応援してくれて、ありがとエビっ!!
<SIDE エビえもん>
どうも、エビえもんです。
皆さんどういう理由か知らないけど、エビ太君の応援ばっかりなんだよね!!
僕のこと、少しでもかわいそうだとか、応援してあげようとか思ってくれないのかな?!
世の中ってほんと、冷たいよね!!
話は変わって。
ロシアから連れてきたあのエビだけど……なんか、思った以上に役に立たない。
エビ太君が必死に何か話しかけても、そっぽ向くし、ふらっと飛んで行くし。
あれじゃこっちの計画が台無しじゃないか。
僕の計画……?それはね。
『美人局』だってばよ。
あの小生意気なエビ太をどうにかギャフンと言わせるために用意した、最高の武器だと思ったのに!!
どうしたものか……エビ専用のフェロモンとかないのかな?
エビ太君とプーさんを仲良くさせるためには、どうしたら……。
ひたすら考えながら廊下を歩いていた僕。すると。
「やっぱり母国語って違うのね~」
「そうそう。英語で話しかけてもずっと黙秘してたくせに、通訳の人が来た途端に落ちたんですってね?」
すれ違った事務職員の会話が耳に入ってピンときた。
そう言えば。
外国から日本にやってきて窃盗を繰り返している奴がいる。
先日、とうとうお縄にかかったが、取調べがなかなか進まないのは言葉の壁だった。
英語は話せるということで、英語で話しかけたが、ずっと黙秘だったらしい。
それが。
英語ではない、犯人出身地の母国語で話しかけた途端、犯行を認めたという。
やっぱり、母国語って違うよな~……。
……僕だってもし、外国に行って日本語が聞こえたら安心……これだ!!
<SIDE エビ太>
こんにちは、エビ太だよ!!
応援ありがとうエビっ!!
今日こそは頑張ってエビ美ちゃんに「大好きだよ」って、言おうと思ってるんだけど……タイミングがつかめなくて。
すると。
「エ~ビ~太くんっ!! かも~ん♪」
エビえもんが手招きしてる。
めっちゃ何か企んでます、って言う顔で。
仕方ないなぁ、相手してやるか。
「な~に?」
するとエビえもん。いつになく真面目な顔で僕を見る。
「プーさんの様子、どう……?」
「プーさんって呼ぶと、すごく怒るよ?」
「いいんだよ、そんなこと。それよりも仲良くなれた?」
「……全然」
シュリン・プーさんは僕が話しかけても、ほとんど返事をしてくれない。
ちゃんと言葉は通じてるみたいなんだけど。
「どうしてだろう? 一生懸命、頑張ってるつもりなんだけどなぁ……」
「そのことなんだけどね。一つ、提案があるんだ」
「エビ?」
「あのね……」
エビえもんがまともなことを言った!!
僕は驚き、思わずひっくり返りそうになった。
「……そういうことだから、一つ頑張ってみて!!」
『エビ太君、エビ語話せるでしょ? プーさんはきっとね、日本語がよくわからないんだよ。でもエビ語なら万国共通でしょ?
エビ語で話しかけてごらんよ。きっと喜ぶからさ……』
と、いうことで。
「エビえびえびebiえびエビビっ?(シュリン・プーさん、エビ語はわかるよね?)」
すると。
「……エビっ!!」
初めて反応があった。
「EBIエビエビえび、えび……(どうして日本に来たの? 家族は?)」
「エビぃいいいーっ!!」
すると。
それまでいつも怒っていたようなシュリン・プーさんの表情が、くしゃっと崩れた。
ひしっ!!
あ、ちょっと待って……エビ美ちゃんが見てるのに、そんなにくっつかれると……。
「エビエビえび、ebiEbiえびぃ~っ!!」
どうやら彼女は家族とはぐれて、密輸の末、日本へ連れて来られたらしい。
「えび……エビえびエビえびエビえびebiえび(それは辛かったね。でも、もう大丈夫だよ。ここの人達は約一名を除いて皆、とっても優しい人達だから)」
「エビタ……」
あ、プーさんが普通にしゃべってくれた。
「アリガトエビ!!」
<SIDE エビえもん>
いいぞ、なんかいい感じの展開になってきた!!
あ、でも……。
気をつけないと、さっきから狂犬がものすごい眼でこっちを睨んでる。
髪型が元に戻ってる、なんて、そんなの関係ねぇ。
冗談じゃないよ。
僕はまだ死ねない……。
……以下じ……
この後、選択肢が二つあります。
AコースとBコース。
順番に公開して行きますエビ。




