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傷心の果てに10

「自分が旦那無しでは生きて行けない心細い女である事だけが分かったのですよ。情けない位にね。だからもう私には旦那の後を追う事しか出来ないのですよ」と客は言った。

客が涙ぐみつつ言った。





「私は旦那が発狂しているのもせせら笑い、間断なく小言を言い罵り、旦那が安定剤や抗鬱剤を飲んで何とか自分を常識ある人間だと信じて貰う為に必死だったのを笑い飛ばし、小馬鹿にして蔑んだのですよ。懸命に生きようとしている旦那に向かってひたすら小言悪口を言い続けたのですよ。まるで悪魔のようにね」




ホスト亭主が同情を禁じ得ず言った。





「でも実際には貴女自身悪魔ではなかったわけだから、こんなにも苦しみ、後悔しているわけですね…」





客が頷き答える。





「旦那を殺して私に残ったものは罪悪感だけと、自分が旦那無しでは生きて行けない心細い女である事だけが分かったのですよ。情けない位にね。だからもう私には旦那の後を追う事しか出来ないのですよ」

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