はエビエビ太。
以下略。
こないだの人事異動でよりにもよって、特殊捜査班HRT隊員になっちゃった。
でも幸い、隊長さんが僕のことを気に入ってくれたみたいで、いつも肩に乗せてくれてるんだよ。
広くて温かくて……なんだか揺りかごみたいだなぁ……って、喜んだのもつかの間。
そう。それは隊長さんがデスクワークをしている、そんなに長くない間の話。
そうだった。特殊捜査班の1日は↓のとおり。
……筋肉がなければ、やってられないよね……。
「いい? 振り落とされないように、しっかり捕まってなさい」
「はい!!」
いや、捕まれってどうやっ……?
うわああああ~っ!!
腹筋500回、スクワット500回、腕立て伏せ500回……挙げ句にジョギング100キロ。
隊長さん、ものすごいスピードでこなしていく。
彼の肩に貼り付いている僕は、上下左右、急降下と急上昇に振り回され、もはや声も出ない。
隊長さんの肩は揺りかごではなく、絶叫マシンでした……。
「……はい、終了!!」
生きてる? 僕。
めまいが、立ちくらみが……。
「あ、そういえばこれから会議だったわ……たいぎぃ(※)のぅ。エビ太、アタシの代わりに出席しといて」
「えび……?」
「いいのよ、どうせたいした中身のある話じゃないから。成宮の割烹ネタと一緒」
で。
なんか、偉い人達の視線が痛いんですけど。
隊長さんって、本当は僕のこと……。
以下次号!!
※「たいぎぃ」とは、広島の方言で「めんどうくさい」の意味です。