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傷心の果てに15

「強がれば、お前は益々自分の恋心を認める事になるではないか。違うのか?」



「うるさい!とホスト亭主は自問自答を繰り返す。

待てど暮らせど客は来ない。





その事実がホスト亭主を限りなく苛立たせ不安にさせる。




メアドはおろか客が何処の誰かも全く分からない。





あの時先客を断って、何が何でもアフターに応じ、本名と連絡先を尋ねれば良かったという後悔だけが頭をもたげて、その苛立ちに転々として眠る事すら出来ない。





ホスト亭主がため息をつき、ベッドの上で自問自答する。




「一度だけでいい。何故姿を現さないのだ」





「お前のアフターに応じなかったその対応のまずさが、こんな顛末を呼んでいるのだから、正に因果応報、自業自得ではないか。客を責めても仕方ない話しなのに、お前のその焦りようは熱愛願望か、それとも恋か?」





「俺は恋などしてはいない。ただ自分の失態を悔いているだけだ」




「その失態を悔いている後悔と、眠れない苛立ちこそが恋そのものではないか。違うのか?」





「違う、俺は後悔しているだけだ!」





「強がれば、お前は益々自分の恋心を認める事になるではないか。違うのか?」





「うるさい!」

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