あらすじ
小説2作品目の投稿です
前回は同サイトでお気に入り13人を達成したので今話では20人超えを目指したいと思います。
西暦2110年
世界は変動の荒波にもまれ、姿かたちを変えていった。北アメリカ大陸にはすでにアメリカ合衆国とカナダの2か国のみになり、南アメリカ大陸にはスペインが全土を掌握していた。
ユーラシア大陸には一度は荒廃してしまったソ連、100年前にはchinaと呼ばれていたが今は「焚」という国家、イギリス、ドイツ、フランスの5か国で統治されていた。
アフリカ、オーストラリアには高温と紫外線による表だった産業がなくなってしまっため、ほとんど人が住んでいなかった。
日本は島国、かつ資源弱小国ということもあって侵略に危機にはほとんど合わなかった。技術等の資源と言えばなくもないが、世界各国が軍事技術に明け暮れていったので軍事技術に劣る日本に誰も興味を示すことがなかったからである。
しかし国内は2060年代に荒れに荒れた。関西に本拠地を置く射水組、という暴力団が勢力を拡大した。射水組組長の射水三郎は28歳の若さで組長に就任、その後己の戦闘能力の高さ、野望やカリスマ性で若者を魅了して全国にあった暴力団を併合して2072年、ついに日本の国会の衆議院の議席の3分の2以上の議席たる334議席を獲得して自らの組の傀儡たちを置き据えることに成功して日本は完全に射水組のものとなった。
それから40年近く独裁政権は続き、射水組に少しでも反抗するものは姿を消していってしまった。国内の企業や家庭といったものは普段のそれと変わらないが、新たに導入された「保安税」というものが国民を苦しめていた。この税は国民に危害を及ぼそうとするものから完全に守るために警察や自衛隊をすべて射水組のもとにおき、普通の公務員税とは別にそれらを受けなければ安全は保障されない、つまりは射水組が後ろで糸を引いているゴロツキが何をするかわからんぞという脅しである。この税は収入手取りの1割である。1割程度なら良心的に思えるその感性こそすでにマヒしてしまっている証拠であり、2110年からその税が2割になることになったとき、多くの国民は怒りや苦しみよりも諦めが先行してしまっているようであった。
そんな日本を変えるべく、立ち上がる若者達。果たして彼らの行きつき先は・・・?