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猫と少女とドラゴンと  作者: 彩月/(アヤツキ)
3/6

2,出発

サブタイトル考えるのが地味に体験な気がする

 猫……、猫か。

 戸惑いはしたが不思議と驚きはない。

 前世はそれなりの猫好きではあったがまさか生まれ変わることになるとは思わなかったな。

 というか、前世の記憶を引き継いでいるって相当すごいことなんじゃないか?

 前世の記憶を持つ人の話はテレビなんかで聞いたことはあるが、まさか実際に体験することになるとは。それも猫として……。

 ともあれこれは、猫としての生にどれだけ関わってくるかはわからないものの大きなアドバンテージになることは確かだろう。

 少なくとも早々に死ぬことはないだろう。

 さて、これからどうするか。


「とりあえず、適当に歩いてみるかな……」


 ……あれぇ?おかしいな、自分の声が泣き声じゃなく人の言葉に聞こえたぞ?


「あ〜、あ〜、あーいーうーえーおー! 」


 もう一度声を出してみるが、やはり猫の鳴き声には聞こえない。

 しかも発声からして人のものと同じように感じる。


「生麦生米生卵! 赤巻紙青巻紙黄巻紙! 斜め七十七度の並びで…………」


 早口言葉も試してみるが難なくクリア。むしろ滑舌が良くなっている気がする。


「マジかよ……」


 前世の記憶を持って人の言葉を話す猫なんて、バレたら絶対に大変なことになる。

 見せ物になるか、はたまた実験動物として体をいじられるか、どちらにせよ碌なことにはならない。

 人前ではただの猫の振りを徹底しないと。

 だが、これから生きていく中である程度は人がいるところで生活する方がいいだろう。

 というのも、前世の記憶を持っているとはいえ、今の俺はただの猫。野生動物、それも大型の動物に襲われでもしたらすぐに胃袋行きだ。

 それと比べて人里に行けばいるのは犬か鳥くらいだろう。

 食い物にありつけるかもしれないしな。

 よし、とりあえずの方針は決まった。

 が、ここで問題が一つ。

 今自分がどこにいるのかがわからない。

 ここは日本なのだろうか。

 せめて英語圏であっては欲しいが……。

 とりあえず、今度こそ周囲を探索してみよう。


 そう思い俺は今度こそこの草原を歩み始めたのであった。

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