1. 見知らぬ世界
「−−、−−−−、−−−−!」
「−−、−−−−−−!」
「−−−、−−、−−−−−!」
周りがうるさい…俺は静かに寝たいのだ。
俺の睡眠を邪魔するやつは…といったところで思い出す。
(あれ、俺なんで寝てたんだ?そもそもここはどこだ?俺は確か大学に行く最中で…)
段々と意識が覚醒してきた。
交差点を曲がっている最中に猛スピードで何かが突っ込んできて…
___そこから先の記憶がない。
周りを見渡してみると黒髪の女性と金髪の男性がいた。
やけに美男美女だな…特に女性の方はもう少し若ければ好みのドストライクだろう。
(状況から考えるに…この人たちは医者か?それにしても医者が金髪ってどうなんだ?)
「−−−!−−−−−−−−!」
______え?
彼らの言葉が理解できない。
(外国語?ってことはここは日本じゃない!?)
さっきは寝ぼけていたから聞き取れないだけだと思っていたが、本当に聞き取れないだけだったのか…
ここは、____
と、言葉を出そうとした声が出ない。
いや、出るには出るのだが、うまく呂律が回っておらず、言葉としての意味を持たない。
(落ち着け。あの衝撃から予測するにかなり大きな事故だったんだ。首は…頭が重くてほとんど動かない。せめて身体を見れればいいんだけど、手足は…動かせる!)
と、俺が試行錯誤していると視界が急速に動き出した。
どうやら女性に抱き上げられたようだ。
______え?
(いくら俺が50kgしかなくてガリガリだとしても、女性一人で俺を持ち上げるなんて、そんなこと可能なのか?…そんなことより首を支えてもらったからひとまず身体のようすを………)
______は?
本日N回目の疑問である。
いやだってしょうがないだろう、なんせ_
(身体が縮んでる…)
いくらなんでも衝突事故で身体が小さくなるなんてことが…いや、ここまで条件が揃えば俺でもわかる。
(俺は…転生したのか?)
全オタクが憧れる異世界に俺はやってきたのだ。