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傷心の果てに11

「謝罪しているのは私なのだから、貴方は謝罪しないで下さい」と客は言った。

客が続ける。





「私は今安定剤を飲んでお話しをしているわけですよ。安定剤飲まないと発作的に自殺してしまうわけですよ。こんな私の状態どう思いますか?」




ホスト亭主が気を配りながら答える。





「いや、それは病気だから仕方ないと自分は思いますが…」




客が自嘲ぎみに笑い言った。





「私は貴女に話しを聞いて貰う為に安定剤を飲んで、自分を世間一般の常識ラインに心を置き、言わば不平不満や愚痴を聞いて貰っているわけですよ。そして私は安定剤を飲んでいるが故に貴方が私の話しを聞いている死んだ旦那に見えて来るわけですよ。だから私は貴方を旦那だと思い違えて、謝罪しているのですよ、この気持ち分かりますか?」





ホスト亭主が頷き答える。





「ええ、何となくは分かります。すいません」





客が苦笑いしてから言った。





「謝罪しているのは私なのだから、貴方は謝罪しないで下さい」

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