自ら踏み入れた無限地獄
若い頃、私は賭博に明け暮れた。
競馬、競輪、パチンコ、スロット。
ありとあらゆるものに手を出した。
借金もした。
それでも、当時の私は何も恐れていなかった。
「勝てばいい」
そう思っていた。
負けても、次に勝てば取り戻せる。
借金をしても、勝てば返せる。
そうやって、自分に言い聞かせながら賭け続けた。
そして今。
気がつけば、借金で完全に身動きが取れなくなっていた。
毎朝目を覚ますたびに思う。何か、一発逆転できることが起きないだろうか。
宝くじでもいい。
奇跡でもいい。
何でもいい。
この人生を、ひっくり返してくれる何かが起きてくれないか。
そんなことばかりを考えている。
死ねば楽になるか……?
そんな考えまで頭をよぎる。
どうして、こんな人生になったのだろう。
理由は明白だった。
あの頃、私が賭けていたのは、金なんかじゃなかった。
自分の、残りの人生そのものだったのだ。
一度負けるたびに、時間を失った。
一度借金をするたびに、未来を削った。
それでも私は気づかなかった。
いや、本当は気づかないふりをしていた。
「次は勝てる」
そう信じ続けなければ、怖くて立っていられなかったからだ。
そして、気づいた時にはもう遅かった。
失った時間は戻らない。積み重なった借金も、簡単には消えない。
過去の自分が積み上げたものを、現在の自分が背負い続けるしかない。
光が見えない。
出口も見えない。
それでも、明日は来る。
また朝が来て、仕事へ行く。
金を返す。
そして夜になれば、何か奇跡が起きないかと願う。
そんな毎日を、これからも生きていく。
一寸の光すら見えない、無限地獄を。
これが罰なのかもしれない。自分自身が選び続けた道の、その先にあるものなのだから。
それでも、今日も私は生きている。
それが私の人生です。




