ヒロイン登場!!
僕の名前はエビエビ太。
以下略。
さっきの続きだよ。
うぅ、ぐすん……。
ひどいや、隊長さん。
僕の兄弟だったかもしれないのに。
そんな訳で1人でしばらくふよふよ、浮遊していたんだ。
そうしたら。
「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!!」
少し離れた場所で、寺○進さんにそっくりなテキ屋のオジさんが、お客さんの呼び込みをしている。
「ほら、世にもめずらしいエビの握り鮨だよ!!」
いや。エビの握り自体はいたって普通に……ええっ?!
あれはまさか……?!
あ、あの子は……!?
「世にも珍しい、しゃべるエビだよ!!」
ぱしーんっ!!
(鞭かハリセンかはご想像にお任せします)
びくっ。
な、なんていうこと……。
あれは、よく異世界ファンタジーでよく見かける(か、どうかは知らない)奴隷商人に連れられ売りに出されるヒロイン?!
猫耳だったり、尻尾が生えてたり。
エビ太にはこう見えるらしい。
「ほら、何かしゃべれ!!」
ぱしーんっ!!
なんだ、あいつ!!
すると。彼女(?)と目が合った。
アイコンタクト~♪
『エビ? えび、エビebiえびえび(君は? どうしてこんなことになってるの?)』
『エビエビ!! えびっ(私はエビ美。気がついたらこんなことに……助けて勇者様!!)』
『エビっ!! エビエビえび~!!(僕に任せて。ちなみに名前はエビ太だよ!!)』
※ただいま、エビ語のわからない方にもお楽しみいただけるよう、副音声でお送りしております。
「しゃべれっつてんだろうが!!」
寺島○がエビ美ちゃんの尻尾をつかんで逆さ吊りにした。
ゆ、許せない!!
『えびえびエビーっ!!(たすけて~!! エビ太さーんっ)』
どっぴゅーんっ!!
……以下次号!!
≪次回予告≫
エビ美を救うため、決死の覚悟で敵地に飛び込んだエビ太。
オチはもうちょっと、いや、だいぶ後だ。
果たして援軍は来るのか……?
次回「エビえもん~月は出ているかっ?!~」
サブタイトルに偽りあり!!
と、いうより詐欺……。
だんだん調子こいてんな……。




