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King Colours  作者: TEAM,IDR
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第五十四話「勝ち組ヒーローのスローライフと新世界への冒険」

第五十四話 「勝ち組ヒーローのスローライフと新世界への冒険」

(主人公 ピンク&ブラウン最終話)


バラレンジャーの解散から2年以上が経った今、銀河は宇宙にいる。


バラレンジャーは世界へ力を示すことで混乱を抑え、危機を救った。しかし、それによりバラレンジャーは各国のお偉いさん方に危険視されるようになった。さらに、混乱の収まった現在では世論までもがバラレンジャーに牙をむいている。もちろんバラレンジャーを英雄として称え神格化させている人達も大勢いるが、残りの少数の人は大きすぎる力が野放しになっていることを不安に思っている。

僕と藍さん、ことみさんの三人が中心となり各国を巻き込んで議論をした。そこで、力を持っているのは銀河と僕だけであり、残りのメンバーは僕の作った道具を使っていたにすぎないと理解してもらえた。結果、世界の危険人物となったのは僕と銀河の二人。僕らはどの国にも属さず、軍事的介入をしないことを約束させられた。

そして僕らは世界中の人々を安心させるために宇宙開拓という名目のもと、地球外へ追放されることとなった。



「さぁ!皆様、ご覧ください!今、我々のヒーローであるピンクローズとブラウンローズのお二人が宇宙へ飛び立ちます!!」


銀河「はっ!勝手に好き放題言われてらぁ…」

紫雲「…銀河…本当にいいのか?あの子とも会えなくなっちゃうんだぞ…?」

銀河「……ま、しゃーねーな。移動に一番向いてんのは俺だし、こうして皆騙せんのも俺の能力だけだ。そうだろ?」

紫雲「……まぁな……」

銀河「しけたツラすんなよ!一年に一回は必ず帰ってくるからよ!それに、宇宙に行くのも夢だったんだ!ほら、俺の名前は銀河だろ?」

紫雲「……あぁ。」

銀河「行くのも俺一人じゃねぇしな。そうだろ!お前ら!」

ロボット1~5「ハイ!」

銀河「桃華ちゃんともいつでも通信できるし、こいつら難しい話いっぱい知ってっからネタ切れの心配もねぇぞ?」

紫雲「…そうだな…」

銀河「……なぁ。俺は皆のために仕方なく一人で行くんじゃねぇんだぞ?」

紫雲「え?」

銀河「…前、話したことあったろ。時間を越えられるってな。……俺…やっぱりバカで真っすぐだからよ…絶望してる人を見ちまったら何度でも時間戻しちまいそうなんだ……。でもよ…そんなことしてたらキリないだろ?」

紫雲「……そうだね…よく分かるよ…」

銀河「ああ…。だから本当にこれでいいんだ。…俺は何度もやり直してこの未来を取った。そこに何の迷いも悔いもない。でも、何でもかんでもやり直すのは良いことなのかわからねぇ…。…その…うまく言えねぇけど……失敗しても…嫌なことでも…やり直さずに進まなきゃいけない時だってあると思うんだ…。俺にはそれがよくわからねぇ…だから考える時間も欲しい。」

紫雲「………」

銀河「……っつーわけだ!だから気にすんな!お前も好きに生きろ!俺も、このバカでかい宇宙船での生活を満喫するからよ!」

紫雲「…あぁ。わかった…!俺も桃華ちゃんに頼んで定期的に連絡入れるよ。…俺にも…俺にしかできないことがある。それをやるよ。」

銀河「ああ!お前もお前の道を進め。…じゃあ元気でな!」

紫雲「あぁ!…また。」


 銀河は宇宙へ飛び立った。宇宙船の飛行試験、惑星への有人探査の任務を背負って…。

 本当は僕もいるはずなのだが、こっそり抜けてきた。僕は僕でやることがある。たとえバラレンジャーでなくなったとしても僕は『ヒーロー』として生き続ける。



 桜の木の下で空を見上げる。

紫雲「ふぅ~……銀河は今頃元気かな…ふっ…元気がないわけないか…!…僕も頑張らないとな…。」


ゆっくりと立ち上がり、桜を眺める。

バラレンジャーとの花見を思い出し、思わず顔がほころぶ。


紫雲(…静かでいい世界だ…花見で来ている人達も、皆いい笑顔だ。……あぁ…僕は…平穏な世界を…手に入れることができたんだな………)


まぶたの裏には今までの出来事が走馬灯のように流れる。辛い思い出も、楽しい思い出も…。でもそれらを糧にし、成長してきた。

しっかりと前を見て、紫雲は進み続ける。新たな世界を目指して…。


紫雲「…っ!!」


お花見をしている女性集団を見つける紫雲。そこには見覚えのある顔が…。






銀河「あーあ。もう地球があんなに小っちゃくなっちまった…」

ロボット1「銀河サマ、地球の重力圏を突破し、飛行も安定シマシタ。報告も完了してオリマス。」

銀河「あっ!そっか、報告すんだった…忘れてた。サンキューな!」

ロボット1「ドウイタシマシテ」

ロボット2「銀河サマ、お茶を淹れました。ドウゾ。」

銀河「おー!気が利くなぁ。サンキュ!」

ロボット3「銀河サマ、テレビの調整も完了イタシマシタ。おつけいたしまショウカ?」

銀河「え!?もうテレビ見れんの?つけろつけろー!野球でも見るかー?」

ロボット4「ヤキュウ…見ましょう。」

ロボット5「カシコマリマシタ。任務…野球…観戦…。」

銀河(なんだよ…全然不便なことなんてねーな…。まぁそれもそうか…なんか、いつかは民間用になるとかなんとか言ってたしな。この部屋も居心地がいいしな…。)


 ブラウン系色の家具でまとめられた部屋を見渡す。


銀河(いつの間にかこの雰囲気で落ち着くようになっちまったな…ふっ!俺も大人になったってことかな。ちと地味だが、今の俺にはお似合いかもな…!)

ロボット2「銀河サマ、ヒットですよ。」

銀河「おお!いいとこに打ったなぁ!こりゃ1、2点入るかもなぁ!?」

ロボット3「それはドウデショウカ…この状況で無得点だったケースが…」

銀河「お!お前はそっちのチーム派か?お前はどっち応援してんだ?」


 俺は宇宙へ冒険しに行く。無限に広がる宇宙の中で、人類にとって素晴らしい発見を見つけ出すんだ。やってることは変わっちまったが、本質は変わらねぇ。俺は輝かしい未来のために、新たな可能性を見つけ出す。いつかはまた、世界が認めてくれるような光を届けられたらいいなと思う。いや、そんな光になってやるさ!必ずな!!








新たな可能性、別の世界…その数だけ彼らの物語は広がっていく…


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