他人を呪わば穴二つってやつエビね。
前回までのあらすじ。
エビ太暗殺計画を立てたエビえもん。
凄腕スナイパーと噂のゴルタコ13は、トンでもないタコ野郎だった!!
『安かろう悪かろう』とはこのことだ。
挙げ句、自分が襲われそうになり、エビえもん自ら隊長さんに助けを求める羽目に。
「助けて、隊長さ~んっ!!」
<SIDE エビ太>
エビえもん、大丈夫かな……?
と、思って心配してたらいつものごとく、僕とエビ美ちゃんは安全地帯(笑)に移動してた。
「隊長さん!!」
やっぱり来てくれたんだぁ~……隊長さんはすごいや。
<SIDE エビえもん>
よりによってタコに大事な唇を奪われそうになり、思わず隊長さんに助けを求めたその時。
気がつけば29.5センチの靴底が、僕の顔面右半分を捕えていた。
どっごぉおおおお~んっ!!!!!
……ねぇ、隊長さん、1ついいですか?
どうせ蹴散らす(蹴飛ばす)なら、タコだけピンポイントで狙ってくださいよ。
なんで僕まで、巻き添えにならなきゃいけないんですか?
……あ、もしかしてバレてたのかな?
僕がエビの始末をタコに頼んだこと。
……どんだけ可愛がられてんだよ、エビ太……。
あ、そろそろ海に落ちるな……。
どっぱ~んっ!!
「人が海に落ちたぞーっ!?」
「救急車呼べ、救急車!!」
<SIDE エビ太>
「陸の事件事故は110番、海の事故は118番よ?」
隊長さん、誰に向かってしゃべってるんだろう……?
<SIDE エビえもん>
やれやれ、昨日は大変な目にあった。
それから。
翌日出勤すると、なぜか机の上に『お菓子詰め合わせ』が置いてあった。
誰か、旅行にでも行ってきたのだろうか。
不思議に思って見ていると、
「エビえもん、おはよ~」
「エビえもん様、おはようございます」
エビ太君とエビ美ちゃんが揃ってやってきた。
「これ、誰から?」
二匹のエビは顔を見合わせると、
「えへへ~、僕とエビ美ちゃんから」
「いつもお世話になっています」
「え……?」
「えへへ~、エビえもんにお礼だよ。昨日は助けてくれてありがとう、遊びに連れて行ってくれて、ありがとう。いつもお世話になってます」
「……」
キラキラ。
喜んでくれるかな?
そんな期待感たっぷりの、ピュアな目で見つめるのはやめて!!
そんな穢れない瞳で僕を見るな~っ!!
「うわぁあーんっ!! お父さぁ~んっ!!」
実は暗殺計画だったなんて明かせるだろうか、いやできる訳がないじゃないか!!
※ちなみにその『お菓子詰め合わせ』は、隊長さんが『女子職員からもらったものの、食べずにとって置いて賞味期限が切れたものの詰め合わせ』である。
実は、中には既にカビの生えた物もある。
<SIDE エビ太>
「すごいね、隊長さん。エビえもん、めちゃくちゃ凹んでるよ~。怯えてるし」
「だから言ったでしょ? 『善をもって悪を制す』って。別れた女房の口癖よ」
「隊長さんって、奥さんいたの……?」
「間違えたわ……アタシ、結婚したことない……」
「……」
「……」
「でもね。あれから、エビえもんが全然かまって来なくなっちゃったよ?」
「疑心暗鬼に陥ってるのね」
「ぎしんあんき?」
「何もかもが疑わしく思えて仕方ないことよ」
「ふ~ん、でも……エビえもんって刑事でしょ? 刑事は疑うのが商売だって聞いたよ。スキルアップできて良かったエビっ!!」
「……なるほどね。あんた、上手いこと言うわね。ヤマダ~、座布団一枚!!」
……以下次号!!
なんとなくノリで描いてみた↓
楽しい……GIF\(^o^)/
それと。
この割烹をご覧になった深森様よりいただきました。
ゴルタコを気に入っていただいた深森様より、FAいただきました!!
日頃の作風からして、ちょっと意外でした……(笑)




